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新入生の後輩たちに好かれすぎてるんですが、、、[第2話]

前回はこちら!


〇〇「はぁ、、、、、」


小池「なんかお疲れやなぁ?」


出席番号順に振り分けられた教室の席に座り、ぐだーっと机にうなだれる。


黒板にある『進級おめでとう!』の文字の横に出席番号と席順が張り出されていた。


どうやら今年は7番が小池美波、8番が小林〇〇というふうに美波とは前後の席に。




〇〇「そりゃしんどいでしょ、、、あれからどんだけ先生とか同級生のやつに質問されたと思ってんだ」


小池「まあバスジャック犯捕まえる高校生なんて他におらんし?」


〇〇「そんなんそこら中にいるだろ、、、」


小池「いてたまるかぁ!!」




美波のアニメキャラのように可愛らしい声でツッコまれながら僕は窓の外を見る。


朝から騒々しい1日だったなぁ、、、と午前中を回顧しながら誰もいないグラウンドを眺める。


、、、、、、、、あ、野良猫入ってきてる。




ガラララッッ!




菅井「おまたせ〜!」



〇〇「あっ、逃げちゃった、、、」



小池「さっきから何ぶつぶつ言ってるん?」



〇〇「いや野良猫いたんだけどさ」



小池「ほんま!どこどこ?」




菅井「、、、、、、無視しないで、、、」グスッ




小池「わぁ〜っ!ごめんねゆっかー!!」



〇〇「さっきの仕返しで、、、笑」



小池「さっさと謝るっ!」



〇〇「すみませんでした、、、」




初っ端から菅井先生を涙目にさせて2年生初のHRが始まった。


あっ、今年の担任は僕の希望通りに菅井先生になりました。


やったね。





菅井「よしっ!それじゃあ言うことはもうないかな!」


たった5分でHRが終わり、うちのクラスだけかなり早めに今日の1日が終わることになった。


本当に菅井先生は要領が良くてリーダーシップがあって、先生としてはAランクの人だな、あと可愛い。



菅井「それじゃあきっ、、、今日はこれまで!」



だけど滑舌がちょっとだけ悪く、苦手なカ行で突っかって恥ずかしがる姿も可愛い。




「ゆっかー可愛いよ〜!」

「カ行苦手でもぜんぜんおっけー!」



菅井「みんな茶化さないでよ〜っ!」




クラスの陽キャ達がこぞって菅井先生、、、ゆっかーをイジり始める。


雰囲気もいいし、今年もそこそこ上手くやってけそうだな。



菅井「もうっ!今日はおしまいですっ!」



ゆっかーのおかげでクラスの空気が和んだ頃、僕らのクラスは解散になった。


僕は少しだけ背伸びをして荷物をまとめ始める。



〇〇「それじゃ帰ろっかな」


小池「またなぁ」


〇〇「みーさんは部活?」


小池「ううん、土生ちゃんと帰る!ほな!」


そう言って隣のクラスにいる土生瑞穂の元へ嬉しそうに向かっていく美波。


それじゃあ僕も帰ろっかな、生粋の帰宅部だし。



―――――――――



〇〇「ふぅ、、、流石に2回目はないよな」 



今度はバスジャックされず、無事に自宅に近いバス停へ戻ってくることができました。


時刻はまだ13時をすこし過ぎたところ。


んーっ、、、なんか良い気分だな〜。



〇〇「ちょっと遠回りして帰ろっかな」



僕は散歩がてらに少し遠回りして帰ることにした。


『帰り道は遠回りしたくなる』っていう曲はどうやら本当みたい、歌詞の意味とは重みが違うけど。






〇〇「確かこっちの方に、、、、、おっ!」



歩いて15分くらい、住宅街の中にある一つの大きな公園へ。


姉ちゃんと前にここへきた時に、公園の中央で凛々しくそびえ立つ桜の木があったことを思い出していた。



〇〇「今年も満開ですね〜」カシャカシャ



近くのベンチに荷物を置いてまたもやスマホのカメラアプリを起動し始める。


朝のように時間に追われることもないし、今度はゆっくりと画角を決めながらカメラのシャッターボタンを押していこう。



〇〇「おっ、結構良い感じ、、、、、」カシャカシャ



カシャカシャ、、、



〇〇「花吹雪とか撮りたいんだけどな〜」



カシャカシャ




、、、、、、、、、え?



