辰己耕造/庭プロデューサー

GREEN SPACE代表/大阪府八尾市/辰己兄弟の兄のほう/庭プロデューサー/オルタ…

辰己耕造/庭プロデューサー

GREEN SPACE代表/大阪府八尾市/辰己兄弟の兄のほう/庭プロデューサー/オルタナティブでオーセンティックでヒップな植木屋/文化系サブカル庭師 http://green-space1991.com

マガジン

  • 現代ガーデン論

    庭プロデューサー辰己耕造のツブヤキ。

  • 植木屋の挑戦、あれから15年

    30歳くらいから 純粋に庭一本で食べていけたらいいなと本気で思いはじめ いろんなチャレンジをしてきた。 だいたいそれから15年が経って 今は46歳。 なんとなく自分なりに 種を蒔いてきたことを少し振り返れるのかなと思って 書き始めてみました。

  • GARDEN LIKE SHIT

    ある植木屋の日記です💩

最近の記事

"庭づくりにおける3つの「テーマ・主題」と5つの「キーワード・手がかり」"論 見立て編

さて前回は 「3つのテーマ」 ・サンプリング ・見立て ・ブリコラージュ 「5つのキーワード」 ・アフォーダンス ・インプロビゼーション ・エントロピー増大の法則 ・レイヤード、MIX ・わび でサンプリングのことを書きましたが 今回は「3つのテーマ」の一つの”見立て”のことを。 ”見立て”とは僕の解釈では あるものAを別のものBになぞらえる行為。 見立ては昔からある日本の独特の文化でもあり 手法でもある。 外国ではアナロジーやメタファー っていう似たものがあるが そ

    • "庭づくりにおける3つの「テーマ・主題」と5つの「キーワード・手がかり」"論 サンプリング編

      年明けから自分にとっての「庭」とか「庭づくり」とはみたいなことを 改めて考えてて、いろいろ浮かんだことをでたらめにメモに書いてまだバラバラなんだけど(春になってしまいました) 考える→メモをとるからの→noteに書くことで一度じぶんのなかでまとめてみたいなと。 バラバラの断片のなかから 3つの「テーマ・主題」みたいなものと 5つの「キーワード・手がかり」みたいなものが浮かんできました。 「3つのテーマ」 ・サンプリング ・見立て ・ブリコラージュ 「5つのキーワード」

      • "植木屋の会社を経営することと僕らの未来について"論

        おもしろくて魅力のある会社をつくりたいと あるときからずっと思ってやってきている。 やりはじめたときは仕事がないので いかに仕事をもらえるか それから仕事が入るようになってきたら 仕事の質について考えるようになる。 そしてある日、縁あってスタッフを雇用することになり そこからまたいろいろ悩みが増える。 正直、仕事をどうやったらもらえるのか? そしてどうやったら質があがるのか? まではまだ仕事がないときから どうしたら?を考え続けてきたことだけど 元々、会社をつくりたいとか

        • 「⑮ 恥ずかしいこと _植木屋の挑戦、あれから15年」

          ついに今回で最終回。 2022〜23年と年をまたいで 15話に渡って 30歳から挑戦したこと そしてそのことについて15年ちょっとたった今 どんなふうに考えるのかを書いてきました。 そんなことを書いたところで需要があるかはわかりませんが じぶん的にもこんなに細かく書いたことがなかったので いい機会になりました。 最終回は「恥ずかしい」ということ。 こんなふうにじぶんのことをnoteを書くことだってすごく恥ずかしいことだし SNSで庭以外のことを投稿すること。 例えば 今日

        "庭づくりにおける3つの「テーマ・主題」と5つの「キーワード・手がかり」"論 見立て編

        マガジン

        • 現代ガーデン論
          43本
        • 植木屋の挑戦、あれから15年
          15本
        • GARDEN LIKE SHIT
          28本

        記事

          「⑭ じぶんから変わろう _植木屋の挑戦、あれから15年」

          いよいよこの連載!?も 最後のほうになってきました。 今回は「雇用」 人を雇うということについて。 20代後半から 父と弟と三人でずっと仕事をしてきて 30歳くらいからはほぼ弟と二人で ずっと仕事をしてて まさか人を雇うことなんてまったく想像できてなかったのですが 今は僕をいれて6人のチームで仕事をしてます。 ありがたいことに今まで 一度も募集をしたことがないのに 結構たくさんの人が働きたいと連絡をくださって そのなかで縁があった人と一緒に仕事しています。 募集してないの

