「好色五人女」

「好色五人女」 井原西鶴

“お夏清十郎”や“八百屋お七”など、実際の事件をモデルに西鶴が創り上げたエンターテインメント小説五作。鋭い人間観察が可能にした性愛と「義」をめぐる物語から、はかない今を恋に賭ける女たちのリアルが浮かび上がる。“

江戸後期の、運命に翻弄される中で性と義に目覚めていく女性たちの物語。「そこまで疑われちゃあしょうがない!」とばかりにとんでもない方向に針を振り切って開き直っていく女性の強さと恐ろしさは、「義」というものが現代の感覚では一筋縄でいかないことを実感させてくれます。
一度肚を決めた女性たちの変貌ぶり、
ミュージカルCHICAGOや監獄ロックみたいな激しさに、男性としてはただただ苦笑いするしかないのでございます。

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