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【ノミネート取り組みをご紹介①】第10回GOOD ACTIONアワード

 こんにちは!GOOD ACTION note編集部です。
GOOD ACTIONアワードでは、職場環境の改善、労働時間削減、評価育成制度の創出など、全国各地のさまざまな職場づくりの取り組みを全国から募集し、表彰しています。
3月には、第10回目の表彰式を実施。その模様はnoteでご紹介しているので、ぜひご覧ください。
https://note.com/goodaction/n/nf901d6b37ec0?sub_rt=share_pw
 
「第10回 GOOD ACTIONアワード」では、7取り組みが「受賞」/17取り組みが「ノミネート」となりました。
表彰式で紹介しきれなかったノミネート取り組みについてご紹介していきたいと思います!



●GOOD ACTIONアワードとは

世の中でGOODな職場・環境・取り組みが、あなたにとってGOODとは限らない。働く個人が100人いれば、100通りの働き方があり、それぞれの働き方に合ったGOODな取り組みが存在します。
 
そんな中でも、GOOD ACTIONでは『働くあなたが主人公となり、想いを持って始めた取り組みが、少しずつ周囲の人を巻き込みイキイキと働ける職場の共創へと繋がっていく…そんな可能性を秘めた取り組み(ACTION)』に光をあて応援するプロジェクトです。


●ビーモーション株式会社

社員と会社の関係を再構築する社内改革「REBORN!プロジェクト」
 
【概要】
事業が順調に推移し順風満帆だった最中、突然優秀な社員が退職した。驚いた経営層が退職者と面談をすると、組織体制や人事制度、企業風土に対する不満が噴出。その後、慌てて行った従業員満足度調査でも同様の結果が得られ、早急な対応を迫られる。そこで創立30周年を機に、社員と会社の関係を再構築する社内改革「REBORN!プロジェクト」の実施を決断。準備委員が中心となり、施策アイデアを持ち寄るなど、自発的にプロジェクトを推進した。
外部メディアで「人」に焦点を当てた記事を公開する、入社3年目までの若手社員が自身のアイデアを経営層の前でプレゼンするといったなど、数多くの施策を行なった結果、トップダウンが習慣化し経営層と現場との間に生じていた壁が低くなり、採用活動や従業員エンゲージメントの向上など、好影響が出始めた。
 
【取り組みへの思い】
会社の活動を通じて何かをやり遂げ、達成感を得たり、キャリアがより明確になったりすることを願っている。知識を得るだけでは意味がなく、実践し、そこから学ぶような場が社員には必要だと考えている。
また、やり続けることが大事。施策を始めてみて、効果がないと思ったら廃止しても良い。一度提案したからといって、是が非でも完遂する必要はなく、やりたいことを試せる場所というスタンスを取っている。
・佐藤孝之さん(REBORN!プロジェクト責任者)
 
【職場の声】
・誘いを受け、「若手ルーキープレゼン大会」に出た。社歴が浅い社員がプレゼンをする機会はなかったことに対して漠然と「このままでいいのか?」と思っていたので、プレゼンは自分を変える力となった。

・プロジェクトは、私にとって訓練の場。自分も含めて会社の人が発信、運営、企画、行動をするきっかけとなる。人と折衝をして目標を達成しなければならないが、それを実践する機会を得られたと思う。プロジェクト開始前と後に調査を行なうと、プロジェクト開始後に愛社精神が上がったとの結果も出た。

▲プロジェクトのひとつ、「BM大学 心理学部」は自身の知識を広めたいという社員の立案で始まった


●株式会社 FUJI

ワンマン企業を脱却し、「みんなが自ら考え、みんなで戦える組織」にするために、全社員が気軽に称賛・感謝の気持ちを贈りあう制度
 
【概要】
創業以来同社は、創業者の前社長(現会長)の強力な牽引力と迅速な意思決定で成長を遂げていたが、一方でそれはトップダウン色を強めていた。社員は報われない気持ちを抱き、いつしか考えることを止め、その結果退職率は12.1%にも上っていた。そこで現社長が、代替わりを機に「トップダウン体制からの脱却」を目指して改革をスタート。マネージャーには権限を委譲し、社員には「意見を言いやすい環境作り」と「考える習慣を身につける土壌」を用意。マネージャーが道筋を立てたが、その後の運用は若手、中堅社員6人からなる「働き方改革推進プロジェクト」メンバーが行なっている。また、360度評価やチームワークアプリ「RECOG」の導入で、互いの行動を褒め、感謝する社風への転換を図った。結果、退職率は4.2%にまで改善された。
 
