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インドネシアで出産したい!荷物は持っていく?送る?禁制品・関税の高い壁

自己紹介/大阪在住。夫はインドネシア人(マナド)。第一子ニコは2017年に誕生。第二子妊娠中。

インドネシアで出産するため、私の家族ビザ、ニコのAffidavitも無事取得し、持っていくものの準備を始めました。

普段の旅行は行き当たりばったりですが(去年思い立ったその日にコモドに行った時は、経由地のバリに着いてまず下着を買いに行ったくらい)、今回はちゃんと整理しないと無駄なものを持っていったり肝心なものを忘れたりしそうなので、チェックリストも兼ねて記事にまとめます。

海外に7ヶ月ほど滞在予定。荷物はどうする?

今回滞在するのはマナド。車で少し行けばショッピングモールがあり大抵のものは揃います。なので、必要最低限でOKといえばそう。

なんですが、向こうに行ってから余計な出費をするのは嫌なので、マタニティ服やニコの服、おむつ、コンタクトレンズなどはやっぱりこちらから持っていきたい。でも妊婦で子連れで重いの嫌だなぁ…。

と漠然と考えている時に、母親教室に来られていたママさんに「EMSで送るっていう方法がありますよ!」というナイスなアドバイスをいただきました。たしかに!かさばる衣類は全部送っちゃえばめっちゃ楽かも!と準備を始めることに。

参考:EMSとは?
世界120以上の国や地域に30kgまでの書類や荷物を送れる国際郵便で最速のサービス。ちなみに、インドネシアに荷物を送る場合、家の住所を指定しても届かないことがあります。不在の場合は近くの中央拠点まで荷物が戻されることも多々。なので、これまで何回か送った時は夫や義母の職場に送るようにしていました。

が、しかし…。

EMSではアレがインドネシアに送れない!

EMSには各国ごとに禁制品が定められています。インドネシアに送れないものはこちらを。

参考:インドネシア禁制品
長期滞在で影響するものでいくと、中古の物品(衣類を含む)、印刷物(インドネシア以外の国で発行されたインドネシア語の書籍や日本文字以外で印刷された新聞や定期刊行物など)、薬剤(強力薬剤のみ?)は送ることができません。サロンと呼ばれる布、類似品もNGなのでベビーラップもアウトかな…。

ここで当初の目論見だった「衣類は全部送っちゃえ」が無理であることが判明。受託手荷物20kgのオプション購入して持っていく…?と悩み、夫に相談したところ「大変でしょ〜僕が持っていくよ!」とのことだったので、禁制品にあたる衣類などは夫に持っていってもらうことにしました。

夫は1ヶ月遅れでマナドに合流するので、衣類はなんとか頻繁に洗濯して着回すことに。とほほ。

ちなみに海外に物を送る場合は、関税についても考えなければなりません。「新品の衣類なら大量に送ってOK」…という話でもなさそうです。

JETROによれば、関税率は次の4つだそう。

最必需品:0~10%
必需品:10~40%
一般品:50~70%
贅沢品:上限200%

参考:日本からのEMSに対する課税について調べてみました
「孫への贈り物でも完全に”個人輸入扱い”を受けてしまう」など、経験談に基づいて実際にかかった関税について詳しくレポートされています。2013年の記事なので、金額などは変わっている可能性があるかも。
参考:国際郵便を送る場合に注意すべきこと②関税
「50$以下」「2kg以下」「詳しく書く」など、関税免除を狙う際の注意事項が書かれています。

関税以外にも以下の通りいろいろと税がかかってくるようで、関税は免れても何かしらお金は必要みたいです。

参考:JETRO 関税制度 インドネシア
付価値税(PPN)は10%、輸入時前払い法人税(PPh22)は2.5~10%、奢侈品販売税(PPnBM)は10~200%。物品税、ダンピング防止税、セーフガード税と原産地証明書、パーム農園基金など。

JETROのレポートには気になる記載があるけれど、引っ越すわけではないからなあ…。今回は無理かな。

参考:JETRO インドネシア関税制度「その他」詳細
f.海外からインドネシア国内に引越しする者が有する家庭用品:2008年2月11日付財務大臣規定2008年第28号(No.28/PMK.04/2008)
海外からインドネシア国内に引越しする者が有する家庭用品に対する輸入関税の免除を改定。関税免除となる引越荷物の到着期限は、持ち主と同時にインドネシアに到着するか、あるいは持ち主のインドネシア到着前3ヶ月以内、到着後3ヶ月以内とされた。

というわけで、無駄な出費云々より「個人的にないと困るもの」を送ることにして、改めて持っていくもの・送るもののリストを作りました。

私が持っていくもの

ここはいかに最低限にするかが肝。エアアジアでは2歳未満の子どもに対する持ち込み手荷物は割当がなく、今回の上限は機内持ち込みは7kg、受託手荷物は20kgです。

バリの友達にあげるお土産
◯フェイスマスクなど

滞在に必要なもの
◯夫合流までの最低限の服、下着、上着
◯ニコの服、上着
◯おむつ、おしりふき
◯コンタクトレンズ
◯スキンケア用品、メイク用品、歯ブラシ
◯ニコの石鹸、クリーム、歯ブラシ、歯磨き粉、フッ素スプレー、爪切り、体温計
◯スマホ充電器
◯モバイルバッテリー
◯機内でのニコの食べ物
◯機内で遊べるニコのおもちゃ
◯ダイブコンピューター(時計にもなる)
◯ダイブコンピューター充電器
◯変圧器
◯聖書、賛美歌

