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アルミのTopstone

今までTopstone Carbonについて熱く語ってきましたが、今回はあえての入門機「Topstone アルミ」の価値についてお話しします。
まず購入に至った背景
昨今の自転車の進化は目まぐるしく、油圧ブレーキや電動シフト、カーボンホイールにチューブレスタイヤ、エアロハンドルなど高価なパーツを一般ユーザーも使うようになってきました。
その分、自転車の値段は高くなり全部盛りすると100万円に迫り、ずいぶん高額な趣味になってきています。
ほんの10年前は…ロードバイク始めるなら15万円から。できればshimano 105が搭載されたバイクを選ぶといいよ。カーボンバイクなら25〜30万円頑張ってください。と言っていました。
今はないのか?その価格帯。ということで現在手に入る15万円クラスのバイクの実力はどうなのか?という興味からcannondaleのアルミ製グラベルロード「Topstone」を購入して昔ながらの手法でカスタムしてみたくなりました。

ベースはSORA仕様

cannondale Topstone AL
アルミフレームにカーボンフォーク、コンポーネントはshimano製のSORA(2×9速)、機械式のディスクブレーキを搭載して価格は税込190,000円。もう一つ下のグレードはmicroshift社の1×9速で税込165,000円です。
このバイクを昔みたいにホイール替えたりコンポーネントを替えたりすることで最終的にどこまでカッコよく…速く快適になるのか⁉︎確かめてみるのです。

このクラスのバイクは、組み合わされる部品がそれぞれ重いので完成車の重量は実測10.85kg。バイクの乗り味もおおらかになってしまいますが、フレーム単体では1.60kg、フォークは0.50kgとかなり軽量。cannondaleが誇るアルミフレームの加工技術がそこそこに詰め込まれているわけです。フロントフォークに至ってはカーボンモデルと同クラスのモノが組み合わされており、多くの人は気づかないと思いますが、ムダにハイスペックなのです。このフレーム+フォークを使って目標とする部品構成に一気に替えて乗り味を確認してみます。投資に見合ったものになるのか、やはりチープなモノなのか…

フルスペックに改造されたTopstone

改造内容はざっと以下の通り。
ホイールはカーボン製。コンポーネントはSRAM社のセカンドグレード「FORCE AXS e-Tap」、ハンドルはcannondaleのSAVEカーボンハンドル。サドルも替えました。この状態で重量は9.05kg。かなり軽く、カッコよくなりました。
見た目だけではダメです。走りはどうだ?
結論から言うと「乗りやすい!」
踏み出しから軽快でスルスルっと25km/hくらいまで加速し、意識すれば30km/h巡航することも可能。乗り心地の良さは異次元です。あの世界一の振動吸収性能を誇るSynapseですら比較になりません。軽いホイールに太いチューブレスタイヤは路面の凹凸をキャンセルしてくれるので、バイクが加速することを拒む抵抗のほとんどを路面抵抗が占めている速度域ではとても軽いのです。しかし、それ以上加速させるには全身の力をペダルにぶつける必要があります。バイクが安定しているので全力を出してる感覚もまた気持ちの良いと感じました。30km/h以上の特性は47Cのグラベルタイヤによるところも大きいので、ロードバイクだった場合はもう少し簡単なことなのかもしれませんが初心者にはこの全力をぶつけられるバイクこそ楽しいバイクだという気さえしてきます。

シマノ鈴鹿のチームTT

ロード練習会やサーキットでのロードレースに参戦してみても(勝てる気はしませんが)楽しむことはできました。
高速域が苦手なのならグラベルバイクではなくロードバイクであるcannondale Caad Optimoをベースに選べばどうでしょうか?

Caad Optimo

shimano Claris(2×8速)仕様で税込121,000円から手に入るのでこちらの方が初期投資に負担が少ないのですが今のご時世、リムブレーキ車に手を出すと、最後までディスクブレーキ車への憧れを背負うことになるので「買い替え前提!」でなければオススメしません。

本題に戻します。
今でも15万円前後の入門バイクを購入して段階を経てコンポーネント、ホイールを替えていく手法はアリなのか?
アリです!
みなさん、スペックに惑わされることなく…お近くのプロショップに相談してみてください。

最後に…
自転車は高くなってなんていません。
皆さんの知識が肥えてしまって高価な自転車じゃないとダメ!と決めつけているだけなのです。
今回の検証のように入門機から数年かけて少しずつ自分好みに仕立てていく楽しみを忘れることのないように。

47Cのタイヤを十分に飲み込めるワイドクリアランス
トラクション性能を高めたチェーンステー
駆動系はSRAM FORCEの電動
上位機種と同じ溶接が美しいダブルパススムーズウェルド
ハンドルは振動吸収に優れたcannondaleエアロハンドル
フロントはフルスペックのカーボンフォーク。キャリアダボもついています
テーパーヘッドと美しい塗装


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