たった今、僕の指はシャッターボタンから離れていた。


なのにシャッターを切る音がしたような、、、


それにスマホの音とは違う、もっと本格的な音だった。



山下「綺麗やなぁ、、、」

ふと周りを見渡すと、制服姿で1眼レフカメラを構える女子高生が1人。


どこかで見覚えがあるような、、、、、


同じ制服だから高校も一緒だと思うんだけど、校舎の中ですれ違ったとかかな?



山下「ふふっ、、、ええの撮れた、、、、、」



カメラの画面を見つめて嬉しそうに微笑む彼女。


それだけでも雑誌の表紙を飾れるくらいの絵にはなっていた。


どんな写真撮ったんだろ、、、



〇〇「こんにちは、同じ高校の子だよね?」


山下「えっ?!」


〇〇「え?あっ、驚かせちゃった?」



僕が声をかけた時、かなりビックリしたような声をあげて僕を見つめてくる。


目が大きくて、アイドルみたいに清楚な雰囲気。



山下「あっ、、、あっ、、、、、///」


〇〇「写真好きなの?」


山下「はっ、はいっ!まだカメラも買うたばかりで、、、」



はにかみながら前髪を指でいじり、どこか恥ずかしそうにしている。


それに少し言葉に方言が出てる、関西出身の子なんだろう。


あとかなりシャイなのかな?



〇〇「あっ、僕は小林〇〇ね!学校も同じだよね?」


山下「はい!始業式で紹介されてたので覚えてます!」


〇〇「あぁ、校長先生のやつ、、、笑」



そういえば同じ学校の人間なら、僕の知名度は心配ないだろう。


初日から結構インパクトのある出来事だったしな。笑



山下「あっ、私は1年の山下瞳月です!」


〇〇「よろしくね」


山下「〇〇さんとまた会えて嬉しいです、、、///」


〇〇「また?」



この子とどこかで会ったことあるっけ?


こんな可愛い子はそんな頻繁に会うことはないんだけど、、、



山下「今日のバスジャックの時ですよ!一緒のバスに乗っとったやない、、、じゃないですか!」


〇〇「あぁ!そういえば!」



確か僕の他に11人くらいの後輩が乗ってたな!


山下さんもあの中にいたんだなぁ。



〇〇「そっかそっか、、、」



僕が1人で納得していると、山下さんが突然大きな声を上げた。



山下「あっ、、、あのっ!!」


〇〇「ん?」


山下「よっ、、、よかったら、、、、、」


〇〇「よかったら?」



またもや恥ずかしそうにモジモジとしている彼女。


あっ、『私と桜の写真撮ってください』とか?


一眼の使い方とか分かるかな〜、、、




〇〇「じゃあカメラの使い方」




山下「しーと付き合ってください!!」





〇〇「、、、、、、、、、は?」




「らっしゃあせー!」



山下「よいしょっ、、、お昼すぎだからちょうど空いてますね」


〇〇「そうね〜、、、」



彼女に告白(?)されてから少し経ち、僕らは近所のラーメン屋さんにいた。


2人で制服のままカウンター席に並び、彼女は嬉しそうにメニュー表を開き始めている。



〇〇(、、、、、、ちょっと期待した)



彼女の『よかったら付き合ってください』と言う言葉は、『よかったら(ラーメン屋さんに)付き合ってください』と言う意味だったみたい。


そりゃそうだよね、僕みたいなのが初対面の美少女から告白される世界線なんて夢か漫画くらいだもんね、、、、、



山下「うわぁ、、、これ美味しそうやなぁ、、、!!」


そんな彼女はまるで絵本を見ている子どもかのようにメニュー表を目で追っている。


本当にラーメンが好きなんだろうな。



山下「あっ、先輩も一緒に選びましょう!これとかどうですか!」


〇〇「ありがとう笑」



僕の方にグイグイとメニュー表を寄せてくれる。


あまりの積極さに思わず笑みがこぼれてしまった。




山下「いただきますっ!」

〇〇「いただきまーす」



僕が頼んだ塩ラーメン、彼女が頼んだ豚骨ラーメンが一緒のタイミングでやってきた。


可愛い顔して意外にも豚骨ラーメンを選ぶとは、、、いいね!