【取り組みへの思い】
50代くらいの世代では、褒め慣れていないこともあり、褒めたいシチュエーションがあってもあまり褒めることをしなかったり、今で言う承認欲求があまりなかった。反対に、若い人はSNSでのいいね!を欲しがる傾向があるので、褒めないと伝わらないと思った。手厳しい言葉だけではなく、世代を問わずお互いを認め合い、褒めたり、感謝を伝えあったりすることは必要だと感じている。価値観は違っても、会社を良くしたいとの思いは同じはずである。
現在は、社員同士で褒める習慣を身につけるためにRECOGを使っているが、RECOGを使わなくても互いを褒め合ってほしい。リアルでの「ありがとう」の伝え合いや労いの言葉をかける習慣が浸透するのが理想。
・小山 揚平さん(COO)
・菅野 祐輔さん(取締役 事業推進HRグループ マネージャー)
 
【職場の声】
・やって当たり前、できて当たり前の環境で働いてきたが、褒めレターを通じて労いと感謝の言葉をもらい、涙が止まらなくなったことがある。RECOGによって同僚の頑張りが周りに知ってもらうことができ、その人が自信をつけていく姿を目にしたこともあり、この動きが会社全体にもっと広がると良いと思っている。

・以前は部署間の連携が希薄だったが、他の部署が何をしているか、誰が何をしているかがわかるようになった。コミュニケーションの活性化につながっていると感じる。また以前とは社内の雰囲気も変わり、若手社員が積極的に考えて動いている姿を見ると、負けていられないと刺激を受ける。

▲「褒めること」での意識変革は若手だけではなく中堅、ベテランにも起こっている


●フューチャー株式会社 / フューチャーアーキテクト株式会社

きっかけは社員に子育て中のパパママの存在を知らせるため 社員と家族のイベント『 Future Family Day 』
 
【概要】
夏休み期間に社員の子どもや配偶者を会社へ招待し、オフィス見学やプログラミング体験などの場を提供する「Future Family Day」を2015年より開催。「一緒に働く仲間に子育て中のパパ・ママの存在を知ってほしい」という社員の思いから生まれ、有志の社員チームが企画・運営を担っている。参加者からは「子どもが来ることを歓迎してもらえてうれしい」「仕事についての家族の理解が深まった」と好意的な反応が寄せられ、社内では子どもたちの成長を会社全体で見守る意識が向上。男性育休取得率65%、平均取得日数56日(2022年)へ高まるなどの効果も生まれている。
 
【取り組みへの思い】
ファミリーデーを立ち上げた際にフォーカスしていたのは「パパ社員」。ママ社員(女性)の場合は周囲の同僚や上司、後輩から「子育ても忙しい」と認識されるけど、パパ社員はそもそも子どもがいることさえ周囲にあまり知られていない人もいて、当たり前のように遅くまで仕事をしている現実があった。
社内でパパの顔をみんなに見てもらい、パパである意識を本人も周囲も高められるようにしたいと思ったことがアイデアの入り口。育児も家事も、夫婦で協力できたほうがいいし、社会としてそうあるべきだと思っていた。「うちの会社ならそうなれるはず!」と思い、ファミリーデーは、平日の普段のオフィスの中で、家族とともに過ごしてもらえるように工夫している。
・喜多井 優子さん(フューチャーアーキテクト セキュリティ&トラストグループ ディレクター)
 
【職場の声】
・IT業界の特性上、家族に自分の仕事ぶりを見せる機会はほとんどなかった。子どもはまだ小さいためまだ仕事内容は説明しにくいが、参加してもらったことで自分の仕事を身近に感じてもらえたのではないかと思う。妻には以前より仕事内容を深く理解してもらえるようになったり、以前よりも会社で楽しかった話をできるようになった。(家族でイベントに参加した社員)

・フューチャーは家族も含めて健康であってほしいと考えている。ファミリーデーに参加すると、社員を支えているのは家族のみなさんだと実感。社員のみなさんには、お子さんと一緒にいるときのように、職場でもイキイキとしていてほしいと思う。(企画チーム)

▲普段通りの仕事場を見てもらうため、ファミリーデーは平日の業務時間内に行われる


●三菱ケミカル株式会社①

社員ひとりひとりのWill をエンジンに、ボトムアップで会社を変えていく実験場 三菱ケミカルの有志活動コミュニティ「C&C ラボ」から生まれる、新たなコラボレーションのちから
 
【概要】
ここ数年続いた大規模な組織的変化、そしてコロナ禍による働き方の変化により、社内コミュニケーションの課題は深刻さを増していた。そこで、既存の組織の枠にとらわれず、社内でコミュニケーションとコラボレーションを広げ深めるための実験室のようなコミュニティ「C&Cラボ」を発足。
発足当初は約100 名だった参加メンバーは、コミュニティでの新たなコミュニケーション・ネットワークに期待する声も多く、発足から1年超が経ち約500名まで拡大。同社最大規模の社員有志活動コミュニティとなり、活発に活動を行うことで部署の枠を超えた新たなつながりが多数生まれている。
 
