見出し画像

T.M.Revolution ’T.M.R LIVE REVOLUTION22-23 VOTE JAPAN' 日本武道館2DAYS両日参加して

大寒波が日本に接近し、翌週日本全国で雪が降るかもしれない予報が出ているほど寒さが厳しくなってきている1月中旬。
1/21と1/22の2日間、日本武道館で行われたT.M.Revolutionの25+2周年記念ツアー 「VOTE JAPAN」、もとい、
「新党革命 令和4年度第20回、第21回全国党大会」
に両日とも参加してきたので徒然なるままに感想を綴っておきたいと思う。

元々このツアーはT.M.Revolutionデビュー25周年を記念して行われているツアーで、滋賀県内「だけ」の25公演+3都府県のEXTRA公演だけで完結という、何ともトリッキーなツアーとしてスタートしたものである。
ただその後全国ツアーで47都道府県を回るツアーに変更し、現在全国遊説中で5月まで続く。

先ほどから新党革命だの、党大会だの、全国遊説中だのワードを出しているが、これは今回のライブコンセプトに由来する。
T.M.Revolutionを一つの政党と捉え、ライブ自体を党大会としている。
西川貴教はじめライブメンバーもフォーマルスーツでライブを行う。
ステージ中央には演説台がおかれ、ライブ中盤まで、西川貴教総裁による演説という'てい'でライブが進められる構成だ。

VOTE(投票する)と銘打たれている通り、新党革命が出馬する選挙のための遊説ということで、コンセプト的には、アメリカ大統領選挙、衆議院選挙、参議院選挙、都道府県知事選挙がごちゃ混ぜになっているとのこと(MCより)。

turbo会員として既に十数年経過している筆者は、このVOTE公演について昨年の東京公演、LINE CUBE SHIBUYAでのEXTRA公演を見ているのだが、正直に言うと、何かもどかしいLIVEだった。

TMRのライブを体験したことがない人は一様にピンとこないようだが、これまでのTMRのライブは、暴れてなんぼなのである。
拳振り上げてなんぼ、
飛んでなんぼ、
叫んでなんぼ、
頭振ってなんぼ、
終演後は暴れすぎによる脱水一歩手前で意識が朦朧として立てなくなってなんぼ、
それがTMRのライブなのだ(異論は認める)。

その点EXTRA公演は、ちゃん西、もとい兄貴のパフォーマンスには文句はなかったのだが、
これまで経験したことのない「声出し全面禁止+着席観覧」というライブであったため、何か煮え切らないモヤモヤというか、暴れたいのに暴れさせてもらえない苦行のような感覚だったため、十二分に楽しめたかと言われれば、残念ながらNOだった。(謎にガチャピン、ムックが出てきたのも?だった記憶が)
「こんな日々がいつまで続くんだろうか」と少し諦めのような気持ちを持ったものである。

そこから約1年半。
ライブで完全着席ということはなくなり、ライブでも声出しを解禁するミュージシャンも増えてきた昨今。
約6年ぶりとなる兄貴の日本武道館公演。ルート20以来か。
兄貴のライブを見れるだけで感謝だと、2日間の参戦を決めたところだ。

ライブが始まる前に会場の状況を確認すると、
声出しはまだダメそうだなぁと。
会場アナウンスでも笑い声はOK的なところまで。
ただ結果的に、このライブは声出し解禁ライブだった。
セトリは以下の通り。

Committed Red
DOUBLE-DEAL
SWORD SUMMIT
Naked arms
Save The One,Save The All
resonance
INVOKE
ignited
Zips
Phantom Pain
vestige
Out Of Orbit ~Triple ZERO~
魔弾~Der Freischutz~
THUNDERBIRD
LEVEL 4
HIGH PRESSURE
HOT LIMIT
WHITE BREATH
HEART OF SWORD~夜明け前~

BLACK OR WHITE?
Goin'(2日目はSHAKIN' LOVE)
LIGHT MY FIRE


1日目のことでいうと冒頭Naked armsまでは基本的に観客も遠慮していたが、その辺りで挟まったMCで、「何遠慮してんだ」と兄貴からの催促が。
その後は私を含め観客も目が覚めたのか、実質的に声出し解禁状態になったと言っていい。
そこからはテンション上がりっぱなしで、
Zipsでは大合唱、そして観客のヘドバンも見られた。
ただここまでのツアーで築かれてきた声出ししないからこそのクラップのパターンも顕在で、声を出すところは出す、クラップで行くところはそれで行くといった、観客の順応の速さは流石。
2日目は1日目を踏まえ、冒頭から声出し状態だったし、先述のNaked armsでもヘドバン勢がみられて大変素晴らしい光景だった。 

Out Of OrbitからWHITE BREATHの、ややEDM要素の入ったパーティーチューン的アレンジの箇所は、やはり騒いでこそ、声を出してこそのパートなんだなと再認識した。
こんなに楽しいパートだったのかと。
ここは着席で楽しさ三分の一ぐらいになっちゃうと思う。

兄貴の口上も冒頭3曲の歌詞を盛り込んだり、孔子の言葉を引用してSave The One,Save The Allに入ったり、非常によく練られていた。
こういうコンセプチュアルなライブではありながらも、気をてらった演出が少なく音楽に集中できる構成であること、安定のバックバンド(淳士復帰はマジで嬉しかった)の演奏力などもあって、総じてライブパフォーマンスの軸はブレない、大変秀逸なライブだったように思う。

ライブMCも安定の面白さ。
「盆栽に手を出した」とか、
「乳首が出ててごめんなさい」とか、
「160センチ台ですけど、人権はありますので」とか、
「ただでさえいつも(ライブの一体感が)宗教色強めなのにVOTEライブは選挙要素が入っているので初参戦にはハードルが高い」とか。

ただそれだけで終わらないのもTMRのMC。
「歌を歌ったところで誰の病気も治せないし、誰の命も救えないと言われた」
「この時期に全国ツアーやる人間なんてあなただけだと」
「でも誰もやらないなら、西川貴教がやろうと」
「少しでも、きてくれる人の背中を押すことができたら」

何を言うんだ。
あなたの音楽があるから救われたこと、何度もある。
そしてこれからも自分の人生の支えの一つになるだろう確信がある。

思えば西川貴教という人物を追いかけ、兄貴と敬愛するようになったのは、
オールナイトニッポンは聞き続けたことがきっかけで、人となりが好きになり、そこから曲も好きになった。
そこからライブに行き始めるようになり、度肝を抜かれた。凄すぎた。
日常ではなかなか経験し得ない、真っ向勝負のぶつかり合いにとてつもない充実感を感じた。
兄貴の2日目のMCでもあったが、
「演者と観客でパワーを押して押し返してを経て、音楽が完成していく」
まさにそれが体現されている現場が、TMRのライブなのである。

いみじくも、2日目の兄貴最後のMCで、
「周りで何か元気のない人がいたら、『なんか変に前向きだから、いい感じなれるかもよ』ってことで西川のライブを進めてあげてください。」という旨の発言をしていた。
全くもって同意する。TMRのライブにはそのエネルギーがある。


連日のライブで身体はボロボロでこれを書いている。
特に二日目、最初から最後まで全力で手を挙げ、声を上げ、頭を振ったため、終演直後、危うく立ってられなくなりかけた。
だがそれが良い。生きてる実感だ。
個人的にこれからも追いかけていく決意を新たにした2日間だった。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?