山下「すみません!写真撮ってもいいですか?」



「いいよ〜、うちのラーメンで良かったらいくらでも撮っちゃって!笑」



山下「ふふっ、ありがとうございます!」




そう言ってカバンからまた1眼レフカメラを取り出して慎重にシャッターを切っていく山下さん。


礼儀もちゃんとしていて良い子だなぁ、、、



山下「綺麗やなぁ、、、!」


〇〇「ふっ、、、」



桜とラーメン見てる時のリアクションがほとんど一緒なのが少しツボ。


まあこのラーメンも綺麗に盛り付けされてるから気持ちは分かるけどね。



〇〇「おっ、、、このラーメンめっちゃ美味い!」


山下「ほんとですか!じゃあしーも、、、!」



一人称が『しー』なのも可愛いな。笑


そして手首につけていたヘアゴムを口でくわえ、肩に下ろしていた髪の毛を一つに結んでいく。


、、、、、、可愛い。


山下「いただきます、、、、、、んっ!おいひぃ!」


〇〇「ね〜」



口元が見えないように手で押さえつつ、僕に至福の表情で感想を伝えてくれる山下さん。


ポニーテールの髪がふわりと揺れる。


漫画だったら100%ヒロインなんだろうな。



山下「、、、んっ、、、、、あのぉ、、、」


〇〇「ん〜?」


山下「これもよかったらなんですけど、、、///」



レンゲも割り箸も置いて、ては膝の上に。



山下「〇〇さんのもちょっとだけ食べてええですか、、、?」


〇〇「え?いいけど、、、」


山下「ほっ、、、ほんとですか!」


〇〇「でも大丈夫?僕の食べかけだよ?」


山下「はいっ!むしろそのほ、、、じゃないっ!なんでもないです!」


〇〇「??」



なぜか1人で焦り出している山下さんに新しい割り箸を手渡す。


すると山下さんは恥ずかしそうに自分の席を動かして僕のすぐそばへ。


肩と肩、手と手が触れ合う距離まで近づくと、ゆっくりと丼へと顔を近づけて控えめに塩ラーメンをすする。



山下「んっ、、、こっちも美味しいです!」


〇〇「良かったね。笑」


山下「じゃっ、、、、、、じゃあ!」



塩ラーメンを食べてすぐ、今度は自分の豚骨ラーメンが入った丼をこっちに引き寄せる。


そして何本か麺をすくい上げ、、、



山下「あっ、、、あーん、、、、、///」


〇〇「え?」


山下「しーのもおすそ分けです、、、///」



手を器にして僕の口へラーメンを運んでくる山下さん。


その頬はチークを塗りたくったかのように赤くなっている。



〇〇「えっと、、、」


山下「ほっ、ほら!スープが垂れちゃうので、、、!」


〇〇「じゃあ、、、いただきます」



僕は山下さんのくれた麺を遠慮がちに啜り、少し恥ずかしがりながら豚骨ラーメンを食べる。


なんか、、、なんとも言えない気持ちに、、、、、///



〇〇「うん、おっ、美味しいよ!」


山下「でっ、、、ですよね〜!」



2人とも今のことが普通かのように振る舞うけれど、めちゃくちゃぎこちない雰囲気に。


僕らって初対面なんだよね、、、?



