「好き」が最強だという話。
「好き」の力はやっぱり偉大だ。
なんだかこれ手になじむなあ。と感じるものが誰でもいくつかあると思う。
音楽だったらGOING STEADYみたいに青春の衝動を叫びまくってるメロコアにハマる人もいれば、徳永英明さんのバラードカバーコレクションのようなα波出まくりの癒しミュージックがしっくりくる人もいるだろう。ゲームだったらドラクエ派かFF派か的な。
そして生きかたや考えかたにもその「しっくり」は存在している。
僕は糸井重里さんが好きだ。きっかけはMOTHER2というゲームで、手帳もそのデザインを使っている。カバンから出すたびに「かわいい…」と心でつぶやく日々。
その糸井さんがやっている「ほぼ日」というウェブサイトがあるのだけども、どれをとってもコンテンツがおもしろい。
その人が作ったものがいくつか気にいるとその人自体に興味が出る。この人が出すなら、と無条件で作品に対して安心感を感じるようにもなる。
「すいません、ほぼ日の経営。」という本が出た。
もうタイトルからしていい。ここに「すいません」はなかなか入らないし「すみません」でも「ごめんなさい」でも「どうも」でもなく「すいません」というチョイスが抜群にいい。と僕は感じずにはいられない。
手になじむというのはこういうことなのだ。
心のことや環境づくりのこと、音楽や言葉でできることを学ぼうと本を読んだり、動画を見たりすることが増えた。
たくさん役に立つ情報や考え方に出会った。
だけどこの本は僕にとって一味違った。
1ページ1ページ「あー!」「それな!」「なるほど!」と心で相槌を打ちながら読んでしまう。あっという間にページが進んで行くような、見える景色にいちいち立ち止まってしまうから動いていないような、不思議な感覚で読んでいる。
やはり「好き」という気持ちにしたがって間違いはない。今の自分がそれに反応している理由が絶対にあるからだ。
熟成された知識や、その人にしかない体験が今ではすぐに手に入る。SNSでもYoutubeでも、本屋に行けば本の数だけある。
そこからどれを選ぶか、何を基準とするか。迷った時こそ心に直接聞くのが一番だ。
中華料理屋をやりたかったら中華鍋を買うべきだ。どんなに切れ味が良くても刺身包丁を買ったらどうにもならない。
このnoteも書いても読んでも心地がいいのだけど、誰かのツイートでも「ほぼ日とnoteは考え方がしっくりくる」と書いていた。やっぱり好きを感じる何かはつながっているんだな。
これがあるからこその苦しさもあるけれど、僕らの気持ちの中で最強なのはどうあがいても「好き」なのだと思った。
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大人になったからこそ、好きを見つけていくことの大切さを思い知ります。
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後藤大
シンガーソングライター/作曲家/文章書き
自分をみとめてあげられる瞬間が好き。
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