フィリピン・マニラ首都圏の民営水道事業についての聞き取り結果報告。

以下は、マニラ首都圏にある民営水道会社の  元品質管理責任者  からの面談での聞き取り結果です。私・筆者の見解は【】内に書きます。


2019年前半のマニラ首都圏の断水騒ぎの原因は コンセッション方式 による #民営水道 会社の問題です。

マニラには W と L の二つの水道会社があります。W が断水騒ぎをやっていて、L は水源を押さえております。

2019年5月に L を退職した 元水質管理責任者の Bさん ~女性 60歳~兼業主婦~ハズバンドは世界的な石油掘削設備会社の役付者らしい~に会いました。

私:なんで断水だ?

B:コンヒデンス❢ ただいまLとWで法廷係争中。 私の姪っ子はWの顧問弁護士だ。

その後30分間口角泡を飛ばして愚痴られました。


要点列挙:【内は私の付記】

コンセッション方式は誰が全貌をみて制御するのか不明瞭だ、これこそがこの方式の大欠陥だ。


今日の断水は20年以前、水道がまだ公営のときに、私達現場スタッフが予測したとおりの結果だ。予測を報告も記録もある。経営者はその報告に耳をかさなかった。

マニラ首都圏は発展し続けているが可能給水量は20年間増えてない。
Wの株主である会社が現在建設中の超高層住宅へ供給するための余剰水源は無い。【これは注目に値します。水無しタワマンを誰が買う。】

W と L の二つの水道会社の間には、浄化水融通のためのバルブがあるが、今は閉めてある。事情は公営から二つの民営会社へ分割するさいのシガラミがァ、、

【Bさんは口を閉ざす❢ ファイルという言葉あり、すなわち法定係争中と推定されます。ならば、大統領が『融通弁開けろ❢』と言ったのに何もしないのは理解できます。】


Lが給水するアラバンとラスピニャス【マニラ首都圏南部の新都市】で断水してるでしょう。あれはラグナ湖畔プタタン浄水場の問題だ。逆浸透膜(RO)浄化設備の能力不足だ。近来の渇水と高気温でラグナ湖の水の汚染は増加している。逆浸透膜能力不足なので逆浸透膜通過水30%従来の浄水場からの水70%とを混合せざるをえない。したがって断水を誘発している。


私(Bさん)はプタタン浄水場をつくる前に、アメリカの設備供給業者を訪問して同設備がフィリピンで使用できるかを評価して否決した。しかし民営会社Lは同設備を採用した。もしも公営なら採用しなかったろう。
採用を決定した役員は、浄水場が出来てアメリカの設備供給業者から裏金もらったら、さっさと退職してしまった。

私:Bさん、アンタなんで導入賛成って持ち上げて裏金もらわなかったの?
Bさん:私しゃそういうの大嫌いだ。 【このBさんは ローコスト排水処理を目指す 緑丿忍者NPO https://note.mu/greenninja/n/n6c1af1919b0b の会長になります。なおBさんは水質分析ではフィリピン第一名です。】

冬季に雪が降るミシガン湖畔で設計実績ある設備を亜熱帯フィリピンにもってきて無事に働かないのはわかりきっていたのだ。すなわち、気温、水質、水中の微生物の状態はミシガン湖とラグナ湖ではまったく異なるのだ。

【筆者がプタタン浄水場を数回に渡って見聞した感想は~こりゃァ駄目だァ~でした。輸入設備設計不良~なぜなら現地調査不足~亜熱帯への未知。水源湖から浄水場までの導水路設計不良というかめちゃくちゃで、導水路の中で嫌気性微生物が増殖しています。すなわち下水側溝と同じです。】


【このようなことでした。もしも公営が続いていたら、行政、議会、他の意見が取り入れられて、このような問題は起きなかったともおもえるのです。これは日本への反面教師です。】

聞き取り結果はこれまで。
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以下は解説めいたことがら。


マニラ首都圏の民営は二社、

ゼネコンのDMコンサンジュというのが主体で、丸紅が排水処理だけと言って関わってる Maynilad マイニラッド。

アヤラという完全スペイン人財閥と三菱商事がやってるManila Water マニラウオーター。


マイニラッドが水源を握ってます。

アヤラは東京なら丸の内と六本木を合わせたようなビジネス街の地主です。そこで水道事業に食い込んだようです。
いま断水してるのは、水源をもたぬ Manila Water マニラウオーター 地域です。
いま、アヤラは自分の土地に200m超えタワマンを20棟以上建設中ですが、建て上がっても水無しでしょう。これは知ってる人は知ってることですが、皆んな大金持ちアヤラを見上げて黙ってるみたいです。


マイニラッド地域も、渇水のために水源にアオコ発生、断水が始まっています。【2019年5月現在】


地方水道は、新たな開発の場合は開発業者が水道設備をつくって運用しますから、民営になります。

地方の公共水道を支援する政府外郭団体があります。ここは世界銀行から資金供与受けてます。





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