          「⑭ じぶんから変わろう _植木屋の挑戦、あれから15年」

          「⑬ 下駄をやめる _植木屋の挑戦、あれから15年」

          さてさて 前回は仕事が少し増えていくきっかけになったみたいな話をしました。 またかなり最初のほうの回で ずっと下駄をはいていたという話をしました。 今回はその下駄をやめようと思った話を。 40歳のときに仕事がふえるきっかけになったと言ってた H_Beauty&Youthのときまで 僕は下駄をはいてました。 打ち合わせやユナイテッドアローズの赤坂本社での プレゼンのときも よそいきの乗馬ズボン!?に下駄のスタイルでした。 で、やっぱり庭師さんはそのスタイルですねと そこでも

          「⑬ 下駄をやめる _植木屋の挑戦、あれから15年」

          「⑫ 2つのきっかけ _植木屋の挑戦、あれから15年」

          前回の最後にも書いたのですが 2010年に雑誌庭のニューウェーブという 目標にしてた場所に掲載されてから 仕事がある程度安定するまでは 苦しい時期でした。 何度も書いてますが 「庭いりませんか?」と営業をかけるわけにもいかないので 待つしかなくて ある程度の範囲の方に知っていただくのは 時間はかかるものだと思うのですが そのときはもう仕事が欲しくて欲しくてでした。 そんななかで東北の震災が2011年の3月に。 なんていうかそういうときって 震災の場所からたとえ離れていても

          「⑫ 2つのきっかけ _植木屋の挑戦、あれから15年」

          「⑪ ニューウェーブ _植木屋の挑戦、あれから15年」

          30歳で仕事のやり方を変えて 3年が過ぎたくらいのときに 少しずつですが じぶんたちのつくった庭をまとめたもの かっこよくいえばポートフォリオ みたいなものがある程度の形となってきました。 (と、そのときは思ってました。。。) ちょうどそのくらいの時期に 雑誌庭でニューウェーブという 30代くらいの若手を紹介するコーナーができて 憧れていた庭譚の橋本善次郎さんが 最初に特集されました。 穴があくほど見て どうやったらここに自分も掲載してもらうことができるんだと。 ここに載れ

          「⑪ ニューウェーブ _植木屋の挑戦、あれから15年」

          「⑩ Gardening研究会 _植木屋の挑戦、あれから15年」

          前回はじぶんで主催した「ニワプラス」のことを書いたのですが 今回はOM設計の武部正俊さんが主催されている 「Gardening研究会」のことを。 またじぶんのブログで調べてみると (「ツブヤキ耕論」です。過去のブログって便利ですね) 最初に参加させてもらったのは 2010年5月なので 「ニワプラス」を秋にはじめる年で そう思うと34歳の1年はほんとにいろいろあったんですね。 武部さんのことはこの業界で超有名人なので もちろん名前は知ってましたが じぶんの親よりも年上の方だ

          「⑩ Gardening研究会 _植木屋の挑戦、あれから15年」

          「⑨ ニワプラス _植木屋の挑戦、あれから15年」

          今回は「ニワプラス」のことを。 ご存知の人もご存知じゃない人もいらっしゃると思いますが それは仕事とはちょっと違う形での 挑戦でした。 最初の告知のブログ(「ツブヤキ耕論」で検索を) を探してみましたが 2010年10月なので 34歳くらいのときかなと思います。 こんな書き出しではじまります。 ・ ボクら辰己兄弟と萬葉のトモユキ君の幼馴染トリオが 中心となって「ニワプラス」という名で 若手の庭師・ガーデナーを中心とした集う場をつくりたいと かねてから考えておりました。 特

