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技術を無償公開のワケ ~ ヤケクソ経験 ~(怒)~ こんなことになるなら誰でも使えるようにしてしまえ ❢

排水処理の実証実験設備をつくって、
皆んなに見て理解してもらって、
いろんな意見を集めて、
改善を進めるのが先だ、
結果は無償公開してしまおう、
結果が良ければ未来はある、
      このように決めた訳は・・・・・・

下の数行は志しある皆さんなら容易にわかって頂けることです。

『先進国が亜熱帯の国から得て ❝喰い倒し・使い倒し❞ しているいろいろな物。 先進国はそれらを使ったあとで、❝適切❞ に産地の人たちや産地の自然に ❝恩返し=循環❞ させているのかというと、現在でもそうではないのだと思います。
それを思うと 日本で売られているチョコレートやバナナやマンゴーや南洋材を見るたびに複雑な思いです。
金・物・儲けだけ、破壊したり汚したりしたまんまのやりっぱなし➜環境荒廃➜心の荒廃➜地球の荒廃。』

私にはこのおもいに加えて ❝本音・慙愧のおもい❞ があるので、下水・汚水処理設備をつくってその技術を無償公開したいのです。


2010年の3月頃に、日本人経営のフィリピンにある会社が、エステロ・デ・サンミゲル(サンミゲル堀)で河川浄化の実験をやりました。私はその会社に関わっていたのです。

上の写真の警察署の左側植え込みの下が川なのです。警察署の前の道を右下に進むとマラカニアン宮殿に行き当たります。

その会社の技術まったく無知の日本人とフィリピン人から 「川を管理する役所から既に頼まれてしまったのだから ❝こんな設備を作れ❞、これが成功すれば 日本の政府資金を使って数十億円の売上が見込める、なにがなんでも作れ。」 と言われたのです。
私は ❝こんな設備❞ のスケッチを一目見て、「こんなもんでは川をキレイにして持続させられないからヤッては駄目だ、恥かくぞ、会社潰すぞ。」 と助言したのですが、役所から既に頼まれている、日本政府資金で数十億円の売上だ、これらを繰り返して聞き入れませんでした。 そこでやむなく作ったのは、鬼面人を驚かす外観・フィリピン人好みの設備でした。
この設備は川の汚れ水を1分間に70リットルほど浄化できます。その消耗資材費用は数十円です。
さてここで川の水量を考えてみてください。計算するまでありません❢ エステロ・デ・サンミゲル を浄化するだけでも凄い金額です。マニラ首都圏のすべての川を浄化する金額は?考えるのも嫌です。
また川にはいつでも下水・汚水が流れ込んでいるのです。イタチごっこの見本です。 しかし、浄化された水を見た日本人は欣喜雀躍でした。

設備が動き始めて数日後に、川を管理する大統領府直下の役所のエラいオバ様が見にきました。この人は、マニラ首都圏の配電会社やテレビ局経営に携わる財閥のお姫様です。自分でノートなんか持ってません、秘書がメモします。脇には常にグロッグ自動拳銃を持ったガードマンがいます。

オバ様はポッカーンとして設備を見上げてましたが、 「貴方はプロフェッサー(大学教授)ですか?」
「違いますよ、私は学問はやってない、経験と先人の助言でものをつくっているのですよ。」
さらにポッカーン 「この設備を増設すればマニラ首都圏のすべての川は浄化維持できますか?」
さあ、キタぞ、面倒なことになったな、しかたがない、ホントの事を言うしかあるまい。
「ちょっとコッチに来てください。あそこから汚水・排水が流れ込んでいるでしょう。あれを止めないと川はキレイにならないのですよ。」

上の地図に Jollibee(フィリピンでもっとも人気あるファーストフード)と 学校用品店 と見えますね。それら建物から流れ込む汚水の実写ビデオです。ここが、オバ様に見せたその場です。

