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SEOでのオリジナルコンテンツの作り方|オリジナリティの要素について

オリジナルで有用なコンテンツを持つ高品質なサイトが、より上位に表示されるようになります。

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耳にタコができるほど聞いた上記の引用文。SEOコンテンツにオリジナリティが必要というのはわかったけど、具体的にじゃあどうすれば良いのか?って結構難しい・・・

SEOコンテンツを制作している身からしても、このオリジナリティというのはずっと悩まされている課題です。
ただ、何か形にはして成果を出さないといけないわけで・・・。
今回は産みの苦しみからなんとなくわかってきたオリジナリティの要素について、自分なりにまとめてみました。

今現在、オリジナルコンテンツの作成に苦しんでいる全ての方に、何かの参考になれば幸いです。

※記事を読むのが面倒な方は下記スライドをご確認ください。↓


SEOにおけるオリジナルコンテンツとは?そもそもどういうもの?



自社サイトにしかないコンテンツ、言い換えればここでしか見れないコンテンツが、一般的にオリジナルコンテンツと言われます。

ただSEOで言うオリジナルコンテンツは、世間一般でいうものと少し乖離があると思っています。
SEOにおけるオリジナルコンテンツは、完全に新しいコンテンツというよりも、60点のSEOコンテンツに、独自性を盛り込み、70点、80点、90点と打点を上げていくイメージが近いかもしれません。

たとえオリジナリティがあったとしても検索意図に合致していなければ、独自性があっても評価されません。SEOコンテンツでは基本的にKWに対してしっかり回答できているかが問われるため、回答に即して作る場合はある程度コンテンツも競合と似てしまうものです。

「ユーザーの疑問への回答」はSEOコンテンツの原則ですが、この回答を「競合と違ったものに工夫する」というのがSEOにおけるオリジナルコンテンツです。

オリジナルコンテンツの重要性について

Google公式も発表されている通り、オリジナリティがあるコンテンツはSEOにおいて評価を受けやすいものです。実感として、確かにオリジナリティを出したコンテンツは上位表示しやすい傾向にあります。そのため、いかにしてオリジナリティを出していくかというのは近年では非常に重要です。今後もこの傾向は変わらないでしょう。


オリジナルコンテンツの要素

オリジナルコンテンツの要素と分類


大まかに自分の中で意識しているオリジナルコンテンツの要素は下記の4つです。このままだと抽象的で結局アクションプランには結びつきにくいと思うので、後でそれぞれを具体的に解説します。

SEO記事におけるオリジナリティの要素


この4つの要素は、大きく「情報源」へのアプローチと「情報加工」へのアプローチの二つに分類できます。

  • 情報へのアプローチ :情報そのものの質に着目

  • 情報加工へのアプローチ:情報をどうやって表現するかに着目


情報源は、そのまま情報そのものです。料理で言うと材料にこだわるといったところでしょうか。一方の情報加工は料理で言うと、調理の過程です。どうやって素材を調理していくか?をテーマにオリジナリティを出します。

一次情報を活用する|情報へのアプローチ

よく言われることですが、「こういったデータがある」「こういった事例がある」「こういった声がある」といった自社や自分しか持っていないデータは価値があり、それはそのままオリジナリティです。

オリジナリティと言われるとかなり悩まれる方も多いのですが、探せばどんな会社や個人にも一次情報はあります。これをうまくコンテンツに盛り込目ないかを検討しましょう。

余談ですが、Googleはオフラインの情報をオンラインで気軽にアクセスできる世界を目指しています。オフラインにしかない情報を持っていたら、それをアップするだけでも、オリジナリティコンテンツといえます。


独自の考察を盛り込む|情報へのアプローチ

独自の考察もオリジナリティを出す重要な要素です。
一次情報はあくまで事実にすぎません。その事実を受けて、どういう解釈ができるのか?にこだわるとオリジナリティになります。
手段としては専門家の知見を入れたり、経験則からもそういうことは言えると判断するのも良いでしょう。

