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下町そぞろめぐり2023 #16 麺処 むささんじん

お客様のおなかと心を満たすラーメン店の取組み

 2010年よりこの地で開店。以来今年で14年を迎えるラーメン店です。
店主は、博多豚骨ラーメン専門店「赤のれん」にて10年間の修業を経て独立開業、夫婦で営むラーメン店です。

 店名の「むささんじん」とは仏教用語の「無作三身」からきており、無作(ありのままの姿)三身(最高の状態)のように「ありのままで、気取らず飾らずに真剣に、最高の美味しいものを作っていきたい」という想いを込めて味の追求をし続けています。
このたび店舗を改装し、2023年11月29日にリニューアルオープンしました。
 従来と同じくカウンター11席(うち立ち席3席)ですが、カウンターの奥行を広くとったため、一席が広く感じられゆったりと食事を楽しめるようになりました。
 また、慢性的な人材不足解消のため、オーダーリングシステムを導入した完全セルフ方式に変更(フードコートのようなスタイル)しました。システム化と作業の一部をお客様にご協力頂くことにより、全体的なサービス向上につなげ、少ないスタッフでもお客様にご満足いただける店舗を目指しています。 

店主夫妻のデザインによる愛称「むさ」の暖簾とポスターがこだわりと温かみのある店構えを演出
カウンターは11席 女性も入りやすい清潔感のある店内

 ラーメンの人気No1は「むさ流豚骨らぁめん(醤油味)」。数十秒煮込んだ自慢の豚骨スープにふんだんな野菜と中太麺がほどよく絡み、他店では味わえない絶妙な味わいが堪能できます。味は醬油味、味噌味、コチュジャンベースの辛醤油味の3種類。またほかに博多らぁ麺、辛細麺、つけ麺、汁なし担々麺、季節限定など豚骨スープをベースに幅広いラインアップを用意しています。それぞれのラーメンごとに常連のお客様のご愛顧・ご指名があり、お好みにあったラーメンを提供できるように努めています。

人気No1 野菜を食べるラーメン「むさ流豚骨醤油らぁ麺」
「博多らぁ麺」と「つけ麺」

 日常の料理の仕込みをする中、一番の悩みが食品ロスでした。「何とか食材の廃棄を減らせないか?お客様の食べ残しを減らせないか?」について思いを巡らせ、2つの取組みを開始しました。

 まずは通常なら廃棄される野菜クズやさらし水などを全てスープに入れ、旨味として使用すること。野菜クズからとる出汁は「ベジブロス」と呼ばれ、野菜の栄養成分がたくさん溶け込んでいるため、健康効果が期待できます。
 次に看板商品の「むさ流豚骨らぁ麺」についてはサイズを4サイズ(S~LL)まで展開。お客様の胃袋にあったサイズを購入いただき、食べ残しを出さないように工夫しています。
 またお客様の健康を願い、野菜をたっぷりとれるよう、「野菜増し」サービスを提供、野菜の値段からは利益を取らず、ほぼ原価で提供しています。

 豚骨スープは癖がなく、大人はもちろんのこと子供も食べやすいと好評。ご家族でご来店いただいたお客様のお子様が大学生、社会人へと成長していく姿や話を聞くことも仕事をする中での嬉しさや楽しさでもあります。
夫婦で営むラーメン店。子育て世代でもあり学校や町内会の方々との交流も増える中、地域のひとつの食堂としてお客様のおなかも心も満たせるラーメン店であり続けることが店主夫妻の願いです。

麺処むささんじんのSDGs宣言書

 さまざまな活動の中から経済、社会、環境の3側面からの取組みを麺処むささんじんのSDGs宣言書として表明いただき、SDGs経営支援チームTOKYOの中小企業診断士が内容を確認いたしました。

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