「開かれた家」をつくる(3)

前回のエントリーで京都での物件が決まった話をしたが、京都で物件を探しながら街を歩いていて思ったのは、京都は商業地や観光地は凄く賑わっているんだが、一旦、住宅街に行くと本当に静かと言う事だ。あまりに静か過ぎるのもちょっとどうかと思い、少し歩けば観光地に近い物件に決めた。実際、住む事を想定して街を歩いてみると、観光で歩くのとはずいぶん違って見えるものだというのが、今回の大きな学びであった。

最初のエントリーで、物件内の1つの空間を現代アーティストに作ってもらうという考えであると言ったのだが、なぜそのように考えるようになったかもう少し述べておきたい。

個人的な話だが、趣味として現代アーティストの展示をよく観に行くようになり、時々作品を購入したりもするようになったので、作品を部屋に飾るだけで部屋の雰囲気がガラッと変わることがあることはわかっていた。では最初から空間全体をアーティストに任せてみれば、もっと全体として素敵な空間(多分自分では、考えつかない空間)になるのではないかと思った。これが依頼者である私のメリットである。

一方、依頼されるアーティスト側も、ギャラリーのホワイトキューブに作品を配置するのではなく、空間全体を演出するとなるとこれまでのスキルと違ったスキルが要求され、1つの新しいキャリアステップになるのではないか、それが仕事の幅を拡げることにつながるのではないかと思う。

その上で、この空間は、ゲストルームのようにして遠くの友人に泊まってもらったり(民泊にするつもりはないが)、近くの友人を招いてイベントをしたりするスペースにしたいと考えている。そうやって楽しい空間にすることで、他にも自宅に同じような空間が欲しいという人が現れて、こんな空間を持っている人のネットワークができれば素敵だと考えている。このネットワークができた時に、私の意図する「開かれた家」になったと言えると思うのである。

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