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グラフトプレナー#4 米屋を家業に持つ、小澤佳奈さん

家業があって、それを自分に合った形でサポートしたり、進化させたりしている人のことを、僕らはグラフトプレナーと呼んでいる。いったいみんな、どんな活動をして、どんな毎日を送っているんだろう。第四回目は、東京都府中市の米屋を家業に持つ、小澤佳奈さんを紹介。

【プロフィール】
名前:小澤 佳奈
年齢: 29歳
何代目:4 代目
家業 :米の小売
事業承継の予定 :今のところ継ぐわけではないが両親だけではできないことをサポートしていきたい
現在やっていること :会社員。マーケティング会社の新規事業を手がける部署で勤務

小澤さんの家業は府中にある米屋。創業は大正13年、現在3代目のお父様がお店を経営しています。江戸時代から水車で穀物の精米をしていたことが家業の始まりで、現在は水車こそありませんが屋号のもととなった「天地坂」という地名をはじめ、その伝統はお店に受け継がれています。

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幼稚園、小学生の頃は、父親と一緒に米の配達に行っていたという小澤さん。お客様やお店の方と接する姿を当たり前のように見れていたのは貴重な経験だったと振り返ります。
「助手席に乗せてもらうのも楽しかったし、お客様が一緒に配達についてきただけで褒めてくれたりお菓子をくれたりするのが単純にうれしかったからですね。夏休みなどにはお米の配達を手伝ったり、年末にはお餅の製造をしたりするので、ひたすら餅きりと梱包をしたのも思い出のひとつです。店の行事はすなわち家族の行事でした。」

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彼女は今、マーケティング会社の新規事業にかかわる部署に勤めています。新規事業部にいると、顧客開発の考え方や起業家の原体験に触れることが多く、それらを米屋のビジネスに当てはめて考えることも多いのだそうです。
 仕事で関わるスタートアップの社員の方々や、いろいろな職業の方に家業を話す機会が増えてきた時、米屋のことを自分自身もっと知りたい、もっとたくさんの人にも知って欲しいという気持ちが大きくなったのだそう。「米屋というと、『お米作ってるんですか?』と8割型聞かれるんです。自ずと米屋が何のために存在しているのか、どんな価値を提供しているのか、と考えるようになりました。」
そんなタイミングで、昨年から今後のことを話す家族会議が頻繁に行われるように。「必然的に、家族のために、店のために、私は何ができるんだろうって、考えるようになりました。」グラフトプレナーのイベントにも積極的に参加するようになります。「イベントでは、様々な哲学を持っている人との出会いがありがたいです。会社とは別の視点で、学べることや思いがけない繋がりが出来ます。イベントでは自分から話をしてみたり、浮かんだアイデアをぶつけてみたりしています。」

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SNSでの発信など、離れていてもサポートできることをしていきたいと話す小澤さん。大切な家業に関わっていたいからこそ、これからの家業に必要なことを走りながら勉強中、模索中です。
「ただ考えていても、煮詰まってしまうし、割ける時間は限られている。活動しているからこそ出てくるアイディアがあると思っています。」

今、彼女が一番したいことはお店のことや、父の想いを多くの人に伝えていくこと。「継ぐ、継がないは関係なく、ただ家業の米屋が大好きだから、大好きなものを広めたい。私の父は『なんでもやってみなよ』と言ってくれるタイプなのでありがたいんです。今もふたつつくらいアイデアがあるので、新規事業として提案してみようかなと思っています。」


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本記事の内容・表現は、取材当時の"瞬間"を『家業エイド』視点で切り取らせていただいた、あくまで家業を通して皆様が紡いでいる物語の過程です。皆様にとっての「家業」そして「家業との関係性」は日々変わりゆくもの。だからこそ、かけがえのない一人一人の物語がそれを必要とする誰かに届くことを切に願っております。

運営チーム一同より

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