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原油先物価格マイナス圏 短期的な需要急減がもたらした歴史的事件

朝方から、NY原油先物価格がマイナス圏に突入したことが大きな話題になっています。先物の5月物がマイナス37.63ドルという価格で、清算値がつくという事態です。

昨今の原油価格の大幅下落の中で、先物価格のマイナス圏突入はしばらく前から予想されてきましたが、アメリカ国内の原油需要が大きく落ち込んだこともあって5月物(5月に原油の現物引き渡しあり)でついに現実のものとなりました。

この原油余りの状況下で、現物渡しを受けても保管する場所がない・保管コストが劇的に高くつくことから、先物の投げ売りが起きたというのが実態のようです。

6月物の価格は20ドル台で推移していますが、引き続きこの供給過多が続くとなれば、次はまた1ヵ月後に同じような急落を引き起こす可能性が残ります。

現物渡しを伴う先物取引だからこその出来事と言えますが、原油価格がマイナス圏という社会的なインパクトは大きいですから、今後の資源市場に与える影響を注視していきたいと思います。

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