#どんとこい発達障害 2〜タスクは先送りでイイんです!ラクラクGmailタスク管理術

【どんとこい発達障害2】タスクは先送りでイイんです!ラクラクGmailタスク管理術(¥1,480)

 おつかれさまです。GOROLIB DESIGNの渋谷吾郎です。

 この本は、スケジュールが立てられない人に向けた、シリーズ第2弾です。何を隠そう、私はスケジュールが立てられません。今年(2018年)で48歳になりますが、よく社会人生活を続けられたと、我ながら思います。

※シリーズ第1弾はこちらから

参考:どんとこい発達障害!スケジュールが立てられない人の大逆転!仕事術|gorolib|note
https://note.mu/gorolib/n/n64f6b52b516c

 社会はスケジュールで成り立っています。特に企業は、ゴーイングコンサーンという「会社が将来に渡って事業を継続していく前提」に成り立っています。そのため企業では、毎年売り上げ予算が組まれ、それが各部署に割り当てられ、達成するための計画が組まれます。

参考:ゴーイングコンサーンとは|金融経済用語集
https://www.ifinance.ne.jp/glossary/account/acc225.html

 企業にとっては、この予算達成計画がスケジュールとなります。スケジュールなしに企業活動は成立しません。つまり、スケジュールが立てられないことは、社会人にとって致命的なのです。

 私がスケジュールを立てられないのは、タスクが全て並列に見えてしまうからです。優先度や順序をつけることができないのです。しかも、それらのタスクを同時に処理したくなるため、タスクが増えるほどに混乱を来たします。

 前作では、紙のカードによる解決策を提案しましたが、今回は、2018年4月26日から利用可能になった、Gmailのスヌーズという機能を使います。新しいGmailを使うには、画面右上の「歯車」アイコンから「新しいGmailをお試しください」の順にクリックします。

参考:「新Gmail」リリース、受信メールのスヌーズ、自動消去メール作成、Googleカレンダーショートカットなどの新機能が満載だったので使ってみた - GIGAZINE
https://gigazine.net/news/20180426-new-gmail-review/

 この本は全てのビジネスパーソン向けですが、自分で仕事をコントロールしなくてはならない、フリーランスの方には特にお役に立てると思います。

 本作では、タスクが全て並列に見えてしまうことを逆手に取り、並列のまま、つまり見たままにタスクを処理します。優先度や納期によって並び替えができないのなら、無理に並び替えず、そのまま処理しようというものです。

 タスクは並べ替えず、今できることをやり、今できないことは先送りにします。仕組みはとても簡単であり、スケジュールを立てる必要はありません。

 そして、研究の結果、Gmailの新機能「スヌーズ」は、このやり方にとてもマッチすることがわかりました(以下、Gmailタスク管理術と呼びます)。そこで本文では、Gmailタスク管理術のやり方を中心に、Gmailをフル活用した仕事術の全般をお話しします。お役に立てれば幸いです!

【目次】

はじめに

Gmailタスク管理術のすすめ
・タスクが全て並列に見える人へ
・Gmailをよく使う人へ
・フリーランスの方へ

タスクは見たまま処理する
・タスクは並べ替えない
・今できることをやる
・今できないことは先送り

第1章 タスク管理ほどムダなものはない

なんとかしたい管理のための管理
・タスク管理をラクにしたい
・管理とは非生産部門
・できれば管理したくない

アプリの切り替えはムダばかり
・次々登場する管理アプリ
・アプリの数だけ効率は落ちる
・使うアプリは絞り込む

管理コストを発生させない
・管理する前にやっつける
・なんとかなればよいのだ
・いつも使うGmailは?

