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なぜ統失 第3部「自宅療養編」⑥夜の歌舞伎町✨怪しいキャッチに捕まる。

前回の続き

僕は深夜の歌舞伎町を彷徨いました。

疲れてきたので、どこか泊まるとこは無いかと探しました。

ネットカフェを見つけたので、そこに泊まることにしました。

そこで、買ったばかりのスマホを充電し、
シャワーを浴びて、何か軽く食事をしました。

田村さんのブログをチェックすると、
丁度明日、催眠術体験会が行われるとブログにあったので、
参加申し込みをしました。

催眠術体験会で脱洗脳の施術は可能でしょうか?

と、田村さんにメールしました。

以下、田村さんからの返信です。

可能ですが、内容が催眠術体験会のレベルのものでは無いので、
その点だけご了承下さいませ。

田村


明日、店に伺おうと決心し、
疲れたのでもう寝ることにしました。

しかし、眠りにつくことが出来ません。

ブースが狭くて足が伸ばせないのと、
例のアカシジアが酷くて落ち着くことが出来ません。

薬を飲めば、少しは症状は和らぐようになってきていたのですが、
飛び出すように家を出たので、
薬を持ってくるのを忘れています。

狭いブースでアカシジア、
耐え切れず、ネットカフェを出ることにしました。

足を伸ばせるまともなホテルを探そう。

僕はまた深夜の歌舞伎町を彷徨います。

何度もキャバクラのキャッチに声をかけられます。

ホテルらしきとこは見つけたのですが、
満室ということで泊まることは出来ませんでした。

しばらく彷徨ってると、
髪の長いホスト風のキャッチに声をかけられました。

「お兄さん、どこに行くんですか?」

こんな感じで声をかけてきました。

泊まるとこを探してると答えました。

このホスト風のキャッチ、
覗き込むように顔を見合わせて来ました。

嫌らしい笑顔で、目だけが笑っていません。

この嫌らしい顔が今だに脳裏に焼き付いて忘れられません。


「ありますよ。女の子もいますよ。」

僕は、初体験ができるんじゃ無いかという淡い期待と
やっと泊まるとこが見つかったという安心感で
このキャッチの誘いに乗ってしまいました。

「いくらくらい出せますか?」

一万位ならと答えました。

初めてなので相場が分かりません。

「ありますよ」

一万円でいいと言うので、一万円手渡しました。

キャッチにこの場所に行って下さいと、
メモを手渡されました。

僕はちょっと頭がおかしくなってるので、
メモに手書きで書いてある場所まで辿り着く自信がありません。

「よく分からないので案内してもらえませんか?」

と、答えました。

キャッチは、

「メモを見れば誰でも辿り着けますよ。
もしかして、青い手帳(精神障害者)持っています?」


こんなことをさらりと聞いて来ました。
さらに、地元の方言訛りを馬鹿にする様なことを言いました。



手帳のことは病院で話には聞いていましたが、
まだ初診日から6ヶ月以上経っていなかったので、
申請すらしていません。


見た目で頭がおかしいとでも思ったのでしょうか?
今考えてもよく分かりません。


僕は、ちょっとムカついて、

「持ってません!」


と、答えました。

すると、どこからか黒人風の男が現れ、
カタコトの日本語で、

「ココ、ダレデモタドリツケルヨ」

と、言いました。

僕は、

「分かりました」

と、答えて一人でホテルを探す決心をしました。

ホスト風のキャッチが、

「もう3千円だけ払って下さい」

と、言って来たので、

僕は、仕方なく3千円ほど払いました。

キャッチはどこかへ消え、
僕はメモを見ながらホテルに向かいます。


続く。















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