GP調整録&青黒COMPLEX解説(有料部分)
こんにちは、紅蓮です。
4.21に開催されたDMGP2024-1st(チーム戦)に参加し、優勝することができました。
今回はチーム戦GPに参加するにあたり、意識したことや実際に行ったチーム内での調整方法を前半でお話しし、
後半(有料部分)では使用した青黒COMPLEXの解説を行います。
後半の部分に関しましては前述のとおり有料となっておりますが、超CS福岡4位をはじめとし、複数の優勝実績がありますので信用に足るものなのではないかと思います。
■チームの結成
まずはチームメイトを集めるところからです。
今回僕はRikkyくん、かいそらくんの2人と組むことになりました。
この3人は全国大会2023を目指してともにランキングで切磋琢磨した仲であり、全員がギリギリのラインで全国大会に出られなかったメンバーです。
ですが、GPのチームを組むに向けて、思い出補正だけではなく、
・現代DMの環境に十二分の理解がある(実力)
・普段から調整を共に行い、プレイの方針や分岐の拾い方を共通の認識として持っている(プレイスタイル)
・相談するべき時にちゃんとしてくれる(人間性)
実力、プレイスタイル、人間性、この3つのベクトルが同じになるように調整した結果この3人に行きつきました。
(かいそらくんはポエマーですがデュエマにはストイックです)
この3点についてはGPのみならず普段のチーム戦、更には日頃からの調整環境においてとても重要だと思っています。
例えば、実力が大きく異なる人間が集まって調整グループを組んでも、実力のある人間は実力のない人間にずっと教え続けることになり、成長しませんし、グループ全体でのモチベーションの低下に繋がりがちです。
現に同じラインに揃えた今回のチームは、GP当日までの調整をとてもスムーズに行えましたし、デッキ選択においても各個人を信頼していた為、予め設定したある程度のプラン通りなら何でも良い、といったようにとても自由に選ばせてもらいました。
■環境読み、及びデッキ選択について
今回のGPは新弾直後ということで、新しいカードを1種類でも採用したデッキタイプに目を向けました。
新弾のカードが採用されたデッキタイプ、及びその中の新カードは大体以下の通りでした。
黒緑アビス…ヤバーダンロウ、アブラ(デアリ)
赤青マジック…プレジール
黒単アビス…ファウンテイン、ゴツンマダンマ
天門…サイフォゲート
また、汎用性の高い新カードとしては
百威と族絆の決断…5C、ネクラアビス、青黒COMPLEX、トリガーデッキ、その他様々
という風な感じでした。
それらを踏まえて、環境内でのそれぞれの立ち位置は旧環境からあまり変わっていないと感じ、ほぼ旧環境通りの環境読みを行いました。
旧環境との違い
黒緑アビスにヤバーダンロウがほぼマストで採用されたことによって、今までのようにマッドネス、プチョヘンザでマウントを取ることが厳しくなった
実はこっそりシータジョラゴン(俗にいうガリュコン)も調整してました。
黒緑アビスに対してリベット、プチョヘンザ、真久間メガによって高い勝率が見込め、動きが大振りなデッキタイプにはVAN、大王、モモミーズによって高いロック性能を発揮していました。
ただ、赤青マジックには弱いといった弱点を持っていたので黒緑アビスの流行次第で使おうかなといった具合でした。
また、プチョヘンザが強いデッキタイプとしては5CVolzeosも評価しており、5C蒼龍と違い、4t獅子王が決まりやすかったり、受け札がタイミングを問わずに作用しやすいといった強みがありました。
2つのデッキに共通しているプチョヘンザですが、誰を呼びたい?を2回打たれても破壊されなかったり、黒緑アビス側が秩序やシスを意識的にハンドキープしないと返せなかったりと、vs黒緑アビスには特段強く出られるカードでした。
