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【リナッ熊】文系が自作PCをLinux専用機にしようとして若干失敗した件(運用は問題なし)

過去に2つほど公開していた「文系が自作PCでUbuntuを使ってるシリーズ」とともに、シリーズ名を「【リナッ熊】」に統一しました。
通報しないでください。

さて。

前回、メインPCのOSは、Win10とUbuntuを、物理スイッチで電源供給の切り替えをしながら使っている、という話をした。

この仕様にしたのは「Steam(ゲーミングプラットフォーム)でFPSをプレイしたいから(Linux版Steamだとチート対策プログラムが働いてログインできなかった)と、オンラインミーティング用のいくつかのアプリを使えるようにしておきたかったから(zoomはLinux版もあるが、webexやLINEはない)、という2つの理由からだった。

けれど、結局FPSにはすぐに飽き、オンラインミーティングもぜんぜんやらなくなったので(いざとなればブラウザ版でやればいい……たぶんLinuxもできる)、Win10環境を維持しておく意味がなくなった。

で、そのうちPC内をいじって、OSはLinuxに一本化し、余ったHDDやSSDで面白いことしよう……と考えてたのだが、ちょうど今回の3連休が暇だったので、やってみることにした。

結果として、ちょっと失敗した……正確には、余る予定だったSSDとHDDがぶっ壊れた。

記録用の写真を撮ったので、だらっと見てやってください。

まずは、これまでのパーツ構成の図(前回も出してた)。

※今回分解して思い出したが、「ストレージ用SSD」は
「ストレージ用HDD」の誤りでした……。訂正します。

これを今回は、下図のようにすることとした。

これまでは、「切替スイッチ」で、OSを切り替えていたんだけど、OS用SSDとメインのストレージ用HDDは通常通り給電し、ゲームデータ用HDDと、Win10を削除して余ったSSDとを、切替スイッチで給電先を選択するようにしようとしていた。

ゲームしたい時はA(ゲームデータ用HDDへ)のスイッチ。
秘密のろくでもないデータを見たい時はB(余ったSSDへ)のスイッチ……、みたいな。

まずは本体。名器「Cooler Master COSMOS RC-1000」。

15年くらい前の製品だが、頑丈すぎるしなかなか静音だしで、まだまだ全然現役。
本体トップのUSBは2.0どまり……DIYで改造している人もいたが、なかなかそこまでは……。

開けると、こう。

右下がストレージ(3.5インチHDD、SSDなど)を格納するシャドウベイ。最大6個いける。
右上はボタン着脱式で光学ドライブなどを取り付けられるドライブベイ。最大5個。
CPUファンの下の銀色の部分は、ケース内のエアフローを整える、整流板。
ケーブルを隠して見た目もきれい。

ちょっとだけ自慢してもいいでしょうか……。
電源、ENERMAX(老舗ブランド)です(「す」をずっと伸ばして発音しながら得意気)。
Max Tytan。750w。
PC自作の師匠からの「電源だけはケチるな」の教えを忠実に守っている……高かったんだぁ……。

高かったんだぁ……。

マザボとグラボ(GTX1660Ti)はASUS製。ASUS信奉者。
ちなみにCPUファンはサイズの「風魔2」。
ノクチュア(オーストリアの有名ブランド)の同じ2ファンタイプのやつも考えたが、値段が4倍くらい高いので断念。
でも風魔2、とてもよい。ゲームでも動画編集でも、CPU温度の急上昇は防いでくれていて(空冷にしてはよく冷えている方)、何も不満ない。
ぶっ続けで重たいゲームをやるとかの場合はきついかもしれないけど……。

なるべく配線は整えているが、ストレージが増えるとどうしてもごちゃつく……。

しばらくケースを開けてなかったんで、やはりホコリが溜まってる……
まずは掃除。

メモリはCORSEAで、64GB積んでる。
はっきり言って全く使いこなせてない……ただのロマン(当時)。

過去の自分の良き仕事。
どのストレージに何が入っているか、付箋で示してくれていた。

これがないとわかんなくなることがある……一応保険として、OSに関しては、WD製とSandisk製のSSDにそれぞれ入れて、見た目やBIOS上でも分かるようにはしていた。

拭き掃除とエアダスターでのホコリ飛ばし。

このエアダスターはノンフロンのかわりに揮発性の高い匂いがして、使ってすぐ電源入れると危なそうなので、いつもうちわであおいで、ケース内を換気してからフタを閉じている。

