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D.U.P.大同窓会レポ2

 さあここからイベントでどんな話があったか書いていこう。ただ、一つ断っておかないといけない事がある。それは話の順番である。内容は覚えているが、話された順番は割と曖昧である。そのため、話が前後してしまっているかもしれないがご容赦いただきたい。

 一通り三人の挨拶が済むと、最初のコーナーに入った。それはカードを1枚引いて、書いてある内容でトークするというもの。カードは色とりどりの画用紙で作られており、確か全部で6枚あった。ちなみに、そのカードは氷上恭子さんが手書きで用意してきたものだという。

 最初は真田アサミさんがカードを引いた。しかし、氷上恭子さんには段取りがあったらしく、「あっ最初に話したいカードがあるの」と言い、引いたカードを没収、自分でカードを選び出す。それが中々見つからない。少し時間がかかった後に差し出した。最初のカードはこんな内容であった。

オーディションについて

 実際のお題はもっと色々書いてあったが失念、内容としてはオーディションについてであった。

 ちなみに、三人のトークは中々終わらないため、一つのテーマあたり8分が経ったら19歳のスタッフさんがベルを鳴らし強制終了するというシステムであった。……19か、若いなぁ。

 デ・ジ・キャラットのオーディション、一次選考は書類選考だった。それを突破した人の二次選考は、自己紹介をしたり台本のセリフを読んだりするものだった。驚きなのが、すぐその場で次に進める人がボードに書き出され発表されたらしい。まるで免許センターでの学科試験の合格発表のようだったと語る沢城みゆきさん。さらに驚きなのが突破した人はすぐそのまま次の選考会場へと移動していったというのである。

 また、結果発表まで待機室で待っていた時、たまたま真田アサミさんの前の席が沢城みゆきさんだった。沢城みゆきさんは自分と歳が近いと思ったのか真田アサミさんに急に話しかけてきたという。「私って何歳ぐらいに見える?」困惑しつつ「(オーディションに来るぐらいだから)15歳ぐらい?」と答えたら、「やっぱそれぐらいに見えるか〜」と答える沢城みゆきさん(実際はこの時13)。

 運命とはあるものなんだろうと筆者が思ってしまったのが、最終選考の公開オーディションへ行く途中で真田アサミさんは沢城みゆきと出会ったのだという、しかし、これらの件について沢城みゆきさんは覚えていないようであった。

 真田アサミさんが公開オーディションの日に出会ったのは沢城みゆきさんだけではなかった。実は氷上恭子さんも見かけていたらしい。というのも、氷上恭子さんは早めに家を出て仕事場の近くのカフェ等で朝食をとる事が多いようで、いろんな人から目撃されるようだ。ちなみに、この日はファーストキッチン

 他にも意外な共通点の話がここで飛び出した。氷上恭子さんは長く付き合う事になる人はトイレで遭遇するらしい。というのも、氷上恭子さんは公開オーディション当日、トイレで沢城みゆきさんと会って挨拶したという。

 この遭遇には実は沢城みゆきさんの苦い思い出が関与している。最終オーディションの楽屋かどこかにいた時の話である。椅子がキャストの分しか用意されていなかったのに、小さい参加者のお母さんが座ってしまい、自分の分の椅子が無くなってしまったらしい。そのため、ずっと立っていたが何だか気まずくて、よくトイレに行って時間を潰していたという。その出来事がずっと心に残っているようで、今でも椅子が足りないという状況になるとドキッとしてしまい、椅子が足りない人に気を使ってしまうと言っていた。何とも悲しい思い出話であった。

 沢城みゆきさんは他にもこの様な話もしていた。デ・ジ・キャラットのオーディションで審査員特別賞をもらった時に「抜群の将来性を期待して」と言われメダルをもらった。色々辛い事があっても「抜群の将来性があるって言われたから!」と頑張り、声優アワードで賞をもらった時にあれ!?  トロフィーを渡してくれた人が「抜群の将来性を期待して」と言ってメダルをくれた人と同じだった! 驚きながら受け取った顔を写真に撮られている。これを聞いたファンたちは拍手喝采。かなり盛り上がった。

 また別の話題に移る。デ・ジ・キャラットのオーディションで同じ日にデビューしているからしょうがない所もあるが、真田アサミさんは沢城みゆきさんと比べられる事が多かった。「沢城さんはまだ中学生なのに(すごい)」と周りから言われる事もあった。沢城みゆきさんが中学生の時に真田アサミさんは20歳そこそこ、比べられてムッとする事もあった。そういう事を感じ取っていたので、沢城みゆきさんは謙遜をし、気を使っていたようだ。

 ここでベルが鳴り次のカードへ。今度は沢城みゆきさんがカードを引く。

イベントについて

 実はD.U.P.は声優さんが大きな舞台に立つ先駆け的存在。横浜アリーナに初めて立った声優がD.U.P.。だから真田アサミさんは何か辛い事があったときは「私横アリに立ってるし!」と心の支えになっていた。

 面白いのが、D.U.P.の活動が一段落ついてから真田アサミさんが他のアーティストのライブに遊びに行った時に初めて横浜アリーナの正面から入ったという。「正面はこんな風になってるんだ~」と思ったと語っていた。