また、ちょっと細かい話になりますが、その領域では有名な一次情報に対して、ネガティブな意見を投げかけるのも良いです。
「これよく言われるけど、間違っているよね?」「実態と乖離しているよね?」といった投げかけも、独自の考察になりえます。


わかりやすさを追求する|情報加工へのアプローチ

基本的にSEOコンテンツは初学者を対象にしたものです。なのでSEOコンテンツは「わかりやすく」が原則です。わかりやすさを追求することも、そのままオリジナリティに直結します。

これでよく例に出すのは池上彰です。専門家ではなく、池上彰が解説に呼ばれるのも、似たようなことだと思っていまして、「わかりやすさ」を武器に付加価値をつけているからです。
専門的で最新の情報であっても、理解できなければ意味がありません。わかりやすく、知識のない人にも理解できるように噛み砕く必要があります。

このわかりやすさの付加価値ですが、コンテンツSEOでは「理解までの速度」が重要だなと思っています。
※これは私が勝手にいっていることですので、特に公式な見解などはありません

例えば理解するまでに1時間かかる情報を10分で理解させることができれば、他のコンテンツに比べて50分の付加価値がそのコンテンツにはあります。
「よく結論ファーストで構成を作れ」「PREP法でライティングしろ」と言われるのも、この速度に関係しています。

少し話がそれましたが、この「わかりやすさ」でオリジナリティを出すのは非常に奥が深いものです。ここはライターや編集の工夫次第で新たな付加価値を作れる可能性があるところなので、ぜひ悩んでみてください。

多様なコンテンツフォーマットを使用する|情報加工へのアプローチ

テキストだけでなく、動画や画像、図表、場合によってはツールもコンテンツとして活用できます。
ユーザーの疑問やニーズを満たすものは何もテキストだけとは限りません。視覚的に見せたほうが有効であれば画像や動画を、ツールでの解決を望むならツールを組み込む、といったことを検討しましょう。これは競合がやっていなければ、これがオリジナリティになります。

この多様なコンテンツフォーマットについての失敗談を一つ。
一度、「三つ編み やり方」で依頼を受けて記事を作ったことがあります。ただ予算がなく、全てテキストでの作成になりました。テキストで、まずは三つの束を作って〜とつらつら文章を書いていったのですが、わかりにくいことこの上ありません。結果として動画でやり方を掲載しているサイトに負けてしまいました。
このように、テキストベースという考えを捨てて、ユーザーにとって最適なコンテンツフォーマットは何か?を考えてそれを積み上げていくとオリジナリティになります。

【各要素ごと】オリジナリティコンテンツの作り方

各要素と取り組み例


ここまでで紹介した4つの要素それぞれについて、具体的な取り組みの例を紹介します。

1.一次情報でオリジナリティを出す取り組み


  • UGC(口コミ・評価)などの活用

  • インタビューの実施

  • 調査リリースの作成

  • 経験則・体験談の追加

  • 事例の紹介

  • 自社データの開示

  • 誰も見つけられなかった情報の開示


UGC(口コミ・評価など)の活用

口コミ・評判といったUGCは他社にないオリジナルコンテンツといえます。

指名検索チックなKWやLPでは使われますが、これは通常検索でも使い所があります。
例えば「職種×やりがい」というキーワードであれば、該当職種の方の評判やインタビュー記事から抜粋して盛り込むことができる可能性があるでしょう。自社で働く社員の声であっても、その職種で働く人の声でもあります。このように広く捉えてみて、他に使えないかも検討します。

インタビュー・取材の実施

インタビューや取材で得た生の声は王道の一次情報です。
インタビュー一回につき、1コンテンツにする必要はありません。いくつものインタビュー記事の中から、KWに適した内容があれば抜粋するといったことも有効です。
またはSEOコンテンツとして展開することを見越して、構成に沿って取材を実施してもいいでしょう。

また取材といってもそこまでガッツリとしたものでなくても、問い合わせをして聞いた、メールで聞きたい項目を送り、回答もらうなどなど、簡易的にできる取り組みもあります。
工数がかかるところなので、倦厭されがちですが、小さい取り組みでもいいので実践してみることをおすすめします。

