写真集をつくるお話 #7
みなさん、こんにちは。
これまでお話してきた「写真集をつくるお話」。もしここまで見てくださった方がいれば感謝でございます。
長い時間、悩み、話し合い、作り上げてきた構成レイアウトも大詰めです。写真の最終決定をし、データ入稿です。
と、その前に今作は日本文に英訳も付けます。原稿が出来上がったら翻訳者へ英訳をお願いします。海外の人にも見て、内容を知っていただくためにこの英文もとても重要。
そうして、全てがそろいデータ入稿へと進みます。ここまでくればひと段落で笑みもこぼれる佐藤氏。
さあ、写真集にとって本当に重要な色校正です。ここからは印刷会社の方とのやり取りもとても重要になります。
そこで、色合わせの見本となるプリントを用意してもらいます。
佐藤氏「えっ?」
自分「全作品分の色見本プリントです。」
またまた大変な事を著者の方にお願いすることになって本当申し訳ないんですが、これがあるのと無いのとでは全然違います。この見本を参考に現場の方に色を調整してもらいます。
※基本的に出版物ではオフセット印刷という方法です。
印刷方法や色の再現性の違いなどに関して色々とあるのですが、ここでは割愛させていただきます。
--------------------------------------------------------------------------------------
印刷の大きな違いを簡単にわかりやすく言うと、インクジェットプリンターってよく聞きますよね。これはご家庭でも使用している方の多い印刷。プリントを差し込んで印刷すればすぐ印刷できます。でも一枚印刷するのにゆっくり出てきますよね。
それに対しオフセット印刷という方法は、4色のインキ(シアン・マゼンダ・イエロー・ブラック)の「版」というものを作り、それを重ね合わせてカラー印刷を行う方法。なので印刷をする前にそれをまず作らないといけないですが、ものすごいスピードで大量に印刷することが可能です。
--------------------------------------------------------------------------------------
そして用意してもらった色見本プリントを渡し、色校正紙の出来上がりを待ちます。
ここからスムーズに写真集が完成!ってわけにはいかないんですよねー。
次回は色校正のお話。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?