花火の消える瞬間

花火を観た。この夏初めての花火だった。

夜の空を背景に打ち上がる花火は、とってもきれいだった。小さい頃は怖いだけだった、花火の「ドン‼」という音も、今は心臓の奥まで届くような感じが、心地よい。

花火は打ち上げられてから、どんどん姿を変え、最後には消えてなくなる。その儚さも、花火をきれいにみせてくれるように思う。

私が一番好きなのは、花火が消える瞬間だ。

真っ暗な空を赤く染めた花火が、色を失って金色の粉になる。緑の花火でも、青の花火でも、最後には金色になって落ちていく。

あの、きらきらと光るほんの数秒が、とてもせつなくて、たまらない。



来年もまた、どこかで花火か見れますように。

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