オバ様 ウウウっという顔で秘書に 「メモしておけ。」
その後私とオバ様は二言三言喋りました。そこでわかったことは、 ❝オバ様は川に流れ込む汚水を浄化しなければ川はキレイにならないという認識をもっていない❞。 日本の皆さんには信じがたいことでしょうが、事実でした。
ここで一概にオバ様の無知をせめてはイケマセン。知らないのはしかたがないのです。知らしめなかった周囲・社会が悪いのです。
オバ様はその後、環境天然資源省長官に就任して、直ちに環境破壊をしている多くの鉱山へ操業停止命令をだしましたが、鉱山業界からの大反発で長官職を罷免されました。このように環境改善に異様な熱意をもっているのですが、知らないことはどうしようも無いという見本でした。

このオバ様とのお喋りがあった数週間後に私はその会社から辞めさせられてスッキリしました。日本人経営の会社はその数年後に、フィリピンの人に負債や未払い給与など約250万円相当を肩代わりしてもらって閉鎖しました。恥さらしというか、臆面もなくというか。

ここからが反省なのです。
もしも、日本人経営のフィリピンにある会社が、

『役所から既に頼まれている、日本の政府資金を使って数十億円の売上だ。』と権威と欲を振りかざさずに、

目先の利益だけに目を剝かずに、順を追って環境改善の仕事をしていたら、

例えば世界中でフィリピンで使える排水処理設備を探してフィリピンで実験していたら、

そして、私がもっと大きい声で、日本人経営のフィリピンにある会社にモノ申していたら、フィリピンの汚水問題の解決はもう始まっていたかもしれないのです。

『もしも』 と 『たら』 では結果は出ないのですが、この慙愧のおもいが私の本音なのです。 これが、排水処理設備を開発して技術を無償公開しようと決めた根拠なのです。



さらにもう一つ、技術開発とお金と欲にまつわるお話です。
10年前にフィリピンで、日本人の技術者と出資者とで、石油燃料の燃焼効率を約15%向上する技術開発をやっておりました。私はこれに使う設備を担当しました。
ところが、出資者と開発者とのあいだで、お金の揉め事がおきて突如作業場閉鎖。開発者と出資者は特許を共同保有。まったく身動きできなくなりました。
やむなく、開発者と私は技術に興味を示す会社がある中国大連へ移動しましたが、又もや技術を取り込みたい複数の新たな出資希望者が現れて悶着の連続。
ちなみに開発していたのは、大慶油田原油を直焚きして更に効率15%向上です。小規模実験は成功しました。

そうこうしているうちに、並んで道路を横断しようとしていた開発者と私に、酔っぱらい運転車が突っ込んで、開発者は即死。一歩先に踏み出していた私は無事でした。
出資者たちの悶着を片付ける資料つくりのために、現場に行った帰り道で事故に遭ったのです。お金の争いがなければ私達は事故現場に行くことは無かったのです❢ いまでも無念です。

ここでの反面教師は :
開発者が出資者に上手く説明できてなかった。
出資者は開発者よりも数段上手の狸オヤジと女狐だった。
そして、直ぐにも実用開発できると勝手に決めて、ボロ儲け狙いの顧客を集めてしまった。
出資者が開発を主導したがったのでしくじった。

              一つ目の川の浄化、二つ目の燃料改善、いずれも中途半端で、出資者が大きな金額・利益に酔っぱらってしまったことが失敗の原因です。 聡明な皆さんにとっては自明の理なのですが、人が欲にとりつかれるとこんな失敗をして、不幸にも命を失うのです。

             このような事情があるので、
排水処理の実証実験設備をつくって、
皆んなに見て理解してもらって、
いろんな意見を集めて、
改善を進めるのが先だ、
結果は無償公開してしまおう、
結果が良ければ未来はある、
          ときめたのです。
その資金を特定の人に頼ると、上の例のような争い悶着になること必定。

そこで皆さんの善意を集めて無償公開する技術開発をやりたいのです。
ご理解をおねがいいたします。

2019年6月27日 9時23分
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