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NovelJam2018 秋 参戦記⑥

 はい、無冠のチームRISEです。
 当日審査以外に、二回目よりグランプリという審査軸が定められました。
 主に販促(よい作品あるよ前提で、どんだけ届け先を広める、深掘するか)によってどれだけ作品をひろげて世に届けたか、が主題です。
 本業が忙しかったとか言い訳もありますが、結果として動けていませんでした。アイデア(クラファンに近いもの)はあったものの実現に至りませんでした。
 他チームの動きもSNS中心に拝見しましたが、熱量を感じました。祈りを感じました。とりあえず動けなかったので、勝手にグランプリの受賞作品を予想するにとどまりました。

 グランプリは『いえ喰ういえ』『センコロ』『あなたは砂場でマルボロを』あたり。
 藤井太洋賞は藤城さんの『川の先へ雲は流れ』か、沢さんの『マイ・スイート・ホーム』
 鈴木みそ賞はグランプリ候補作品と同じ。
 山田章博賞は『しのばずエレジイ』か『あなたの帰る場所は』か『リトラス』か『みん釘』か『ハコニワ』(審査委員賞ダブルはないかと思うので、『しのばずエレジイ』か『ハコニワ』)
 グランプリまでの2か月はあっという間で、2月1日。会場に訪れます。前回は喫煙所があったのですが、つぶされていました。さすが禁煙条例発祥地の千代田区。けっこう税金納めているんですけどね!
 前回遅刻していたので、はやめに到着しました。喫煙所ないので少々時間を持て余します。
 グランプリの受賞で、ひとつだけ懸念がありました。クラファン参加の著者(自分)に対して忖度して、余剰な賞枠を設置し、いまいち辻褄が合わない理由をこじつけて受賞させる、というマッチポンプ。これがあったら椅子を蹴り倒して早々に帰るつもりでした(想像力ゆたかですね)一応その妄想をトレースするために会場入りの前に念入りなストレッチをしておきました(ガチイベントなので、もちろん忖度とかしょうもないことは起きませんでした)
 小野D主体で会議が進行。大会の振り返りがあり(けっこうあっさり目)、サクサクとグランプリ授賞式に至ります。
『藤井太洋賞』。予想通り、『かわくも』でした。藤城さん、おめでとうございました! そりゃそうだよなー。さすが藤井賞常連の破滅派(初回は、かずはしともさん)! 惜しくも藤井賞を逃した作品群の中で「BOX」への言及がありました。
『もはや名人芸』。なるほど、芸でした。

『鈴木みそ賞』。BOX。なんだそれ、誰だよ。って自分でした。
 正直言って、みそさん賞からはるかに遠い位置(4光年くらい?)にいたので、想定外の想定外で想定外でした。反応するのにだいぶ時間がかかりました。
 正直言って『ハァ? なに言ってるんですか?』ぐらいに思いました。
 書評に至っては何言ってんのかわからないくらいお褒めの言葉をいただきました。
『漫画家の自分がここの審査に呼ばれる理由。それは小説という枠組みを超えた行動を含めた作品の評価をするため』
 うん、その認識です。だからこそ『ハァ? なに言ってるんですか?』だったわけで、動けていなかった自分たちが評価されるのはおかしいと感じました。
『迷いましたが、最終的にぼくはこの「BOX」という作品が”とても好き!”だった』
 敬愛する漫画家さんに作品内容(主にカツ丼)を絶賛されました。だったら、もう素直にいただくしかありません。
 販促や付随する行動を評価するという家訓を覆してまで「BOX」にご自身のお名前を冠した賞をあたえてくれたこと、平伏するしかありません。
 鈴木みそさんについては、ファミ通時代から作品を拝読しており、たぶん全作品読んでおり、心酔しているアーティストのひとりに響いたという点で、トリップしてしまい、逆に喜びを実感できないまま時が過ぎ去りました(BOX=器、から溢れまくり)
 受賞、ではなく授賞について、詰将棋のようなパズルがなされていたような気がします。なんか妙な枠を設けての受賞でなかった点は、非常にうれしかったです(感情はついてきていないのでR田中一郎の”痛い”の概念ぐらいのうれしさ)
 特別賞を軽んじるつもりはいっさいないです。日野さんの『百物語』の評価は当然だし、『BUKKOWASU』のチーム賞も納得しかないです。
 参戦記を描いていて、ようやく喜びの感情が3割くらい追いついてきました。賞をいただいた以上は、なんらかの形で、その責務を全うしなければいけない、と思い、まずは、ささやかながらもつまびらかに参戦記を記した次第です。
「BOX」について補足です。BOX=家(満たすもの)=器(満たすもの)という定義だったのですが、家訓を定めてから、頭の中で「楽”器”」「食”器”」「生殖”器”」とリフレインしながら描いておりました。どないやねん。

西河理貴さん(というかチームGOMERAのみなさま)、グランプリおめでとうございました! 納得です

いったん終わり

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