しかし、ヤバーダンロウが登場したことにより、プチョヘンザは簡単に除去されるようになり、同時に顔詰め性能も高くなったことによって、リベットや真久間メガをキープして戦うプランもかなり通用しにくくなりました。
メタクリーチャーが機能しにくい環境へ
旧環境から一貫して黒緑アビス、時点で赤青マジックの2トップ、それに続いて天門、蒼龍をはじめとしたワシワシデッキ、青黒COMPLEXといった並びが続いてます。
この環境の中ですべてのデッキタイプに一貫して有効なメタクリーチャーはほぼ存在せず、主流だったキャディ、ボンキゴに関してもヤバーダンロウで越えられたり、そもそも黒緑を見たワシワシ側にメタが刺さらなかったりと、かなり厳しい印象を受けました。
ボンキゴだけは2トップに有効な点や、VTやヒメカットで返されても呪文側で使ってさらに時間を稼げる点で他のメタクリと違い、まだ有効寄りの認識です。
結果的には一強と呼ばれるデッキは存在せず、それぞれの席の対面相性でチームの勝敗が決まる、といった認識に統一されました。
環境内での相性認識
赤青マジックは黒緑アビスに不利
黒緑アビスはワシワシに不利
ワシワシは赤青マジックに不利
巨大天門が~とか黒単アビスが~とか色々ありますが、この3つのうち2つに負ける認識(特に黒緑アビスか赤青マジックに苦戦する)なので省きました。
とりあえずこの3すくみを前提として環境考察を行いました。
GP1週間前時点の環境では黒緑アビスと赤青マジックが多く、ワシワシ側の母数は前述2タイプと比べると1/3、もしくはそれ以下くらいだった認識です。
なのでGPでは黒緑アビスが最多母数、続いて赤青マジック、それ以下は多少偏りはあるもののトントン、といった認識でした。
また、超CS福岡での経験を活かし大型大会での母数の多さは、
・簡単に見えてなおかつ強力なデッキタイプであればあるほど多い(実際にそのデッキが深堀りするとめっちゃ難しいとかは別として)
・立ち位置が良くても難しいとされるデッキは敬遠されて母数が少ない
といった傾向があると感じ、黒緑アビス、赤青マジックが多いイメージを増長させました。
使用デッキ、チーム内での配置について
まず、チーム戦に挑むにあたって、前提となるのが思考の統一です。
1強が存在する環境の場合、1強×3面が理想的ですし、それでなくてもチーム単位での思考が統一されている場合は全員が同じデッキを使うのが理想的だと思います。
しかし、環境内での相性認識でも記載した通り、現環境において何かしらのデッキタイプには不利といった弱点をすべてのデッキタイプが抱えている為、チーム内での3面同じデッキは極端なことがない限りしないようにしました。
例えば、この環境で3面をする際に真っ先に思いつくのが黒緑アビスだと思いますし、僕達もそうでした。
しかし、ワシワシデッキや、青黒COMPLEXを2面以上採用しているチームには苦戦を強いられ、本戦からは1ゲームも落とせないので、ドボンを極力減らすようにしようという魂胆です。
また、チーム内には3すくみの内の2つであり、雑多耐性も高い黒緑アビス、赤青マジックを1人ずつが使う。
残りの1枠は上記どちらかに有利が取れ、もう片方にもブレ込み5割、もしくは対面の練度次第で有利に立ち回りやすいデッキを使おうといった話で落ち着きました。
このもう一枠のデッキを真ん中に置くのですが、
・全体的に立ち回りの認知度が低い(初狩り性能が高い)
・構築が読まれにくい
・横に相談をしなくて良い(デッキの練度が高い前提で、横に負担をかけずに横の相談に徹せるよう)
この3つを比較的高い水準で満たすデッキを誰かが使おう、といった話に移りました。
チーム内で相談したところ、
Rikkyくん…大体なんでも回せるけどTier上位以外はそこまで深くない認識
かいそらくん…自分の気に入ったデッキをひたすら使う狭く深くの認識
僕…なんでも回せるけど逆張り大好き人間だから変なデッキの理解度が高い