Gmailタスク管理とは?
・完了したらアーカイブ
・今やらないのならスヌーズ
・受信トレイをカラにして終了

Gmailのスヌーズ機能とは
・受信トレイから消える
・あとでやる
・いつやるか決める

今やるか後でやるか
・タスクを並列なまま処理する
・とにかく端から片付ける
・タスクを並べ替えない

なぜ受信トレイを使うのか?
・タスクはメールから発生する
・タスクは自発も多発もある
・意識的に集める

1周まわってGmail
・仕事のインターフェース
・仕事の始めから終わりまで
・情報の入れ物として最適

第2章 Gmailタスク管理術の実践

Gmailの事前準備
・受信トレイは空にしておく
・スヌーズ機能を使う
・スレッド表示ON

情報はGmailに集める
・連絡方法をGmailに絞る
・なんでもGmailに投げ込む
・WebクリップもGmail

未処理かどうかという判断
・そのメールは処理が必要?
・基本は今やる
・見なくてよいメール

迷惑メールフィルタは超便利!
・メールはタスクの発生源
・不要なメールを見ない
・脳の判断量を減らす

意識的に集めるもの
・Gmail以外のタスク発生元
・自発タスクをGmailへ
・Captioというアプリ

終わったらアーカイブ
・削除せずにアーカイブ
・ショートカットで覚える
・スマートフォンアプリが便利

今やらないのならスヌーズ
・今やらない、今できない
・目の前から消える
・リマインダーとして使う

受信トレイをカラにして終了
・今はやることがない
・時間は自ら作るもの
・大事なことは気分の良さ

大きな仕事をどうするか?
・どんな流れで進むのか?
・大工程に分ける
・次回のメールを下書きする

第3章 Gmailの超絶活用術

メールは即座に返信する
・放置せずにすぐ返信
・先方に安心感を
・無駄なお土産を作らない

Gmailを記録として使う
・簡単に日時を残せる
・日時が検索キーになる
・議事録は手書きメモの写メ

一瞬で終わる仕事術
・一瞬で終わる良い道具を
・積極的に会う、電話をする
・PCのスペックに投資する

先延ばしの思わぬ効果
・見えないものは考えない
・自分発信の案件について
・タスクが消滅することも

計画はざっくりでよい
・計画はカレンダーに書き込む
・納期とチェックポイント
・あとは脳内で流動的に

予定はカレンダーアプリへ
・予定とタスクは違う
・紙からアプリへ切り替えよう
・予定の把握はざっくりと

おわりに

© 2018 GOROLIB DESIGN

 第1章では、Gmailタスク管理術の前提として、タスク管理がいかにムダかを考えます。

 はじめに、タスク管理とは「管理のための管理」であり、非生産的な仕事だと認識しましょう。もちろん、建築や土木工事など、タスク(工程)管理が重要となる仕事はありますが、オフィスワークで、タスク管理に時間をかけすぎることには疑問を持っています。

 タスク管理をせずに仕事ができれば、それに越したことはないのです。

 アプリさえ導入すれば、問題が解決すると考える企業が多いためか、タスク管理アプリは、雨後の筍状態です。新システムを導入したところで、問題が解決するとは限りません(少なくとも管理コストは増えます)。

 一般的に、アプリが増えると業務効率は落ちるのです。まず、アプリの切り替えによって人間のパフォーマンスが低下します。作業が細切れになるからです。また、アプリが増えれば、PCやスマートフォンのメモリや容量を圧迫しますので、それらの処理速度は落ちます。

 業務で使うアプリは、できるだけ絞り込み、少なくする必要があります。また、管理しなくてよいことは、人間の機転に頼るのが妥当です。2001年に起こった、エンロン粉飾会計事件によって、企業は監査と統制の方向に向かいましたが、行き過ぎた管理は、現場を疲弊させています。

参考:エンロン事件とは|金融経済用語集
https://www.ifinance.ne.jp/glossary/world/wor018.html

 つまり「管理しなくてもなんとかなる」ことは、スルーして良いのです。もちろん、会計における「どんぶり勘定」は推奨しませんが、少なくとも、業務タスクについては、個人の裁量でなんとかなればよいのです。

 私の場合、仕事のインターフェース(タスクの発生源)は、Gmailが多い。そのため、Gmailだけで、手間をかけずにタスク管理したいと思っていました。

 ここで、Gmailタスク管理の概要をご紹介します。

 タスクはすべてGmailに集めます。私の場合、受信したメールがタスクの発生源になりますので、受信トレイにタスクが集まります。

 受信したメールについて、何らかの処理が必要かどうかを判定し(以下、タスク判定と呼びます)、必要であればタスクとして残します。処理が不要であれば、アーカイブして受信トレイから消します。

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