「COSMOS RC-1000」は、たしか、ケース底面から吸気し、上面へ排気するシステムを、業界で一番はじめに導入したPCケースだったと思う。
本体はぶ厚めのアルミ。そのおかげか、core i9 - 9900(無印、定格運用のみ)を積んでるPCだが、熱暴走などは一度も起きたことはない。
静かだし、これは「名器」といってもいいんじゃないだろうか。
買った当時もバカみたいに高かったしなぁ……(確か3万円台後半)。
ちなみにケース内蔵のファンは交換などはしていない。純正。

いつもは本体はデスクの下に置いてるのだが、やっぱりホコリで汚くはなるなぁ……
コルク部分は、純正はゴム板だったのが、管理が悪く加水分解してしまったので、
DIYで張り替えた。

本体下部のエアフィルターも忘れず掃除(背面側)

背面側の底からは、電源ユニットが直に吸気できる。

こちらは正面側。

ケース内部、前側の底面にはファンが付いており、ケース本体へ吸気する。
これはそのファンのためのフィルター。

さて問題の「切替スイッチ」。中華製の、後付け品。

配線をし直すために、いったん全部のケーブルを抜き、ケースから引き抜いておく。

……これが悲劇を招いた……。

電源からの4ピンコネクタ。赤黃黒の線は、電源の分岐とともに正面のLEDを光らせるためのもの。
4ピンコネクタの基盤とのはんだ付け部分(写真真ん中左。半透明の部品)に注目……。
こうして写真で見返すと、このときにはなんか焦げ跡が……。

ストレージの位置関係を変え、配線をし直し。
赤黃黒のケーブルに、ゲーム用と秘密データ用(予定)のHDD、SSDをつなげた。
スイッチを切り替えれば、上記のストレージを任意に、しかも物理的にマウントできるように、あるいはマウントしないようにできる。

はずだった。

基盤からコネクタ部品が「メリッ」と浮いた。
このせいで、後ろのはんだ付け部分が折れてしまったと思われる。

スイッチに再び、4ピン電源ケーブルを差し込もうとした時、メリッと嫌な音と感触がして、スイッチ側のコネクタが基盤から引き剥がれた。
「うわっ、やべえ」と慌てて直し、見た目的には異常なさそうだったので、そのまま組み立てを続行したが、どうやらこのとき、うしろのはんだ付けが剥がれたか折れたかで、通電ができなくなっていたようだ。

組み直したPCの起動ボタンを押した瞬間、「パチッ」と小さな音がして、焦げ臭いにおいが本体から立ち上ってきた。
もちろん、PCは起動しない。
ただちに電源を切って外側のケーブル類を全部抜き、真っ先に切替スイッチを確認。
においの発生源だった。

ショートした……やらかした……。

その後、手持ちの他のHDDやSATA-USB変換ケーブルなども使ってパーツの通電状況を確認したところ(この辺は長いし正当な方法かどうかわかんないので割愛)、どうやら、電源、マザボ、メモリ等のメイン機器は無事で、切替スイッチとそれに接続していたSSD、HDDがぶっ壊れただけで済んだようだった。

きれいな顔してるだろ……死んでるんだぜ、これ……。
(修復法あるかもだけど、どうせ消す予定のデータしか入ってなかったので検討しなかった)

OSとメインのストレージHDD(どちらも切替スイッチは介していなかった)は無傷で、壊れたストレージと切替スイッチを取り外したら、普通に起動した。

不幸中の幸い……冷や汗かいたわぁ……。

というわけで結局、下図のような構成に修正した。

OS用のSSDひとつ、データ保管用のHDDふたつ。
ザ・普通。

「とりあえずケーム用」としているHDDは、保管してた古いもの(15年前)の流用で、電源の故障がないか検証のために付けたものなので、お金を貯めて新しいものと入れ替える予定。
そのときは1TBくらいのSSDにしようかな。ロード時間短くなると思うし。

ぶっ壊れた方のゲーム用HDDも古いやつだったので(これも15年前)、もう惜しくはない。

ただ、SSD……これはまだ新しいやつだったので、ちょっとダメージ……。

切替スイッチも、もったいないことをした……ただよく考えてみれば、Winを使わなくなった時点で、付けている意味はほとんどなくなっていた。
独居生活なので他にPC触る人もいないし……


教訓。

PCは、やはり1台につきOSは1つで運用するのが吉。

ENERMAXの電源は神(これの保護回路のおかげで助かったところはあると思う)。

パーツ構成は極力シンプルに。無駄なパーツはなるべく外す。配線もゴチャつくしね。

以上。