一番適正があったのが僕でした。
まあ横にはプレイに集中してほしかったし、僕は基本的に立ち回りの相談はしないタイプなので、真ん中で知識ひけらかすくらいが丁度良かったと思ってます。
座席と使うデッキの分布が決まったところで、僕が使うデッキについてです。
候補として赤青マジックに強いサバキZ、黒緑アビスに強い青黒COMPLEX。
そのどちらももう一方のデッキタイプに対してはブレ込み5割前後といった認識です。
しかし、赤青マジックと黒緑アビスの比率、続いてワシワシデッキに対しての耐性を考えると青黒COMPLEXが適任だと感じました。
完成したチームの内容について
A:かいそら(赤青マジック)
B:僕(青黒COMPLEX)
C:Rikky(黒緑アビス)
この配置だと、
VS3面赤青マジック
A:ミラー(仕方ないゲームは存在するものの練度込みで勝ち越せる)
B:めちゃくちゃ相手の理解度が高いとかなり負けるものの、そのレベルのプレイヤーが少ない
C:ブレはあるものの有利な認識
VS3面黒緑アビス
A:不利認識、練度はあるので細かい分岐を拾ってもらいたいところ
B:有利対面
C:ミラー(仕方ないゲームは存在するものの練度込みで勝ち越せる、構築段階でとこしえを採用しているので構築勝ちも可)
VS3面青黒COMPLEX
A:僕がサポートして勝つ
B:勝つ
C:僕がサポートして頑張って勝つ
VS3面天門
A:有利
B:無理
C:有利
VS3面蒼龍
A:有利
B:不利寄り
C:不利寄り(とこしえで気合いパンチ)
といったようにおおよその3面に対して有利を主張でき、本当に無理なチームは
Aに黒緑アビス(VS赤青マジック)
Bに赤青マジック(VS青黒COMPLEX)
Cに青黒COMPLEX(VS黒緑アビス)
くらいの認識でした。(あと3面サバキZとかも無理だけどそんなチームは居ないはず)
それを踏まえて当日のベスト8以降のトーナメント表を確認しても、そもそもその配置のチームどころか、2面+1のチームしかここまで上がってきていないのが読み取れます。
このチーム配置は現環境における3面以外の手段においてはかなり正解に近いものだと思う上、GP以降のチーム戦においてもこの配置、もしくはそれに似通った配置により、2位、3位と好成績を残すことができました。
■総評
今回のGPは新弾発売1週間後の環境とのことで、いつものGPよりアドリブ力が試される場であったものの、良い結果で終わってよかったです。
1回戦開始前のタイミングで≪闇参謀グラン・ギニョール≫が手元に1枚しかないことに気付き咄嗟で≪ブルー・インパルス≫に変更することになり、リストの一貫性が崩壊してしまっているので、大会中はずっと自信が無かったです。
その状態で、予選では意識外のデッキタイプ(刃鬼やクローシスCOMPLEX)に当たったことにより、3-5。
情けない戦績で本戦に上がりましたが、本戦からは意義が無くなったタイミングで投了した以外の試合は全勝出来たのでお荷物にならなくてよかったなと思います。
とりあえず今回のGPにおいては環境や忘れ物込みでアドリブ力が試されるものであったなと感じています。
(忘れ物はするべきじゃないし、デッキシートは前日に書いたほうが良い。あと、Rikkyくんもドタバタ過ぎてやばかったからお互いに余裕を持とう。)
これ以降は
・GPで使用したリスト
・本来使用する予定だったリスト
・GP以降使用したリスト(それぞれチーム準優勝、個人準優勝)
・青黒COMPLEXにおけるあれこれ(VTや各種メタクリの枚数、ライヤの有無等)
を解説します。
興味のある方はぜひご購読いただければなと思います。
それでは一旦区切りとして締めます。
ここまでお読みいただきありがとうございました!
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