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デパコス&プチプラコスメ-根底に抱えている問題に大した差はない

デパコスとプチプラの価値を比べる時、
コスメ自体の質や値段の差が真っ先に思い浮かぶと思います。

デパートコスメは高級、
プチプラコスメは安い。

どちらを選ぶかは本人の経済的な事情や好みにより様々です。
けれどもここで私がお伝えしたいのは、
外見を磨き上げるツールとしてのコスメではなくて
化粧品に関する児童就労問題と環境汚染についてです。

環境問題や海外メディアに関心がある方であればご存知かもしれませんが、
コスメに使用されている天然マイカ(雲母)と言う鉱物が随分前から
インドの児童就労問題と密接に関係していると報道されています。

マイカはラメやシマー感などコスメや塗料の輝きの材料として使われているのですが、それ以外でも私達が使う家電製品の中にも存在します。

今回は分かりやすく身近なコスメを取り上げたのですが、
アイシャドウやハイライター、
艶感のニュアンスを出す化粧下地など幅広く使われていて
パッケージの裏面成分表には
天然の場合「マイカ」、合成の場合は「合成金雲母」もしくは
「合成フルオロフロゴパイト」と表示されています。

ですのでお買い物の前に特に天然の「マイカ」とだけ表示されている
コスメは私個人としては選ばないようにしています。
なぜなら先に述べたように、
インドの貧困層の子供達が毎日学校にも通わず
危険な洞窟に降りて必死にマイカを採掘している
「命のかけら」だからです。
その成分を使うコスメにお金を出すと言う事は、
そのブランドに自らコミットメントする意思表示になってしまうので
必ず調べてからコスメを買うようにしています。

化粧品は環境面や人権問題まで含むとあれもこれもダメな項目だらけで、
結局買わない、持たないが一番いいねとなってしまうので
そうならない為にも
やはり事前情報は自分で拾いに行かないといけませんね。
エシカルの精神を持ち、綺麗になりたい自分のエゴが丸出しの
コスメ選びをするのではなくて、
少ない数でもお金を出す価値があると思える化粧品ブランドを見つけて
少しでも女の華の部分を保ちたいものです。

ちなみに、天然のマイカを使っているアイシャドーは
シャネル-レ ベージュ、
ディオール-サンク クルール、
トムフォード-アイカラークォード
エトヴォス-ミネラルクラッシィアイシャドウ、
ルナソル-アイカラーレーション、
キャンメイク-パーフェクトマルチアイズ
エクセル-スキニーリッチアイシャドウ
ロムアンドなど

続いて合成マイカを使っているアイシャドウは、
アディクション-ザ アイシャドウパレット
コスメデコルテ-アイグロウジェム
セザンヌ-ニュアンスオンアイズなど

やはり合成マイカを使っているブランドは
それほど多くない印象でした。
ですが同じブランドでも質感の違いによっては
天然マイカを商品の一部だけに使っていたり、
逆に自然派コスメを謳っていても
幅広く天然マイカを使っていたりとまちまちです。

エトヴォスさんのように全商品がナノ粒子不使用の
ブランドでもマイカは使っていたりと、
私達消費者には分からない企業努力やブランドコンセプトが
きっとそこにはあるのでしょうね。
だからこそ消費者である私達は、
自分の欲望に対して美の哲学を持つ事はとても大切な考え方で、
遠いインドの空の下でマイカの採掘に毎日駆り出されている
子供達の顔を忘れてはいけないのです。

天然マイカの原産国は主にインド、アメリカ、南アフリカ、ブラジル、中国など

ルッキニズムや物欲を掻き立ててくるような
美容系YouTuberやインスタグラマー、
プロと名乗るアーティスト達も
よくその人自身の言動や魅力をリサーチするべきだと思うのです。

“自分はこの人からいったい見た目以外の部分で
何を得られるのか?
知る前と知った後で何か成長はあるのか?”と。

そしていざ化粧品を選び購入するアクションに出る時は、
それなりの責任が自分にもあるんだと言う事を
環境面を含めあらゆる角度で学ばなければいけません。

今どきはひどいと100円、1000円でお釣りがくる
カラーメイクが山ほど溢れています。
瞬間的な物欲は満たされますが、
ただしその安さの中には根深い人権問題や見逃せない環境汚染が
上乗せされているのも事実です。

デパコス、プチプラ
それらを値段や質であれこれ語る以前に
ちゃんと商品やブランドのリサーチを自分でかけてみる。
これが本来の「大人の美のたしなみ(ルール)」なのではないでしょうか。
デパートで買っても薬局で買っても、
結果コスメ自体が抱えているダークな部分の問題は
それほど差がないと言うお話しでした。


グレイス


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