プログラマになるための最善の方法

プログラマになるには,プログラマを自称するのが最も手っ取り早いのですが,いかんせんこの業界は技量がモノを言います.しかし,その技能というものは守秘義務という形で開陳する機会があまりありません.

技能を開陳できない,ということは無能であることそのものです.例えば,転職しようと思ったとき,自分の技能をどのように説明すればよいのでしょうか? しかも,もしかすると自分よりも技能の劣る人に対して程よく理解させることは簡単なのでしょうか?

実際のところ,プログラマがプログラマたる存在証明は驚くほどに脆弱なものです.例えば,我々は自衛隊のレンジャー徽章の素晴らしさをドキュメンタリーを見て大変そうだなぁぐらいに感じないほどには客観的に説明が難しいものです.

逆に言うと,その道を突き詰めたプログラマが面接に当たれば評価できるのですが,そのようなプログラマはおいそれと一社一社いるとは限りません.すなわち,転職活動を行ったとき必ずしも技能は評価されないということです.

プログラマとしての技能を評価されるにはどのようにすればよいのでしょうか?

最も最善なのは課外活動の有無です.課外活動というのは,オープンソースに参加する,勉強会で登壇する,国家資格を取る,コミケで出展してみる,SNSで発信するなど自分が自分であるということを世間に広める活動を行っているかどうかで評価できます.これは,客観的な証明にほかなりません.

基本的に会社の活動は守秘義務で守られていますし,仮にその会社で素晴らしいプロダクトに関わっていたとしても実はただのお茶くみプリンタ君だった,ということはよくあります.たとえ上場企業のマネージャ職であったとしてもセクハラ・モラハラ上等の嫌な人が追い出し部屋で転職活動をさせられているケースは人事として想定しています.口が達者なだけで自分は会社でプロダクトに関わった,という人に対する評価というものは非常に低いです.

また,仮にドワンゴで高名なプロダクトのリーダーを任されていたとして,それはどのように証明するのでしょうか? ドワンゴに問い合わせても個人情報がありますのでと電話を切られるのが関の山です.つまり,~に関わった,という情報自体,なんの価値も持ち合わせていないわけです.

結局のところ,課外活動を行うしか個人の技能を示すことはできません.それが唯一客観的な技能の証明になります.そう考えると,キャリアプランとして会社に骨を埋めるつもりがない限り,コツコツと課外活動を繰り返すほかありません.

なので,もしプログラマと世間から認められたいのでしたら,課外活動以外に最善の手はありません.会社内程度で認められるか,世間で認められるかの間では大きな隔たりがあります.会社内でどれだけプロダクトに打ち込んだとしても,評価されるのは会社内だけです.

なので課外活動をしましょう.自称プログラマを脱出するには他の人からプログラマと認められることが先決です.

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