貴重品
◯財布、現金
◯パスポート、Affidavit、出生証明書コピー、戸籍謄本
◯クレジットカード、プライオリティ・パス
◯母子手帳(日本語、インドネシア語)

書類関連
◯日本の出生届用の書類/Documents for birth registration in Japan
(日本の出生届 外務省テンプレ/出生登録・出生証明書翻訳テンプレ)
◯日本の産休・育休手当申請に必要な書類/Documents for applying for maternity leave and childcare leave in Japan
(申請書/海外医療機関照会の同意書)

送るのが心配なもの
◯ノートパソコン
◯メガネ

実家に送るもの

個人的にはないと困るけど、禁制品に引っかからず、最悪なくなっても諦めがつく or 現地調達可能な範囲のものを送ることに。本当はおもちゃを送りたかったけれど、贅沢品とみなされた場合は200%課税かつ中古品でなんだか絶望的です。

産後必要になるもの
◯ナプキン /Sanitary napkin(327円)×2
◯母乳パット/Nursing pad(896円)×6

生活に必要なもの
◯ニコのおむつ/Baby Diapers(1569円)×1
◯ニコのおしりふき/Baby wipes(100円)×1

恋しくなるであろう飲食物
◯ラーメン/Ramen(429円)×1パック

現地で買うもの

緊急度合いの低いもの、現地でしか買えないものは現地で購入。

◯おむつ、おしりふきなど
◯スマホ、SIM、プルサ

後日合流する夫に持ってきてもらうもの

◯夫の服、下着
◯産後の服(授乳服、Tシャツとショートパンツ)、下着
◯ニコのトレーニングパンツ
◯ニコの薬、歯磨き粉、フッ素スプレー
◯ベビーラップ布
◯インドネシア語辞書
◯水着
◯ダイビングのログブック
◯カメラ
◯コンタクトレンズ(5180円)×6
◯ラーメン
◯お茶
◯サンダル

日本にいる弟から送ってもらうもの

◯必要書類など
◯みかん!!!

EMSで送る品物は値段と個数を詳細に書く必要あり!

上記リストに値段と個数が書いてある理由は、送る時に品物の内容、重量、価格、個数の一覧を提出する必要があるためです。ここをしっかり書いておくことで関税免除を狙います。また、金額はJETROのウェブサイトにあった75ドル(8000円ちょっと)に収まるように最終的に入れるもの・入れないものを調整しました。

参考:少額輸入の無税枠、75ドルに引き下げ
「インドネシア財務省は9月10日、財務大臣規程2018年第112号を公布し、国際郵便および国際宅配便の送付物に対する輸入関税の無税枠を、従来の1送付当たり本船渡価格(Free on Board:FOB)100ドルから、1日当たりFOB75ドルに引き下げた。」とのこと。FOBとは貨物を積み地の港で本船に積み込んだ時点の「本船渡条件価格」。

品物の内容は英語またはインドネシア語で記載します。というわけで、リストを作る時に英語も調べておきました。(Google先生調べ)

コンタクトレンズも送りたかったのですが、それだけで3万円超…必需品だけれど、そうみなされるかどうかは送ってみないとわかりません。没収されても困るので、これは夫に持ってきてもらうことに。

EMSはWeb集荷も電話申込みも無料

郵便局に持ち込むのかなあと思ったら、ふつうにWeb集荷ありました。電話で郵便番号入れると最寄りの郵便局に繋いでもくれるみたいです。でも、もう金曜の夜なのでWebで申し込み。

集荷、荷物が届いたかどうかはまた追記する予定です!届くかな…

↓追記

EMS集荷は、前もって伝票をもらって書いておくと楽

集荷の際、伝票を持ってきてもらうこともできますが、送るものの品数が多い場合は特に先に伝票を用意しておく方が無難です。私は前もって送るものの英語表記と値段を調べ書いておいたので、箱と伝票を渡していくつかの質問に答えて完了でした。

その後、荷物は無事着いたのか?

結論を言うと無事受け取れました。が、ひともんちゃくありました。

①EMSのトラッキングが更新されなくなった

まず、ジャカルタの税関で「通関手続き中」で止まったまま1〜2週間経過。義母の元にも何の連絡もなかったようです。

②送付物の金額がわかるもの(送付時の伝票)提出が必要と言われる

義母の元に郵便局(?)から手紙が届き、送付物の値段を示すものを提出するよう連絡がありました。

③受け取りに300,000ルピア払うよう言われる

②を持たずにとりあえず義母が受け取りに行ったところ、スタッフに「300,000ルピア(2,300円くらい)払わなければ渡せない」と言われたそうです。とりあえずその時点で義母は受け取らず、一度引き返すことに。

④関税免除について調べた後、改めて伝票の写真を持って受け取り

夫と叔母が間に入ってくれて事情を聞き、③のスタッフ対応が不正でないか調べてくれました。事前に80ドル以下は関税免除…的な記事を見ていたのですが、現在は100ドル未満は免除とのこと。今回74ドル分だったので余裕で免除対象との裏付けが取れたので、後日義母がもう一度郵便局へ。裏付けとなる公式情報を突きつけ、20,000ルピア(155円くらい)だけ払って受け取れました!

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というわけで、インドネシアで初めて「不正にお金を取られそうになる」という経験をしました。あわわ。

でも、何はともあれ日本のよく吸う母乳パットゲットー!これで産後も安心です。

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