グラフトプレナー#5 折り紙作家を父に持つ、新宮 圭さん


家業があって、それを自分に合った形でサポートしたり、進化させたりしている人のことを、僕らはグラフトプレナーと呼んでいる。いったいみんな、どんな活動をして、どんな毎日を送っているんだろう。第6回目は、父親が折り紙作家の新宮 圭さんを紹介。

プロフィール
名前:新宮 圭(しんぐう・けい)
年齢:30歳
代:2代目
家業:父親が折り紙作家
事業承継の予定:自分自身が折り紙作家になる気はないが、自分で「オリカタ」というウェブサービスを運営している。
現在やっていること:フリーランスでシステム開発を行いながら、「オリカタ」というウェブサービスを運営している。


折り紙作家の父親を持つ新宮さん。もともとデザイナーだった父は、動物の形をしたストローをデザインしたことをキッカケに人気に火がつき、それをより広める為、折り紙で作る動物シリーズをつくり始めました。しばらくしてインターネットで折り紙の折り方を公開し始め、ネット広告で収益を得るように。普段は会社に泊まり込むことも多く、あまり家にいなかったのでこれといった印象があったわけではないと話す新宮さん。「父は気づいたら、折り紙作家になっていました。でも、折り紙という一般的なワードで検索した際に、父のサイトが一番上にくるというのは不思議な感覚でしたね」

新宮さんが大学生になり進路に迷っている時、父親が脳梗塞で倒れました。意識を無くしている間も父が大切にしてきた折り紙サイトを運営する為、新宮さんは初めて父の仕事に触れることになりました。このことをキッカケに彼はエンジニアの道へ進みます。一度大手のポータルサイトに入社し、エンジニアとしての経験を積んだ後、父親の会社に入社しサイトの運営をしていました。

しかし時代が進むに連れて、折り紙業界にも変化が訪れます。折り紙作家が増えたことでシェアを奪われ、折り紙のレシピが盗用されることも増えました。そんな業界を変えたいと折り紙の折り方の投稿サービス『オリカタ』の運営をはじめます。「折り紙作家さんのクリエイティビティー溢れるレシピが盗用されずに、もっと活躍しやすい場を作りたいと思ったんです。作家さんから見ても中立的な立場を取りたかったので父親の会社を抜けて、自分で会社を作りサービスをはじめました。」

折り紙業界にはインターネットに強い人が少ない為、このまま盗用が乱立し、作家が活躍しにくくなれば創作する意欲は削がれ続け、業界は萎む一方。だからこそとにかく始めてみて、やりながら考えることを大切にしてきたと新宮さん話します。「折り紙のサービスを作るときも準備万端ではなかっんです。でも、やる意味もわからなかったけどやってみたら意味は見えてきました。言い訳せずに、とにかく始めてみて良かったです。」

中学時代から山岳部で山登りが大好きな新宮さんは、好きが高じて山登りのために長野県富士見町で暮らしています。仕事が唯一の絶対的な価値だった父親を見て育った新宮さんは、仕事だけでないことに重きをおいた価値観を世の中に示していきたいと語ります。「オリカタっていうサービスはもっと作家さんが創作活動に専念し、趣味を謳歌できるようになってほしいから作っています。山登りでも、折り紙でも、やることを問わず、たくさんの人がもっと趣味を大切にできたら嬉しいなと思っています。」


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グラフトプレナー

グラフトプレナーは接ぎ木を意味する "グラフト" と起業家を意味する "アントレプレナー" を掛け合わせた造語、家業をもっていて何かしようと思っている人を僕らはそう呼んでいます。https://www.graftpreneur.com/

グラフトプレナー図鑑〜僕らの家業プロジェクト〜

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