          「⑨ ニワプラス _植木屋の挑戦、あれから15年」

          「⑧ なにわのあきんど _植木屋の挑戦、あれから15年」

          あけましておめでとうございます。 8話目は1/8の仕事始めの日に。 あんまり縁起は担がないほうだとは思いますが。 8がいっぱいで縁起いい感じですね。 新年一発目で なにわのあきんどなんで 「お金」の話を。 僕は庭をつくることでお金をいただいて それで生活をしています。 ざっくり庭をつくるっていうのは 植物や石などをつかって 空間をつくることです。 よく思うんですが こんなこと誰でもできるし プロがいるって不思議やなぁって。 プロじゃない人が ホームセンターで 植物を買

          「⑧ なにわのあきんど _植木屋の挑戦、あれから15年」

          「⑦ いいって何なのか? _植木屋の挑戦、あれから15年」

          七回目で大晦日。 こんなことを書きたいなの箇条書きの ちょうど半分過ぎくらいの折返しくらいです。 年末に毎日仕事終わりに書いてましたが 明日からお休みですので続きはまた来年のいつかに。 今回は昨日言ってた 京都や奈良の古庭園や石造を見に行っていた。 という話を。 ずっと思ってることだけど 女子大生が観光で京都に行って お庭をみていいなぁって言っている。 そんな需要があるのに 京都の古庭園と今自分がつくってる庭って あんまりつながってる感じがなくて そこを繋げられる仕事がし

          「⑦ いいって何なのか? _植木屋の挑戦、あれから15年」

          「⑥ 植木屋的助け合い _植木屋の挑戦、あれから15年」

          今回は仕事がないときになにをしていたのかという話を。 少しずつ仕事が入りはじめてきたのが35歳くらいだから だいたい5年くらいはほんとに仕事がない時期を過ごしました。 僕の住んでる場所は植木屋が地場産業みたいなところなので 植木屋さんは仲間同士で助け合うみたいなやりかたは 昔からあって忙しいときに手伝いにきてもらって また時間あるときにそのお返しで手伝いに行かせてもらう。 そしてその輪をひろげていくことで じぶんのところにそんな仕事がなくても 手伝いにいけるし 少ない人数で

          「⑥ 植木屋的助け合い _植木屋の挑戦、あれから15年」

          「⑤ なにを伝えたいのか? _植木屋の挑戦、あれから15年」

          前回ブログのことなどにちょっと触れたので 今回はそのあたりのことを。 話すより文章を書くほうが好きだという話はしたと思います。 では書くことでいったいどんなことを伝えたいのか もちろん日々仕事のことを伝えたいっていうのもありますが ずっと通底して伝わって欲しいなと思ってことは 庭をつくってるじぶんが 日々思ってること、考えてること、刺激を受けたこと 読んだ本、観た映画、聞いた音楽 なんていったらいいのか じぶんから庭をひいた部分 つまり じぶんー庭=伝えたいこと みたいなこ

          「⑤ なにを伝えたいのか? _植木屋の挑戦、あれから15年」

          「④ どこでもプレゼン _植木屋の挑戦、あれから15年」

          今回は前回の最後に書いた いろんな人と会うという話を。 このnoteもそうだけど 書いただけではなかなかじぶんが読んで欲しい と想定してる人は読んでくれません。 当時はブログが流行っていて 僕も文字で伝えることは話すよりも好きなので いろいろ日々の想いみたいなものを書いてました。 (またそのへんの詳しいことは今後に) 少し時が経ち ブログからSNSに移行していく中で 特にFacebookの初期は 今まで出会うことが出来なかった同年代の 同じような趣味の人と割と簡単につなが

          「④ どこでもプレゼン _植木屋の挑戦、あれから15年」

          「③ 地下足袋と下駄 _植木屋の挑戦、あれから15年」

          前回の続きの GREEN SPACEというものがある種のブランドになるような ブランディングというのはいったいどうしていくのがいいのかを 考えはじめたってところからです。 と言いつつ大げさなものではなく はっきり言ってこの業界はありがたいことに そこそこのブルーオーシャンなので ちょっと頑張ったり人と違うことをすれば ありがたいことに業界内ではすぐに注目してもらえます。 ただクライアントや建築家やデザイナーという方から 依頼をいただく、依頼をいただくことができなくても 常

          「③ 地下足袋と下駄 _植木屋の挑戦、あれから15年」