ホーチミンにて、商売と対価について考えた話。

2019年5月末。ベトナムのホーチミンに一人旅。期間は約1週間。

ホーチミンは一言でいうとカオス。活気があって、人間が人間らしく、とても面白い街。地下鉄はいま建設中らしく、みんなが地上で移動するため、自ずと地上に人が溢れている。

「街に浸かる旅」にしたかったので、都市の移動などはせず、パッケージツアーにも参加せず、ホテルもその日暮らしで、一都市で気ままに、人の暮らしを垣間見ながら過ごしてみた。

街をさまよう中で、「商売」や「商品への対価」について感じたことを、忘備録までに書いてみる。自分のあたり前は、あたり前ではないんだなーと。

......

ベトナムに到着した日。空港からホテルにバスで向かった。

バスから降りてホテルまで歩いていると、日本語が達者なベトナム人のおっちゃんに話しかけられる。結論から言うと、私はこの後典型的なぼったくりに巻き込まれることになる。

バイクタクシーで市内観光1時間20万ドン(1000円相当)で連れてってあげるよ~というので、「ガイドブックに書いてあったぼったくりか…!?」と疑いながらも、疲れていたし、荷物持ってくれるというし、街の土地勘もないので、とりあえず流されてみるのもありかと思い、ホテルチェックイン後そのまま乗せてもらう。

1時間市内各所をバイクタクシーで連れまわしてもらった。自分がベトナムと中国人のハーフであること、仙台に彼女がいること(本当か?)など、勝手におっさんが自分語りをしてくれる。

約束だった1時間たっても終わりそうになかったので、もういいよーと伝えたところ、「案内代とかガソリン代とか含めて120万ドン(6,000円相当)!」と言われる。

「おぉぉこれがホンモノのぼったくり…!」と思い、ややテンションが上がってしまう。単純に1時間バイクタクシーでいろんなところへ連れまわしてもらったのはとても刺激的で楽しかったので、最初の提示額より少し多めに払ってもいいかと思いつつも、嘘をつかれたのはやっぱりむかつくし、何よりその傲慢な態度がむかつくし、きっかり1時間なのに1時間半とか言ってくるし、120万ドンはさすがにない。笑
最初の6倍…ガソリンどんだけ高いんだ。

・別にお金を払いたくないというわけではない
・でも120万ドン(最初の6倍)はさすがにない
・そもそも最初に言ったことと変わるのはおかしい
・もしそうなら最初に言うべきだ
・嘘ついて、なおも図々しい態度がきらい
・だから日本人が信頼しなくなるんだよ
という旨を伝え、最初より多めの40万ドン渡してその場を立ち去る。

おっさんはと言うと、反省する様子なく、最後まで「とにかく120万ドンだ!120万ドンくれ!」と叫んでいた。

うーん、別に多めにお金を払いたくないわけではないんだけど、そうして人をだまして稼ごうとか、信用できなくなる社会に加担するのが私はすごく嫌なんだなぁと思った。

ただ、これは私が日本という経済的に比較的恵まれた国で不自由なく暮らしてきたから思うことであり、それこそ自分基準で物事を考えているのかもしれないとも今思っている。

今後ベトナムがさらに経済発見し、豊かになったら、この倫理観も変わっていくんだろうか?経済発展によって倫理観が変化するとすると、どのタイミングでそれが起こるんだろう?
人の価値観ってそんなに簡単に変わるものでもないのかなとも思う。

このへん、まだモヤっとしているところ。
何かご意見ある方、ぜひ教えてください。


▼連れまわしてもらったところの一部。観光中は良いおじさんだった!


.......

それから3日後、ホーチミン4日目。

ホーチミン市内のナイトマーケットに気が向いたので行ってみた。ベンタイン市場という、市内中心部にあるマーケット。といっても観光客向けの市場で地元のひとはほぼ来ないそう。

私が訪れたのは18:30ごろで、マーケットが本格稼働する少し前だったようですが、場内はすでに活気ムンムン。刺激大好きな私にはたまらない。大人から子供まで、歩いていると「おね~さ~ん」とみんな声をかけてくる。

ここで、私は再度お金について考えることになった。

お土産用にシンプルな白シャツを買って帰りたいなーと探していたところ、ひとつにお店に巡り合う。
まず、基本的にはあまりシンプルなものはないと知る。笑

ぐぬぬと思って見ていたら、中学生くらいの目のくりっとした可愛らしい男の子が話しかけてきた。
「ノーマーク!ノー柄!ホワイト!!」と私がおかしな英語で主張したら、引き出しから色々なシャツを引っ張り出してきてくれた。お店の下の引き出しにたくさんの在庫がある様子。

結果的に無地だと変な白シャツしかなかったのでシャツは諦めたものの、店頭にあった夏のパジャマにできそうな象柄の薄い生地のズボンが気になる。私が興味を示したのに気が付くと、男の子は、「色は?サイズは?今持ってくるからここで待ってて!」と行ってダッシュでどこかに立ち去っては戻ってくる。本当にいろいろなものをどんどん出してくれる。東南アジア……!

そして、1つ欲しいと言ったら、2つ買ってよ~と。
「2つ買うといくら!3つ買うと安くするよ!」みたいな感じで基本的には言い値。

お願いしたらちょっとまけてくれたけど、最終的に私はおそらく相場よりも高めに買ったと思う。

でも、バイクタクシーの時のおっさんと比較して、まったく嫌な気分でなかった。「相対的に見て適正価格であるか」というのが問題なのではなくて、「正直に商売をしているか否か」が、違うポイントだったんだろうなと思う。

商品の原価はわからないけど、マーケットで出会った彼は、私の身なりや行動を観察した結果、「このお客さんなら、この商品を、このくらいの値段で買ってくれるだろう」と考えて価格を提示していた。それって"THE商売人"だし、何よりすごく商売を生き生きと、一生懸命やっているのが印象的だった。

モノに価格が予めついていることが当たり前だったけど、お互いが納得した価格で、売り買いするってまさに商売の本質…!と思った。それを中学生くらいの年齢から顧客と対峙してやっているというのは、単純にすごいなーと思う。

象。可愛い。

マーケティング専門職としてやっていると、新しい技術等どんどん出てくるし、ついいろいろ複雑に考えてしまいがちですが、
「誰に何をどのように提案したら、どのくらいの価格で喜んで買ってくれるのか?」
という至ってシンプルな商売の基本を大事にしようと感じた出来事だった。みんなが気持ちよくお金を回していける社会にしたいですね。

バイクタクシーのおっさんには、ぜひ全うに商売をしてほしいなぁ。


おわり。

もしベトナム旅に興味をもった方は、こちらもどうぞ。


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Yatsuka / マーケ

好奇心で生きている。知らないことを知ること、やったことないことやるのが割と生きがい。
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