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パリ生活ゴ(22) 子供ジマン

「パリ生活ゴ」では、語学テキストにはあまり登場しない
パリの日常生活シーンと、パリジャンがフツーに話している『パリ生活ゴ』を紹介。
(2002年〜2016年にフランスニュースダイジェスト誌面、サイトに掲載されたGDR執筆コラムに修正、加筆したものです)

が、ご注意を!!!
こなれた俗語が満載。
なので外国人の私たちが使うのはオススメしません。
失礼になったり、誤解されたりするリスク大です。
なので、聞いた時に理解できてOKというスタンスで眺めて下さいね。

また、スキットはGRDが全て作成したので、文自体はフランス人の口から出てきたネイテイブフレンチではない箇所もあります。
が、全てネイテイブチェックをかけています。
これらの文は、外国人フレンチだが、意味はバッチリわかる、という内容ですのでその点、ご理解下さい。

scène 22.  子供ジマン 

<シーン 22 >
子供のことを誉められて、日本人なら「イヤ、不出来なもので」と表面上否定するだろう。が、フランス人は違う。

「息子はエンジニアで Google 勤務。この間アパルトマンを買ってね。子供は2人いて、もう飛び級したのよ……」
ご自慢のポイントは、①職業(エンジニア、医者、弁護士など)、②安定面(大企業勤務、CDI : 正社員、公務員)、③経済面(家が買えること)、家庭面(子供がいて、おまけに成績が良いだの)などが代表的。

エンジニア、医師、弁護士といったいわゆる社会的地位の高い職業をことさら強調するのはたいがい移民一世が多い。彼ら自身が言葉や差別といった壁で「就きたい」でなく「就ける」職に甘んじたから、わが子の「社会的地位の向上 (social ascension)」に狂喜するのか。

“わが子が世界一”と言わんばかりの友人の横で、わが子の話になると謙遜するか、話題を反らしてしまう自分がチョットもどかしい。

<使えるパリ生活ゴ 22 >
A : ①Qu´est ce qu´il devient ton fils ?
 息子さん、どうしてる?

B : Il va bien. Il est maintenant responsable informatique chez Nissan.
元気だよ。今は日産のコンピューターシステムの責任者をしてる。

A : Il était chez Carrefour, avant, non?
前はカーフール (大型スーパー) だったよね。

B : Oui, mais un ②chasseur de tête l´a contacté. Il a ③passé un entretien. Ça c´est décidé très rapidement.
ああ、でもヘッドハンターが連絡してきて、面接受けて。すぐ決まったみたい。

A : C´est bien, ça.
そりゃいい話だな。

B : Oui. Il ④gagne bien sa vie. Il a deux enfants, un garçon et une fille. Les deux sont adorables.
ああ。稼ぎもいいし。子供は2人で男の子1人、女の子1人。それが可愛くてね。

〜解説 22 〜
① Qu'est ce qu'il devient? は「どうしてる?」 今どこにいて何をしているのか。
devenirが、A がBなるという変化を示す動詞であることから、 何か状況(仕事や家庭環境)に変化があったのか、という少々立ち入った近況の聞き方。

② chasseur de téteは文字通りヘッドハンター。 
英語の直訳。人事部はressource humaine。

③ passer un entretienで「面接を受ける」。
<関 連語>「(面接に)受かる」(il est retenu)、「(面 接に)採用される」(il est embauché)、「ポストをつかむ」(accrocher un poste)。

④ gagne sa vieは「生活費を稼ぐ」、gagner bien sa vieは「稼ぎがいい」。gagnerは「稼ぐ(働いて得る)」。gagner 5000€ par moisは月 5000ユーロ稼ぐ。<関連語> toucherは「(給料などを)受け取る」。Combien tu touches? で 「いくらもらってるの?」。

❤️では scène 23 でお会いしましょ❤️


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