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恋が愛に変わる時

「あんたまだあんな男と付き合ってるの?早く別れた方がいいって!」そんな会話が今日もどこかの白木屋やラインで繰り広げられていることだろう。

恋は盲目というのは本当で冷静に見たらそれはないだろうということでも見過ごしてしまったりする。

普通の友達ならなんて酷い顔だと思うような寝顔でさえ何故か可愛く見えてくるのだからもはや一種の麻薬と言っても過言ではないだろう。

好きという気持ちは計り知れないパワーを持っている。この星の重力のようにちょっと逆らってジャンプしてみてもすぐに引き戻されてしまう。

プラスに働けばいいがマイナスに働けばじわじわと現状は悪くなっていく。

そしてそれは恋愛に限らない。


昨日4ヶ月ぶりのライブがあった。

インディーズミュージシャンは基本的に毎月少なくとも1本、多い人なら月のほとんどをライブにあてている。多くの人に知ってもらうために出会いを増やさなければならないからだ。

僕もいつの間にかこの世界に入りそのシステムを疑うことなく続けてきた。なによりライブが好きだった。その一瞬一瞬が楽しかった。

だけど恋人同士がいつの間にか惰性の関係になっていくように、一生懸命ライブをやっているはずが消化不良になっていることに気がついた。

大きなライブを決めてそこに向かってチケットを買ってもらう活動の仕方にも、結婚するためにがんばって付き合っているような閉鎖感を感じていた。

「距離を置こうってなんやねん」と言う人もいるけれど、お互い気持ちを落ち着かせて現状を見つめ直すことは大切だと思うのだ。

恋なんてものは醒めてしまえば終わりだからこの時点で終わってしまうこともあるかもしれないけれど、一緒にいたからこそ分からなくなっていた素敵なところも思い出せるかもしれない。

久々のライブはファンになってもらわなきゃ、チケットを売らなきゃ、そんな雑念が全部なくなってそれは楽しかった。

距離を置いたことで僕がワクワクするライブのやり方を思い出すことができたのだ。


恋をして、しんどくなって、冷静になってみて、それでも一緒にいたいと思えたなら、恋は愛に変わっているのかもしれない。

僕はずっと素敵なライブに恋をしていたのかもしれない。そしてそれが変わったなと思える夜だった。

[この記事の元になったツイート]


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