見出し画像

日本三大急登 黒戸尾根から甲斐駒ヶ岳に行ってきた《後編》

前回、書いたように七丈小屋は清潔で、コロナ対策もしっかりされてて、快適だった。コロナ対策のため、シュラフ持参は少し大変だったが。私のシュラフはハッキリ言うと、かなりの高級品である。私の山の持ち物の中では破格のポジションにある。

ウエスタンマウンテニアリングのAlpineliteというもの。楽天では、販売中止になっている。すでに生産中止だろうか。とにかく、伊藤光太さんのブログ(私はぜんぜんミニマリストではないが)を参考に購入したものである。シュラフの性能はハッキリ言って、とてもいいと思う。この方のブログに書いてあるように、まさにどんな環境でもひとつのシュラフで対応できるようこれを選んだ。しかし、難点は、この方のブログでは嵩張らない印象を受けたが、十分にボリュームがある。今回も小屋の周りの人のシュラフをチェックしたが、みなさんのシュラフは結構、薄くて嵩張らなさそう。どのくらい嵩張るかというと、私の40リットルのリュックの2/3のスペースがシュラフで占められている。

晩秋のテント泊でも対応できるよう購入したが、山小屋泊では宝の持ち腐れだった。今回、寒くないよう、張り切って購入したfinetrackのポリゴンパンツも山小屋の外でくつろぐときは大活躍したが、そのままシュラフに潜り込むと、暑くて眠れん。まさに伊藤さんのブログにあるように、シャツとパンツのみでようやく安眠できた次第。

晩秋の2000メートル以上の山でテント泊でもしない限り、普通のスリーシーズン用のシュラフで十分かなと思う。来シーズンはスリーシーズン用を追加で買おう。

話を甲斐駒ヶ岳に戻すと…

翌朝は4時に起き、4時40分頃出発!当然、暗い中、ライトをつけて歩き出す。八合目あたりの展望がひらけたところで、ご来光を拝む。朝日と紅葉で山が紅く染まり美しい。

画像2

画像3

画像4

画像5

山小屋に泊まって、日の出を見るために、暗いうちから歩きだすこの時間が私は一番好きです。普段は絶対起きていない時間に(歳を経て最近は絶対とは言えなくなったが)、こんな3000メートル近くの寒い場所にいるなんて、山登りしない人から見ると、完全にどうかしていています。ホント、怪しすぎる。

しかし、真っ暗な世界から、ほんのひと時、紅い世界に変わり、日常の明るい世界に戻っていく様子が何ともいえず非日常感があっていいんですよね。

紅い世界に浸っていた私もだんだんと明るくなるにつれ、山頂目指して歩きだす。

画像5

画像6

途中、周囲が美しい黄色で囲まれた烏帽子岩の二本剣を通過し、小屋を出てから2時間くらいで山頂に着く。

画像7

画像8

山頂からは360度の絶景が臨めます。

南アルプスの女王"仙丈ヶ岳"

画像9

北岳、間ノ岳

画像10

鳳凰三山と富士山

画像11

あと、八ヶ岳、遠くに北アルプス、中央アルプス。お天気が良かったこともあって、これまで出会ったことのないほどの眺望。ここまで、登山口から、計8時間程度もかかって登ってきた甲斐がありました。でも、しばらくはもういいかなあ、キツすぎる。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?