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妄想を現実にするには

理想とするルームウエア、自分でイメージしているだけではどうしようもないので、親しい友人から話をしていきました。するとほとんどの人が共感してくれるので、需要があるようです。ただ、友人たちに話をしていて受けたのは、みんな「妄想話」に付き合ってくれているという感覚でした。「できたらいいね」「がんばって!完成したら買うよ」といったような言葉をかけてくれます。私としては「それいいね、一緒にやろうよ」という甘い言葉を期待していたのですが、、。友人たちの生温かい笑顔を見ながら、妄想ではなく、現実的に捉えてもらうには実物が必要だなと考えるようになりました。

PTAのご褒美はDさんとの出会い

作ってくれそうな人、、、いました。Dさんという女性です。数年前、子どもの通う小学校で渋々引き受けたPTA役員、私の一番の収穫はDさんに出会えたことです。Dさんは淡々と面倒な仕事をこなし、自己主張もできてとても賢い印象でしたが、子どもの学年も違って共通点なさそうだし、当初はPTA以外で仲良くなることはないと思っていました。ただ私は人を観察する癖があるので、同じようにDさんを観察していて気がつきます、一見地味なDさん、よく見ると自分の体型にきっちり合ったカーディガンにこだわりのありそうな靴、ミナペルホネンのバックにCFCLのスカート??あれ、この人おしゃれにこだわりがあるなと。興味が湧いたので色々聞いてみるとなんと、洋裁学校の講師をしていた過去があるというバリバリのプロだったのでした。

Dさんに連絡を取ってみたところ、サンプルをつくることを快諾してくれました。作りたいのは「1枚で着てもバストトップが透けないこと」「着心地が良いこと」で、こんな感じでーと描いたスケッチを見せると、ふんふんと素早く理解してくれて『まずはサンプル用の生地で作ってみる』ということでした。

「こんなかんじで〜」

さらに妄想がふくらむ

私が今回ルームウエアの話をしたら、さすがプロ、知識が豊富で私がやりたいことを具現化する方法をいくつか提案してくれたり、生地についてのアドバイスもたくさんしてくれて、「こんな話をしている時間が嬉しい」とよく言っていました。
ところでDさんは学校の講師はすでに辞めていて、今は介護職のアルバイトしながら、注文があれば洋服やカバンなどを作っているのだそうです。
Dさんはとても現実的で、フリーランスで洋服を作るのでは一定の収入を得られないために、潔く長く続けられる仕事を選び、今は介護福祉士を目指してます。ただ洋服の話をしているときはとてもイキイキとしている姿が印象的でした。
私はDさんがずっと洋服を作り続けてくれたらいいなと、心から思っています。もしかしたらこのプロジェクトが、Dさんのような洋裁が得意な人の仕事をつくるような流れになれたら、それはすごくワクワクすることかもしれないと、また妄想がひとつ増えたのでした。

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