『このコとあなたの奇跡のエピソード』2

こんにちは、編集部Kです。メリークリスマス!
クリスマスにちなんで、著者の阿部さんから“イブ”のストーリーが届きましたので、
ご紹介いたします!


ヨークシャー・テリアのイブ(当時12歳)は絵美さんが小学校4年生のクリスマスイブにご両親からプレゼントされた犬。もちろん、名前をつけたのは絵美さん。その日から妹であり友達のようなイブを、うれしいときも悲しいときも抱きしめながら絵美さんは成長していきました。


それから時を経て、絵美さんの成人式をお祝いした後、お母さまが急逝されました。そしてその翌年に、お父様は病気で他界。一人っ子の絵美さんは気づくと家から出られず仕事に行けなくなっていたそうです。

それから毎日、イブを抱きながら過ごしていた絵美さん。ある日、絵美さんはふと、本棚に並ぶアルバムを眺めました。その本棚の一冊には、お母様が毎年、クリスマスイブの写真を集めたイブアルバムが。
絵美さんが初めてイブと出会った小学4年生のクリスマスイブの写真。そしてその翌年、その翌年とアルバムは続いていきます。涙があふれだし、泣きながらそのアルバムを見ていた絵美さんが、お母様と過ごした最後のクリスマスイブの写真にたどり着いたとき。絵美さんは気づいたのです。昨年のクリスマスイブはお父様とイブと過ごしたことを、そしてそのときの写真があることも‥‥‥。

絵美さんは、「これから未来のクリスマスイブも、お母さんが残してくれたアルバムに写真を載せていきたい!」と決意しました。
「絵美ちゃん、そうだよ!!」と、イブが隣で笑ってくれたような気がしたと絵美さんはおっしゃいました。

イブは、ご両親のお気持ちを絵美さんに届けてくれたのだと私は感じ、絵美さんに伝えました。ご両親の愛情がお守りとなり、絵美さんはイブのそばでゆっくりと、これからの人生の一歩を踏み出せたのではないでしょうか。
今年も訪れるクリスマスイブ。きっと絵美さんは、14歳になったイブといっぱい写真を撮っていることでしょう。
メリークリスマス!