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競技人生のどん底で得たもの

こんにちは!! 4回目のnoteです。
今回は2回目のnoteにもチラッと書いた、競技人生最大級の試練ついて書きます。

何度も書いてますが、私は現役の陸上競技選手です。
過去3回のnoteには競技レベルはそこそこと書いていますが、Uカテゴリーでは日本代表も経験しました。
世界大会で色々と、やらかした話もまた書きたい!!笑

そんな私の大学競技生活の最後となるシーズンの初戦で事件発生しました。
競技中、膝に激痛が走りました。
その瞬間は「いっっった」ぐらいで、すぐに競技を棄権をしました。
その後はスタンドに行き、icingをしながら友達と話していました。
少し落ち着いて席を立とうとすると、膝を少し曲げただけで鬼の激痛が襲ってきました。
頭の中では「あ、これやばいやつかも...」と思いました。

すぐ病院に行き、医者からは「膝蓋骨の骨折」と診断されました。
私は気づいたら号泣してしまっていました。
その後の説明を聞かずとも、私が絶対に優勝したかった試合には出場できないと一瞬で分かったからです。
勝利意欲が少ない私がこの時ほど勝利に貪欲になった事は、後にも先にもこの時だけだと思います。
私の号泣する姿を見て、奥の看護師さんも少し泣いてました。
☞その後のリハビリでは人一倍サポートしてくださいました...泣

絶望感の中で伝えなければいけない人に状況を伝えました。
家族・友人・コーチ・・・
電話の後は全員が励ましのLINEを送ってくれました。
一つ一つの言葉に救われました。
言葉の力は凄いです。
そして、何より救われたのはその日は何事も無かったかのようにバラエティー見ながら爆笑の家族。笑
いつも通りとかではなく、同じ空間にいてる。
なんか、それだけで救われました。
多くの人の言葉に、思いに、行動に支えられ続けました。
人間の思いってこんなにも温かかったんや...
たくさん見逃してきてしまっていたことにも気が付きました。 

2週間後からは地獄のリハビリ生活開幕です。
1日5~8時間のリハビリでした。
あれはほんまに苦しかった...
「やれること、やらなあかんこと、めっちゃあるやん...」って感じの毎日でした。

☝超音波治療のために膝の部分だけギブス取り外し可能になっていて、これがダサすぎると友達とマクドで死ぬほど爆笑しました

私はいくつかの病院に診察に行きました。
「ほっといたら治るやろう」と思っていたのですが、それは違いました。
「この骨がくっつく確率はかなり低いよ」と言われたのです。
☞様々な悪条件が重なっていました
そのお医者さんは有名で凄腕と言われている人でした。
骨がくっつかないと競技復帰は難しい状況へ...
手術という選択肢は最後の最後に回しました。
この選択肢は私もコーチも家族も、どうしても避けたい理由がありました。

その時はさすがに涙も出ませんでした。
私の中で大きすぎる割合を持っていた、陸上競技が私の中から消え去ろうとしていました。
陸上選手としての明日が来なくなるかもしれない。
選手生命の危機ってやつです。
テレビとかでは良く見るけど、自分はそういうのとは無縁だと勝手に決めつけていました。
悔しいとか悲しいというよりかは、恐怖という感情でした。
紛れもなく、私の競技人生のどん底でした。

どん底の中で私はあることに気づきました。
本当に後悔しないように取り組めてれば、もちろん悔しさはあるだろうけど、恐怖なんて感情には至らなかっただろう。
それまでの私は本気に取り組んでいるようで、本気では無かった事に気づきました。
これからできなくなってしまうかもしれないという局面に立って、初めて気づけたのです。
ハードな練習を積み重ねてきた、自分の体に申し訳なくも思いました。
その日から私の競技人生のテーマは「明日やめても良いと思える競技人生を送る」になりました。
どんなに苦しくても「明日やめても大丈夫??」と自分に問いかけます。
そしたら、もう頑張るしか選択肢は残されていません。
陸上競技は大好きなので...

奇跡に奇跡が重なって骨はくっつき、競技復帰をしました。
ほんとに多くの奇跡が重なりました。
レントゲンを撮るたびに、折れた真っ黒の隙間に白いもの(骨)がどんどん濃くなっていきました。
私には長いトンネルから射す光のように見えました。
たくさんの方の思いが骨という形となって現れてくれたのだと私は思っています。
ほんまにこんな事あるんや...」そう思いました。

☝神様ありがとうぉぉぉぉぉぉおお!!  お礼参りも行きました


「後悔しないように頑張ります」なんて言葉は山ほど聞いてきましたが、本当に明日はないかもしれないという事を経験した、私は心からその言葉を心から使うことができるようになりました。
これは現在の競技生活においても、自分の軸となっています。
怪我をして良かった!!なんて未だに思えないけど、ケガをしたから得られたもの、見れた景色があるのは事実です。
過去は変えられない以上、私はそれを大切にしていくしかないのだと思います。

私は言ってしまえば、ただの怪我でした。
命はあります。
でも、病気や事故などで競技者としての明日を奪われる可能性も誰にでもあります。
だから指導させて頂く際に、私は選手達に「明日陸上をやめることになっても後悔はしませんか??」と問いかけます。
今の取り組み方が本物かどうかを考えてほしいからです。

私は明日の練習も競技人生最後の日だと思って挑みます!!
それが、本当の最後の日になってしまっても受け入れられるように...
笑顔で次のステージに行けるように...

☝チームメイトが色んなお守りをくれました。人の思いって温かいなぁ...

4回目のnoteは競技生活のどん底でのエピソードでした。
まだまだ周辺エピソードはありますが、印象深いところを書きました。
また次週もnote書きます。
そして今週は映画のキングダム見てきました。
もう最高でした(言い尽くされた感想ww)
まだ見てない方は是非!!では!!