調査リリースの作成

こちらも王道の一次情報取得の手法です。
調査リリースを作成して、自社オリジナルの一次情報を生み出してコンテンツに盛り込みます。

ここもコンテンツSEOで使用することを見越して調査をするのもいいですし、もしくは市場調査やインサイト調査と合わせて質問を追加してみても良いでしょう。
生み出すのが難しい場合は過去の調査データを探してみるのもおすすめです。意外と眠っている調査リリースがあったりします。

経験則・体験談の追加

インタビューと被るところではありますが、経験則や体験談を盛り込むのも良いでしょう。
どこまで盛り込んでいくかは難しいところではあるのですが、書き手の知見が現れるところは、データにはできない経験則や実際に体験したエピソードです。専門ライターのアサインや、社内の知見を募ってみるなどして、経験則や体験談をどこまで出せるか検討してみましょう。

事例の紹介

BtoBで盛んですが、事例もかなり強いオリジナルコンテンツです。サービス導入事例だけでなく、例えば施術事例、転職事例、などなどどの業界でも事例というものは存在します。
最も具体的なコンテンツとも言える事例は、やはりユーザーも求めているので、一般的なSEOコンテンツに事例を盛り込むだけで、かなりの効果が期待できます。

自社データの開示

抽象的になりますが、コンテンツに使えそうな自社データを探し出し、公開しましょう。
これはデータベースを漁るのがおすすめです。社内で使用されている情報群はオリジナリティの塊です。

例えば、求人を扱っているなら、求人群から算出した平均給与や、どのエリアにどの程度の求人があるかなどを集計してコンテンツに盛り込みます。
色々な切り口で使用できそうな情報群は宝の山です。
記事に適した情報ソースが眠っていないか見つけ出しましょう。


誰も見つけられなかった情報の発掘

ここまで自社や自分が持つ情報について解説していましたが、実は外部の一次情報もオリジナリティになることがあります。
上位表示している記事であっても完全に世の中全てのデータも探したわけではありません。リサーチが甘い場合は、もっと適したデータを発見できることもあります。このように追加調査で、誰も発見できなかった一次情報を探しだし、記事に盛り込んでいくことも、オリジナナルコンテンツ作成にとても有効です。

これはリサーチに時間をかければ差別化が図れるポイントなので、予算がない・・・という方ほど、まずはここにこだわってみてください。

2.独自の考察でオリジナリティを出す取り組み


  • 一次情報へのコメント追加

  • 専門家・権威者のコメントの追加

  • 現場感覚を盛り込む


一次情報へのコメントを追加

一次情報に対して、どんな示唆が得られるのかを示します。
本当に競合記事がいうような示唆が得られるのか?もっと違った見方ができないかを考えていきます。

専門家・権威者のコメント・見解の追加

一般的な内容について専門家の意見を聞きたいというのは結構みんな思うことです。特に「誰がいったか?」が不明瞭なSEOコンテンツでは、専門家の意見はとても重要です。一般的にこう言われているけど、違う、正しい、もっとこういう話もあるといった内容は通常のSEO記事では出せない情報です。

専門家や権威者の有益な意見をできる限り盛り込んでいきましょう。

現場感覚を盛り込む

一般的な内容が、現実と乖離していることって結構あります。
「一般的にこう言われているけど、現実は甘くないよね」と思ったこと、誰しもあるんじゃないでしょうか?この感覚を持てるのって、ある程度その領域に精通していて、現場を知っていないと出ない感想だと思っています。こういった現場感覚は具体的でアクションプランの参考になりやすいのでとても大切です。

特に最近は「権威性の高い情報ソースを・・・!」という意識が強いため、このハレーションが結構起きていると思ってまして、、言っていることはまともそうだけど、その実何のためにもならない、といったことも多いです。

アクションプランになるか?SEOコンテンツでは重要な指標の一つです。
なるべく具体的で役立つコンテンツを作る上でこの現場感覚は欠かせないです。

3.わかりやすさでオリジナリティ出す取り組み


  • 情報の整理整頓

  • 再定義

  • 新しい分類


情報の整理整頓

もっと情報をわかりやすく整理できないか検討します。
上位表示記事であっても、断片的な内容になっていたり、適切な見出しわけができていなかったり、というのはあるあるです。

