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LOVEBITES ’Judgement Day Tour’ @東京に参加して

気温がだいぶ下がり、秋の気配が感じられるようになってきた9月の最終日曜日である9月25日。
国産女性メタルバンドLOVEBITESのツアー東京公演に参加してきたので、簡単に感想を書いておこうと思う。

LOVEBITESは2017年デビューのメロディックスピードメタルである。
既に国内だけでなく海外でもライブをこなすこのバンドは、2021年にベースのmihoが脱退し、活動休止の状況となっていた。
しかし2022年にベーシストオーディションを行い、新メンバーfamiを迎え、2023年再始動を果たしている。

思えばLOVEBITESが現れたのは、私が国内のHR/HMバンドのライブに色々と行きまくっていた時期。
Burrn!誌なんかでもプッシュされていたことから目につき、軽い気持ちで実質的な単独フルライブデビューであるTSUTAYA O-WEST(現Spotify O-WEST)公演を見に行って度肝を抜かれ、それ以来リリースに伴うツアーはほぼ全て見てきた。
最後に見たのは、2020年の2月21日。
新型コロナに伴う自粛要請が出る直前も直前だった、Zeppでの東京公演以来で、まさか3年半ぶりに生で見ることになるとは。
(コロナ禍中のツアーは、周囲との事情の兼ね合いで参加叶わずだった)
今年の3月に一度復活祭はやっているが、今回はアルバムリリースに伴うツアーで、追加公演を除けば東京公演は一応ツアーファイナルということになる。

会場は昭和女子大学人見記念講堂。
大学構内にあるこの会場は、来日ミュージシャンも使用するホールであり、つい先日にはEXTREAMがライブをやっていた模様。
なんだかんだで2000人が入る箱だが、この日はソールドアウト。
メタルジャンルで着々と集客を伸ばしているLOVEBITESは頼もしいし、次はTDCとか野音とか、その辺りかな。
とりあえず日本武道館へ辿り着いてほしいものだ。

この日は配信が入っていたこともあり、定刻でスタート。
(そういえば、この日の客入れBGM、めちゃくちゃ音デカかったな。)
セトリは以下の通り。

We Are The Resurrection
Jugement Day
WHEN DESTINES ALIGN
My Orion
SIGNS OF DELIVERANCE
RISING
Dissonance
ABOVE THE BLACK SEA
Piano Solo(Miyako)
Lost In The Garden
Drum Solo
Stand And Deliver(Shoot'em Down)
Don't Bite The Dust
M.D.O
Edge of the World
Soldier Stands Solitarily

(EN)
The Hammer of Wrath
WE THE UNITED
UNDER THE RED SKY


ほんとゴリゴリのメタルバンドだなぁと改めて目が覚めるようなライブだったという印象。
会場の問題か音のバランスはあまり良くない気がしたが、曲の持つ求心力と圧倒的な演奏力、そしてasamiの激烈ハイトーンでねじ伏せにかかってくる感じが相変わらず最高だった。
今回は新加入のfamiに注視しながら聞いていたのだが、明らかに前よりもベースが際立ち、音が前に出てきていてとてもいい感じだったかと。
元々YouTubeで超絶技巧で名前が知られていたので、今後更なる存在感をプレイで発揮してほしいところ。メタルだろうがバキバキのスラップ曲とか作ってほしいな。
このバンドの要であるツインギターは健在で、個人的に昔から思っているが、midoriが荒ぶって突っ込んでいく感じ、miyakoが職人的にしっかりまとめてくるという感じという棲み分けは今もそのまま。
あと毎回思っているが、Harunaの体力はどうなってんだ?w シンバルワークは複雑だし、何より2バスずっと踏み倒してるし。


個人的に印象に残ったのは、新譜の曲と言いたいところだが、意外とRISING。
冒頭イントロを合唱するところはめっちゃ鳥肌が立ったし、「あれ?こんなにいい曲だったっけか」と思ったくらい。
実はWE THE UNITEDでも同じようなことを感じていて、この2ndアルバムの2曲は、広い会場でより映えるのかなと思ったり。

それとMiyakoのPiano Soloは、単純にやばい。
弾いたのはリストのラ・カンパネラの冒頭と終わりを繋げたものだったわけだが、鍵盤をやってる人からすれば、これが弾けることがどれだけ凄いことか。
そもそもこの曲は譜面がイカれていて、プロのピアニストでもなかなか上手く弾けない曲、選ばれた人にしか弾くことができない曲とすら言われている超難曲である。
いくら冒頭と終わりの部分だけと言っても、ミスタッチなく弾いているだけで、Miyakoのピアノレベルは常人のはるか上を行っている。単純に感動してしまった。


今回久々にLOVEBITESを見て、なんかいいバンドになったなぁと思ったり。
いや、前からいいバンドなんだけど、asamiの煽りだったり、プレイだったり、ステージパフォーマンスだったり、より洗練されたかなと。
今回の復活劇を起爆剤に、また驚きのある作品を生み出してくれることを期待したい。



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