【取り組みへの思い】
C&Cラボの最大の特徴は、有志による活動である点。それぞれがWill(意志)を持ち寄って集まり、本業とは違う文脈で活動することで、会社に新たな化学変化を起こすことを目的としている。C&Cラボの基本思想は『自由参加制・公正性・互いに学ぶ姿勢』の三つ。三菱ケミカルの社員であればいつでも、誰でも自由に参加でき、普段の役職や上下関係にはとらわれないフラットな関係で、常に互いが学び合う姿勢が持てる場とすることを心がけている。
あくまでも会社の中の活動だけど、メンバー各々が本業とは違うアイデンティティやネットワークを持てる点に大きな意義があると感じる。『学びたい』や『つながりたい』といった、個人の純粋なWillの集合体であり続けたい。
・平出 亮輔さん(オープンイノベーション戦略部 チームリーダー 兼 GX 推進本部 政策渉外部)
 
【職場の声】
・視野を広げる良いきっかけになった。目の前の業務にただ向き合うだけでなく、組織全体を捉えるという機会があまりなかったので、新たな価値観を獲得できた。また、オンラインコミュニケーションの勉強にもなっている。イベントを通してオンラインでの話し方、テーマの選び方、アイスブレイク方法などを学ぶことができ、すぐに活かすことができた。

・参加メンバー同士のコミュニケーションを楽しんでいる。最も印象に残っているイベントは、心理的安全性に関するワークショップ。その時の学びをベースに、自分の拠点でも勉強会を提案し実践した。職場の雰囲気が変わったと感じる。

▲オンラインワークショップを実施するなど、社内のコミュニケーションを広げている


●三菱ケミカル株式会社②

35,000人の大企業の生産性向上・組織活性化に2つの部署で挑む!~「ファシリテーター認定プログラム」を通じたコミュニケーション改革の取組~
 
【概要】
One Company, One Teamを目指す同社では、総務部働き方改革グループが「会議等の生産性向上」の観点で、またJapan人事部人材組織開発グループが「関係性の質向上」の観点で課題を感じていた。
従業員サーベイ等により同様の課題を従業員も抱えていることがわかり、その解決に向け両グループは「コミュニケーションの質向上」という観点で課題を共有し、「組織を活性化できる人を増やしボトムアップで組織を強くしたい、従業員の課題を解決したい」という想いから、社内育成制度「ファシリテーター認定プログラム」を開発。
参加メンバーがプログラムで学んだことをすぐに職場で実践することで「生産性向上」「関係性の質向上」の面で劇的な変化をもたらし、スタートからわずかな期間ではあるが、早くもさまざまな効果が得られている。
 
【取り組みへの思い】
「社内コミュニケーションの在り方を変えたい」という、総務部働き方改革グループ・Japan 人事部人材組織開発グループの両グループの思いから、「ファシリテーター認定プログラム」導入の検討が始まった。本プログラムを通じて、2025年までに200名の認定ファシリテーターを輩出したいと考えている。認定者が中心になり、本プログラムで学んだ手法をそれぞれの部署で実践することで、ファシリテーションの考え方がどんどん広がると期待している。また従業員の中で生まれつつある「ファシリテーションを通じて自分たちの手でこの会社を変えたい」という思いは、これからも尊重していきたい。
 
今後、変革を起こし続けていくには、同じ思いを持った仲間を増やすことが大切と考えている。ファシリテーター認定プログラム以外の手段でも、やる気と熱意のある人が自ら手を挙げ、志を同じくする仲間を増やせるような取り組みを生み出していきたい。
・松村 太輔さん(総務部 働き方改革グループ長)
・杣 大樹さん・岡部 年真さん(総務部 働き方改革グループ)
・鍬形 佐和さん(人事本部 Japan人事部 人材組織開発グループ マネジャー)
・緒方 奏さん・佐藤 慶子さん・山口 南実さん(人事本部 Japan人事部 人材組織開発グループ)
 
【職場の声】
・ファシリテーション認定プログラムを通して、会議に対するとらえ方、臨み方だけでなく、大局的・本質的な視点で、仕事に対するとらえ方や考え方が大きく変わった。「仕事を進める上で会議が邪魔」「今日は終日会議だから仕事が進まない」「ファシリテーション技術は効率化のための小手先の技術に過ぎない」と思っている方に是非お勧めしたい

・ファシリテーションスキルは、普段のコミュニケーションにも役立てられることが多いとわかった。例えば共通の目的を明確化する、相手の意見を傾聴するなど、会議以外の場でも応用できるシーンが多いので、この学びを日常業務に積極的に取り入れていきたい。

・会議の生産性については疑問に思ってきたため、第一期の応募には迷わず手を上げた。結果会社人生が変わったと感じるくらい、良いプログラムだった今後もファシリテーションのスキルを広めて事業部全体の生産性向上に貢献していきたい。

▲本プログラムは、会議の場や普段のコミュニケーション改善にもつながっている


気になる取り組みはありましたか?みなさんの職場づくりのヒントとなると嬉しいです。
過去の受賞・ノミネート取り組みは公式HPでもご紹介しています。
https://next.rikunabi.com/goodaction/


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