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栗林良吏選手と『コーヒーとシロップ』


♫嫌なこと全部飲み干して 
その場をただただやり過ごして 
カップの底見つめ 
ふがいなさのシロップを落として 
とにかく全部飲み干して 
いつかは全部吐き出して 
それで笑って、歌っていられたらな♫

作詞:藤原聡   作曲:藤原聡
「コーヒーとシロップ」
歌詞より引用

先日、久しぶりに娘も野球観戦に加わった。
「思わず一緒に歌ったよ。ヒゲダンの曲を選んでくれるなんて、うれしいねぇ〜」。

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ヒゲダン、Official髭男dism。娘たちから影響を受け、私たち家族全員がファンになった。藤原聡さんの作る曲、詞は、半世紀生きている私の胸にすら突き刺さる。音楽の詳しいことはわからないが、曲を作る技術は他のプロからも認められていると聞く。そして、詞。毎日生きている中で感じるそこはかとない思いを、抜群の言葉センスで紡いでいく。若者から中高年まで、ヒゲダンは全世代の心を鷲掴みにしている。

『コーヒーとシロップ』は、Pretenderなど、ヒゲダンをメジャーにした曲より以前に作られ、後から昔の曲を聴いたファンたちに掘り出し物の名曲として知られているようだ。

「シロップは、涙のことなんよ。」
と娘が教えてくれた。
憂いが漂う。このままでよいのだろうかと自問しもがく姿が思い浮かぶ。そして、好きなことを将来も続けていられたらいいな、と希望を持つ。

『コーヒーとシロップ』を登場曲に選んだのは栗林良吏選手。これまで球場で、どこかで聴いた曲だとは思っていたが、娘のおかげでヒゲダンの曲だったか、と改めて認識した。マツダスタジアムにヒゲダンの、通好みの曲が流れる。そして、この曲をあえて選んだ栗林選手はどんな人柄なのだろうか、と知りたくなった。

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そこで一つの記事にたどり着いた。それによると、
栗林選手は、上位指名も見込まれた大学卒業時のドラフト会議でまさかの指名漏れ。私のような凡人から見れば、高いレベルでの「挫折」を味わった。

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社会人野球のトヨタ自動車に進んだ栗林選手は、2年後のドラフト会議でカープから1位指名を受けた。

「働かせてもらって、お金を稼ぐ大変さだとか、野球が出来るありがたみをすごく学べました。社会人で野球をやらせてもらったのは自分が成長させてもらった部分ですし、本当によかったと思います。」
記事中の栗林選手の言葉を引用。

そのままプロ野球に進んでいたら経験しなかったであろう。挫折と思われたが、実は無駄ではない、必要な道のりだったのかもしれない。

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大切にしている言葉は「謙虚」。栗林選手は、すぐに帽子を脱ぎ、誰よりも長く、深く礼をする。その姿がとても印象的で目に焼き付いていたが、その理由がわかった気がした。

謙虚さだけでは、高いレベルのプロ野球で活躍するのは難しいだろう。どうしてあのように抑えの投手として実績を積めているのだろう。謙虚さに加え、高い技術と気持ちの強さも持ち合わせていないと、到底今の成績はないだろう。

どんなに活躍して一流の選手であり続けたとしても、謙虚な姿勢は変わらないであろうと信じている。

娘とも、お互いに謙虚さを忘れずに生きていこうと約束した。

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https://www3.nhk.or.jp/sports/story/15958/index.html





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