「がんばらなくていいよ。」

その言葉はいつからこんなによく聞くようになったんだろう。

曲を書いて、歌詞を書いて、歌って、ライブをする。
いろんな歌を聴くし、いろんなライブを見る。
歌を聴く人もたくさん見てきた。

「がんばらなくていいよ。」

なんだかみんながそう歌っている気がしてくる。
そのぐらいよく聴くようになった。

いや、昔からわりとみんな言ってたで？

なのかもしれないけど
僕はいつからか急に聴く機会が増えたと感じています。

それはいい。
そう言われたいときもきっとある。

だけどそれとセットで

がんばれ

が悪者にされているように感じるんです。

がんばれってそんなに悪い言葉かな？

嫌だと感じるのは
辛さをはねのけるようにその言葉を使う人と話した時や
力を入れなくてもいいことに一生懸命にならなきゃいけないって思い込んでる時
だったりしませんか。

使い方によっては気持ちをないがしろにもできてしまう
便利な言葉なんです。

でもそれは がんばれ が悪いんじゃない。

ナイフを使って
誰かを傷つけるのか
りんごの皮をむくのか
木彫りのおもちゃを使うのか
守るために戦うのか

それは使う人次第で
ナイフはいつもナイフなんです。

例えナイフで人を傷つけた人がいても
悪いのはナイフじゃないんです。

傷つけた人が悪いんです。

ちなみに僕は昔 性格が尖り過ぎていたので
ジャックナイフと言われていたことを最近知りました。

2/22この3人で3マンライブなので来ないとどうなっても知りませんよ？(脅迫)

僕は がんばれ って言葉が好きです。
がんばってる人が好きだし
がんばってる自分が好きです。

がんばる = 嫌なことも我慢して無理をする

って思っている人が多い気がします。

きっとそうじゃない。

嫌なことから全力で逃げるのにも
ちょっと勇気が必要だったりするでしょう。

上司にこれは違いませんかと意見すること。
友達に嫌なものは嫌だとはっきり言うこと。
要らないものは要らないと断ること。
その場から離れて環境を変えること。

そうやって嫌なことから離れる時にもがんばる力がいるんです。

そして

好きな人と付き合いたい時
夢のために協力してもらいたい時
友達になりたい時
新しい場所に足を踏み入れる時

何かを掴みたい時にあとちょっとのがんばりが必要。
そんな時もたくさんあります。

がんばり ってあとちょっとの踏ん張りだと思うんです。

いつもMCでも言っています。

がんばらなくていい って言われたいのは
がんばりたい気持ちがあるからだよ。

そう、きっと何かを変えたいんですよ。
何かがほしいんですよ。

やっぱりそう言う時はがんばらなあかんと思う。

結局一緒なんです。

がんばらなくていい って言われたい人は
今無理してることから逃げてもいいんだよ
って言われたいんだと思うんですけど

そこで逃げるためにも、ほしいものを掴むにもパワーがいるから
よし、いっちょやってみようぜって僕は歌ってるんですよ。

弱虫な自分を否定も攻撃もしなくていい。
休んでもいいんですよ。
楽する時があってもいいんですよ。
でもやらなあかん時にだけ
弱い自分と一緒にがんばっていたいと思う。

だから後藤大はがんばれって歌っていく。

そしてもう一度 がんばれって言葉 を考え直してみてほしい。

そんな悪者にされる言葉じゃないと思うんですよ。

素敵な言葉だと思うんですよ。

ネットじゃなくて

自分の心に聞くんやで。