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ただ、しりとりをしているだけ(禁煙生活続いています)

早いもので、2023年度もあと3月。この日記もいつから書いていないのか遡るのも億劫なので、禁煙生活が続いていることだけお伝えします。

年末年始は地元に帰り、高校時代、チェーン店に入ると「おたばこ、お吸いになられますか?」と訊かれていた老け顔世代No.1の友人T君が紙巻ではなく、IQOSを吸っていたことに驚きながら、彼が吸っている様子を見ても全く吸いたい気持ちにならない自分にもまた驚きました。

タバコを吸っていた時は、ストレスが溜まると、タバコに手が伸びていましたが、最近ではイライラをジョギングで解消するようにしていますし、昨年下半期から仕事量が増え、手持無沙汰になる暇な時間が減ったことも、禁煙生活を長く続けることに一役買っているんだと思います。

2024年に入り、2023年"度"も残すところ3か月。一昨日、娘を保育園まで送った後、久しぶりの通勤で駅へと向かう道すがら、青というよりも水色の空を小さくなりながら横切る飛行機を見ていると、ふと「この、娘と歩く保育園までの15分の登園もあと3か月か」と頭に浮かび、胸がきゅっと締め付けられた。

娘が保育園に入園してそろそろ5年。出張がない限り、娘の登園は私の役割だった。最初の2-3年は車登園だったけど、ここ2年は大雨でもない限り、二人で手を繋いで登園した。

登園中、何か特別なことをするわけでもない。大人が歩けば7,8分で着く距離を、娘の歩幅に合わせゆっくり15分ちょっとかけて歩く。横断歩道で右左を一緒に見て、信号が青になったらわたり、川沿いを散歩するおばさんが連れる子犬に声をかけ、ハトの群れの突然の羽ばたきに驚き目を細め、マンホールの顔を数え、遊歩道に植えられた花の中で好きな花を尋ねあい、砂利の駐車場で日向ぼっこする白黒の猫に挨拶をし、しりとりの「ん」で終わりを迎えながら、保育園の門をくぐる。

ママが好きな娘。彼女と過ごす時間は、週末に公園に遊びにいく以外は、私には朝の登園時間くらいしかなく、彼女が小学校に進級し、登園時間すらなくなった後、彼女と話す時間はどれくらいに減るんだろう。

娘がしりとりで新しい言葉を少しずつ覚えていくことに私が気づく時間はあるだろうか。上履きを忘れて二人で来た道を戻り、上履きを忘れたことすら忘れ、1日2回目の登園もしりとりをニコニコ顔で楽しむ娘の笑顔を見ることもないだろう。友達の挨拶にはにかみながら返す娘の姿を見ることも、保育園の窓から私に手を振る娘を見ることもなくなるだろう。

妻はほとんど見ることがなかっただろう、私だけが見てきた娘の成長のその変化を見ることは、これからほとんどなくなるだろう。でも、これが親の宿命なんだと、キーボードを打ちながら自分を納得させる。

あと3か月。父と娘の2人で過ごす朝の15分を、毎日大事に過ごしたいと思う。

さて、今日も一曲紹介しようと思う。数々のドラマエンディングのタイアップで、日本中のドラマ視聴者を涙の大洪水、心のデトックスへと導いている、時代をリードするシンガー"Uru"さんのカバー「螺旋」。

オリジナルは、30-40代にとって男性デュオといえばこの方々、スキマスイッチが2004年に発売した1stフルアルバム「夏雲ノイズ」のオープニングトラック。

オリジナルは言わずもがな、かっこいいんです。2004年といえば、私は高校生。それまでに聞いたことがない、"カッコいい""とにかく追いかけておかないと後悔する"と思わせたのが、この螺旋でした。鍵盤と、何というのか、早口な言葉数の多い歌詞。あー、J-POPとは斯くも変わりゆくのかとワクワクしたことを覚えています。

Uruさんのカバーもカッコいいんですよ。透き通るウィスパーな高音だけでなく、跳ねるように、ジャズのようだったり、スキャットも粒がたっていたり、唸るように歌ったり、彼女の持つ"聞かせる"才能の高さを感じられます。

さて、今日も、「パパの息くさい」といわれる息を娘の顔に吹きかけ、彼女が顔をそらす様を楽しみながら、ベッドにもぐりこむことにしよう。

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