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The Dead of Night CitY@赤羽に参加して

気づけば10月も最終日。世はハロウィンというこのド平日に、The Dead of Night CitYのワンマンライブを観てきたので簡単に感想を書いておきたい。

まず、誰?という話である。
このバンド、と言っても企画バンドであるが、PARADOXというバンドの20周年をお祝いする対バンイベントのために結成された、DEAD ENDの曲を演奏するバンドである。

ん?コピーバンド??と思ったかもしれないが、Voは本物である。
メンバーは、
Vo:MORRIE(DEAD DND、Creature Creature)
Gt:咲人(NIGHTMARE)
Ba:村井研次郎(cali≠gali)
Dr:菊池'ANNIE'英二(THE YELLOW MONKEY)
という名うてのミュージシャンで構成される。

そもそもDEAD ENDはもう完全体で観ることが出来ない。
Gtの足立祐二が亡くなってしまったからだ。
DEAD ENDの曲は足立祐二の曲とギターが肝と言っても過言ではないため、もはやDEAD ENDとして起動することは無いのだろうと考えている。
そんななか、このような企画の話が出たわけだが、いかんせんド平日の忙しい中だったので、個人的には最初は見送りかなぁと思っていた。

ただ先日、BUCT-TICKのVoである櫻井敦司が急逝するという悲痛なニュースが飛び込んできた。(MORRIEもXでコメントを出している。)

あの声がもう聞けないのか、と思うのと同時にに、いまライブに観に行っている色々なミュージシャンはあと何回見ることができるのだろうと考えた。
そして、「今回これを逃すと、もう今後MORRIEの声で聞けないDEAD ENDの曲もあるかもしれない。」
「というかDEAD ENDに振り切ったMORRIEを見ることが今後できないかもしれない」と、
考え直し、急遽参戦を決めた。

場所は赤羽ReNY alpha。
個人的には初めて行く会場だ。
平日なので19:00丁度にライブスタート。
セトリは以下の通り。

DANSE MACABRE
Conception
摩天楼ゲーム
Embryo Burning
Angel
I Can Hear The Rain
Luna Madnes
I'm In A Coma
Serafine
Blind Boy Project
Dress Burning
Frenzy
Sacrifice of The Vision
(EN)
Princess
Spider in The Brain
 
セトリ自体は各アルバムから満遍なくやってはいるがShambaraからの出典が多めで、Ghost of Romanceからは1曲のみ。
 
観る前は、特にANNIEがドラムのDEAD ENDというのがピンと来なかったのだが、復活後の曲、あとDEAD LINEの曲に関しては言うほど違和感が無かったかなという印象。
それ以外のアルバムの曲は、湊雅史という「呪い」にかかっているようなものなので、昔からのファンには到底受け入れられない違和感しかないんだろうなという感じだったが、個人的にはこれはこれで面白いなという印象だ。

全体的にテンポは少し落とし気味、昔の曲はキーを落としてやっていたところにANNIEのドラムなので、かなり重心が下がった地に足のついた堅実なDEAD ENDと言った感じ。

Gtの咲人は自身のストラトキャスターをこの日のために大改造し、ほぼ足立祐二のフレーズを完コピする形を取っていたから単純に凄っ!と思った。MCで「足立さんにはまだまだ及ばないという自分の甘さを感じた」と言っていたが、十分過ぎるほどの再現だったように思う(MORRIEも泣きそうになったって言ってたし)

Baの村井は、ベースの音作りが個人的に好みで良かったのだが、それ以上にこのバンドではコーラスでの貢献が大きい。
特に活動再開後の曲はコーラスが入ると活きる曲が多く、かなり新鮮だった。
 

個人的ハイライトとしては、AngelとSacrifice of The Vision。
Angelについては、まさかこの曲をやってくれると思わなかったという驚き。目立たないながらもDREAM DAMON ANALYZERの中では随一に好きなこの曲を、2012年のツアー以来に聴くことができた。
Sacrifice of The Visionは、DEAD END活動再開後に何回か披露されていたにも関わらず、私が何回か行ったライブではことごとく外されていたため、聞きたくて仕方なかった曲。MORRIEの声で歌うこの曲はもう聞けないと思っていたので感無量である。


最後のMCでMORRIEとANNIEが話をしていたが、この企画自体は、逝去した足立祐二が繋いだものだと二人は言う。
「言い方難しいですが、足立くんが亡くなったおかげで実現した」ともMORRIEは言っていた。
思えばこの日はハロウィン。ハロウィンは元々、先祖の霊をこの世に迎えるとともに悪霊を追い払う意味合いがある。
足立祐二の魂を会場に迎え、DEAD ENDを解放した、そんな夜だったように思う。
この企画バンド、今回限りじゃなくて続けてほしい。


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