山下「そっ、、、それじゃあ残りも食べましょう!」


〇〇「うん、、、///」



自分たちの残りのラーメンを食べていくが、僕はもう味なんてよくわからなかった。




山下、〇〇「「ごちそうさまでした!」」



山下「じゃあ私が払っちゃいますね」


〇〇「え?いいよ別に」


山下「大丈夫です!今日のお礼でもあるので!」



食べ終わった後、彼女は自分のカバンから財布を取り出そうとしていた。


でも後輩の女の子に奢ってもらうのはちょっとね、、、笑



〇〇「じゃあ1000円だけ僕がもらうね」


山下「えっ!それこそいいですよ!」


〇〇「僕も近くに良いお店があること知れて嬉しかったし!そのお礼として、ね?」


山下「、、、じゃあまた一緒に来ましょう!」


〇〇「いいね〜」



結局は2人で割り勘する感じに。


会計の時に店主がニタニタしながら対応してきたのが妙に鼻についたけどまあいいや。




〇〇「山下さんって家どこ?」


山下「あっ、私はバスで2つ隣の欅坂に住んでます」


〇〇「そっか、、、じゃあバス停まで送ってくよ」


山下「え!そんなの悪いです!」



外はまだ明るい、時計もまだ3時を少しだけ過ぎたところ。


まあ女の子を1人で帰すのもちょっと気が引けるし。



〇〇「朝にあんなことあったでしょ?いいから甘えときなって」


山下「ありがとうございます、、、///」




そうして2人並んでバス停までの道を歩き始めた。




〇〇「へぇ〜、京都出身なんだ?」


山下「はい!親がこっちに転勤するっていうので着いてきました」


〇〇「学校とか変わると大変じゃない?」


山下「確かに地元のお友達と会えなくなるのは寂しいですけど、、、」


それなのに転校初日からバスジャックに巻き込まれるとか、、、


考えれば考えるほど可哀想だ。



〇〇「大変だったね、、、」


山下「ふふっ、大変なことも多いですけど今は幸せです!」


〇〇「おっ、なんかいいことあったの?」



そう問いかけたとき、僕たちは先ほど出会った公園にたどり着いた。


相変わらず立派な桜の木だ。



山下「、、、、、、そうだ!私と写真撮りませんか?」


〇〇「あぁ、いいよ。撮ってあげる」


山下「そうじゃなくて!私と〇〇さんとです!ほらっ!」グイッ



そう言って無理やり僕の手を引いて桜の木の前へ。


そして今度は一眼レフカメラではなく、彼女自身のスマホで撮影するらしい。



山下「ほらほら!もうちょっと屈んでください!」


〇〇「分かったって笑」



桜の木の前で山下さんがスマホを構える。


大人しいと思ってたけど意外にグイグイくるタイプなんだな。笑


150cmくらいの山下さんに合わせ、かなり膝を曲げた状態でキープ。




山下「それじゃあ撮りますね!はいチーズッ!」



カシャッ


内カメラの中で2人が笑顔を作る。


女子と2人で写真撮るなんて経験、そんなに無いから緊張するし、、、笑




山下「あっ、もう一枚いいですか?」


〇〇「うん、いいよ」


山下「ふぅ、、、、、いきます」




そしてシャッターボタンに彼女の手が触れると思った時、、、









山下「好きです、先輩」チュッ




カシャッ



〇〇「、、、、、、え?」



頬に柔らかい感触が一つ、そして山下さんから耳を疑う言葉。


写真を撮り終わっても僕は呆気に取られて1mmも動けなかった。



山下「ふぅ、、、今日はここで大丈夫です!また一緒にラーメン行きましょう!」


〇〇「えっ、、、あぁ、、、、、」


山下「あと、山下さんじゃなくて瞳月って呼んで下さい!しーでもいいです!」


〇〇「いやその前に今のって」


山下「、、、良いお返事待ってますね!」ニコッ


そう言ってスマホをポケットに入れ、荷物を持って急ぎ足で入り口に向かう山下さん。



山下「〇〇先輩っ!絶対にしーのこと、大好きにさせたるからっ!!」



はにかみながらそう言い、彼女は急ぎ足で公園から姿を消した。



〇〇「嘘だろ、、、、///」



僕は腰が抜けたみたいに地面へ座り込んでしまい、桜の木にもたれかかる。


頭の上にはひらひらと舞う桜の花びらが何枚も降り積もっていた。




PM10:24



山下「えへへ、、、先輩にちゅーしてもうたぁ〜♪」


もふもふしたパジャマでもふもふしたクッションを抱きしめている。


大体30分くらい前からずーーっとこの状態です。



山下「でも最後のは強引過ぎたかなぁ、、、でも言うのが大切ってテレビで言うてたし、、、、、」



ベットの上を右から左、左から右に行ったり来たり。


この動作と枕元に置いてあるカメラを眺める行為をすでに20回ほど繰り返している。



山下「でへへ、、、この先輩かっこええなぁ、、、、、///」



それは今日の昼に撮った瞳月が〇〇の頬に口付けをした写真。


あともう一枚、〇〇が公園に訪れてすぐの時だ。



山下「〇〇先輩と櫻、、、やっぱ綺麗やなぁ、、、、、///」



それは〇〇が瞳月に気づく前、彼女が撮影した『桜の木を眺めるかっこええ〇〇先輩』(命名:山下瞳月)の写真である。



山下「これ壁紙にしたろ!でも引かれてまうかな、、、」



盗撮している時点でなかなかヤバいのだが、すでに瞳月は〇〇に盲目である。



山下「、、、、、、待って?そういえばラーメン屋さんで、、、」





山下『ほっ、ほら!スープが垂れちゃうので、、、!』


〇〇『じゃあ、、、いただきます』





山下「しーたち、間接キスも済ませてるやんっ!」



あの時、瞳月が自分の豚骨ラーメンを〇〇にお裾分けした時。


瞳月は新品の割り箸で〇〇の塩ラーメンを食べた。


しかしそのあと、瞳月の使った割り箸で〇〇にラーメンを食べさせてあげたな、、、



山下「うへへっ、、、いひひっ、、、、、、」


夜中に自分の部屋で1人、気味の悪い笑い声を上げてのたうち回る瞳月さんでした。



さて、次はどの後輩と出会うのでしょうか、、、、、

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