箇条書きにできるところは箇条書きにする、表でわかりやすく整理する。今何について話しているのかを明確にするなどして、ユーザーに与える情報を整理します。
例えば目次も記事にどんなことが書いてあるのか?を整理してナビゲーションしてくれる情報整理の施策と言えます。
目次は一般化し過ぎてしまい、オリジナリティにつながりませんが、まだまだ競合も気づいていない情報整理の仕方はあるはずです。


再定義

〇〇と△△の違い、などの記事では、うまく違いが解説されていないことがあります。これは定義付が甘いからです。わかりやすく解説内容を再定義することは違いを明確にしたり、何について解説しているのかをより明確にしてくれます。ここの再定義をしてみると、競合とは全く違った構成になることも珍しくありません。
しっかりと芯を喰った再定義ができると、競合と構成が違っても面白いくらい上がります。いろんな解釈ができるKWほど威力は絶大なので、ぜひやってみてください。

新しい分類を考える

分類は構造化してわかりやすく物事を捉えるのに大切ですが、分類方法が確立されていないものも多々あります。
使い慣れている人であれば、なんとなーく分類があるんだけど、明確に言語化されていない・・・そんなもの、いくつか思い浮かびませんか?
こういったところを言語化して新しい分類方法として提示できるとそれだけでオリジナリティになります。


4.多様なコンテンツフォーマットでオリジナリティを出す取り組み


  • 視覚的コンテンツ

  • ツール導入

  • 動的な仕組みづくり


視覚的な解説

元も子もないですが、SEOコンテンツを閲覧する人は基本的に文章を読みたくない人です。文章を読まずに、視覚的に理解できるのであればそれに越したことはありません。百聞は一見に如かずと言われるように、画像や動画のわかりやすさはテキストでは太刀打ちできません。
探せば、画像や動画を活用して視覚的に表現した方がわかりやすいというポイントはいくつもあるはずです。

例えば、「流れ」「やり方」「手順」といったKWなら、視覚的にステップを見せると理解が進むでしょう。種類が知りたいのであれば、表にして分類をまとめるというのも有効です。

面接マナーが知りたい場合は、実際に動画を見て、どんな所作をするのか見れた方がユーザーにとっては利便性が高そうです。
このようになるべく視覚的に理解が促進するようなコンテンツにできないかを考え工夫していきましょう。

ツールの導入

わかりやすさと近いですが、なるべくアクションしないでも目的に到達できるようにするために、ツールの導入もおすすめです。

「履歴書 学歴」の下記記事では、生年月日を入れると自動的に履歴書に書くために必要な形式で高校・大学の入学、卒業年度を算出してくれます。

対応表を置いている記事もありますが、ツールを入れた方が格段に使い勝手がよくわかりやすいでしょう。このように、「使う」という発想からもオリジナリティあふれるコンテンツを作成することができます。

工数や予算がかかりますが、どうしても上位にしたいKWがある場合はぜひ検討してみてください。

便利な仕組みづくり

アコーディオン、カルーセル、タブ切り替えなど利便性を高めるための仕組みを入れてみるのもおすすめです。

上から下にスクロールする中でも、詳細を知りたい人だけに見せればいいコンテンツはアコーディオンで非表示にする、
タブ切り替えで任意のコンテンツを表示できるようにするなど、仕組みを使ってもっと利便性高く、有効に使ってもらう仕組みを導入することは競合との差別化につながります。

SEO記事でもオリジナリティを!

「SEO記事は内容が似たり寄ったりで誰が書いても変わらない」と当初は自分自身も感じていたのですが、やっているうちに「そんなことはない!」と思うようになりました。

SEO記事であっても、オリジナリティを出すポイントはいくつもあります。今回紹介したポイントでぜひぜひ自分にしか作れないオリジナルコンテンツを作成してみてください!


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