「日本進化論」について想う

落合陽一著「日本進化論」を読んでみました。日本の課題について、論点がコンパクトに纏まっていて、今後の議論を進める上でのフレームワークとして役にたつと思います。ここではちょっと物足りないと思った点について、自分なりのアイデアを纏めておきます。

「ポリテック」、これは進めるべきと思います。しかしこの本では会議の資料を紙の代わりにデジタルでという話しか出ていなかったのですが、この本で書かれている課題の解決にも政治が変わることがかなり重要と思うので少し考えてみたいと思います。

第5章でもシルバー民主主義の話が出ていましたが、選挙民だけでなく、被選挙民の方もシルバーすぎるという問題があると思います。また魅力のある候補者が少ないとことも若者の選挙への関心が薄いことに繋がっているでしょう。

問題点を整理します。

1)選挙にかかる費用が多すぎるため、地盤等を持たない魅力的な新人が出てこない

2)選挙で選ばれた個々の議員の活動が十分可視化されていないので、選挙の時の争点、風によって、投票行動が決まる

1)については、政策的には供託金を他の欧米諸国に倣って無料にすること、技術的には、選挙ポスターなどは、デジタルサイネージにしてしまっていちいちボランティアを大量に集めて貼るという大政党に有利なやり方を変える。またデジタルサイネージにメッセージを流せれば、選挙カーでがなり立てるということもなくなり、またQRコードを表示しておけば、興味のある人は詳しい話を後で聞いたりもできると思います。

2)国会での発言や選挙での主張等をAIによる分析をかけ、争点となりそうな問題について個々の議員の立場や主張が後で、簡単に分類でき、スマホ等で見れるようにする。こうすれば自分が一番問題と思うことに対して、一番取り組んでもらえそうな議員を選ぶということが簡単になり、選挙の時の雰囲気で候補者を選ぶことが少なくなるのではと思います。またこんな仕組みは必然的に若者の方が馴染みやすいので、シルバー民主主義に対するカウンターメジャーになるのではないかと思います。

個人的には1)の方が技術的には取り組みやすそうなので、1)を進めてもらいたいと思います。何れにせよ、日本が良い方向に向かうようにみんなでアイデアを出すようにすべきですね。「日本進化論」がそのきっかけになれば良いと思います。

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