 また、イベントでメイド服を着て喫茶店かどこかで接客した事があったが、これがメイド喫茶の元となった。このイベントの後からメイド喫茶ができて流行っていった。

 次は全国ツアーの話。沢城みゆきさんは学生のため参加できたりできなかったりであった。参加できた時の話で話題に上がったのが北海道に行った時、三人の歳が上手くバラけているためご飯を何にするか意見が分かれた。その中でも沢城みゆきさんが主張したラーメンに決まった。「北海道と言えば味噌ラーメンじゃないの?」と言う沢城みゆきさんに対し二人は「あの頃はまだ海鮮とかのイメージが強かった」「というかこっち二人はもうお酒飲める年だったから、そっちの方向で考えていた」「食べたらラーメンとても美味しかったけどね~」と答えた。

「そういや北海道と言えばめちゃくちゃ寒かったよね!」と沢城みゆきさんは何かを思い出したかのような嬉しそうな声を出したが、二人は全く覚えていないようであった。

 また、この当時は声優さんの場合、衣装は全部自前であった。今となっては用意してくれる所も多いだろうけど、この頃は自分での買い出しが大変だったと語る三人。スタッフからは「上下それぞれ一万円以内でお願いします」と言われた。予算以内で探すのが大変で、何時間も探しまくり。最後には「もうこれでいいか……」と投げやりになる事もあった。しかも、今みたいにリアルタイムで連絡が取れるわけではないから、D.U.P.内での意思疎通も大変だったと語っていた。

 衣装関係でもう一つお話が。氷上恭子さんは衣装のまま帰る事が多かった。それに対し沢城みゆきさんは「ちゃんと着替えて帰ってほしい」と思っていたようだが、「段々分かるようになるから」と言う氷上恭子さん。今となってはよく気持ちが分かるらしい。

 また、沢城みゆきさんは当時関わっていた人たちそれぞれと同じの年齢になった時に、「あの時はご迷惑をおかけしました」と挨拶回りをしているらしい。「子どもだった当時は大人って万能だと思ってたけど、今になって思うとそうじゃないんだなって思う」

ここらへんでベルが鳴り次の話題へ。

歌や振り付けについて

「まさかこんなに歌を歌う事になるとは思ってなかった」と笑う真田アサミさん。

 最初の曲「Welcome!」を収録したのは何とオーディションに合格してから三週間ほどしか経っていない時だった。そんな時だったので、サインが実は今と違う。歌詞カードに書いたサインは今と違うので持っている人は確認してみて、と言っていた。

 また、当時はちゃんとした収録のスタジオじゃなくて、機材の詰め込んだ部屋で、録音する人がすぐ横にいて、歌うような環境だった。

 収録に関してはどこのスタジオで行ったか三人の論争が生まれた。「ほら、今はもう無くなったあそこで行ったわよ」「え? ○○(スタジオ名筆者失念)でしょ」「私も○○に一票」「違う違う、それは別の曲の収録で」それはまるで、でじこうさだぷちこの言い争いのようで誠にほっこりした。

 ちなみに、デ・ジ・キャラットの楽曲には間奏部分等にセリフが入っているものが多いが、そのほとんどはアドリブであるという。「てんてこまいまい」という曲は終わりにでじこうさだがわちゃわちゃ話している。ぷちこはキャラ的にあまり会話に入らなくても良いような性格なので、沢城みゆきさんはどこで入るか迷っていた。そして、最後に「うるさいにゅ」と言おうとしたが、曲が終わってしまい「うるさい」で切れてしまった。しかし、それが逆にいい味を出している、と聞いてファンたちからは「お~」という声。

 他には氷上恭子さんが一番好きな曲は「真夏のあきはばらぁ~」らしい。すると真田アサミさんが軽く歌を歌ってくれた。ファンたちは拍手。「(真田アサミさんは)歌上手いのに、絶妙に下手に歌うのも上手い」と言う氷上恭子さん。「他の現場でも下手に歌うの上手いね~って褒められるんです」と笑顔の真田アサミさん。「そういや、この曲はスタジオで一回聴いて『じゃあ歌って』って言われたんですよ~」驚く一同。もちろんこの曲もセリフはアドリブ。

 何か少し話があった後に、沢城みゆきさんが急に仰け反り両手を広げながらファンたちの方を見て「BLUEだ!」といった。どうやら氷上恭子さんのソロ楽曲のCDジャケットの真似をしていたようだ。「あの頃は色々試行錯誤していた時期だから……」と小声になる氷上恭子さんであった。

 この話題最後には振り付けの話があった。「人によって言う事が違う」と言う氷上恭子さん。宝塚出身の人だとステップを踏む時に「なぜ足を交差していないの?」と言われるという。しかし、他の人だと「なんで交差してるんだ」と言われ、苦労したと語っていた。

 話題は後二つぐらいあったと思うが失念してしまった。申し訳ない。途中に引いていて「これは最後がいい」と氷上恭子さんが残していたカードの話題に移る。

FPNから今日までのD.U.P.

 本人たちは「本当に15年も経った?」という気持ち。というのも定期的に三人で集まってご飯を食べているらしい。「みんなもオフ会とかしてるんじゃない? それと一緒だよ」と言う三人。今でもずっと忘れずにいるのはファンたちだけじゃなく、D.U.P.も一緒なんだと思うと嬉しさで目頭を熱くさせてしまった。

 ここで一部は終了した。この後はゲストの桜井弘明監督こげどんぼ*先生を招いて二部がスタートする。


つづく

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