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【思考は現実化する(上)を読んだ学びを自分用に残しておく】

ナポレオンヒルが鉄鋼王アンドリューカーネギーとともに、各成功者の成功法則をまとめた名著を読みました。参考になる考え方がすごくためになるので、私なりにまとめてみました。

ナポレオン・ヒル哲学の第一原則

「はっきりとした願望や目標を持つこと、そしてこの価値ある願望や目標を達成するために、燃えるような意欲をはぐくむこと。これこそが、ナポレオン・ヒル博士の確立した成功哲学の第一原則である。」

まずは目標や願望を抱くことが重要であり、そこから始まる。確かに、われわれ人間は何かを望み、そこに向かって走るからこそ物事を適切に振り返ることができる。ビジネスマンとしても、やはりこの「目標」というのがいかに大事で、また設定が難しいか、ということを感じる。
願望や目標が偉大なる一歩である、というのはかなり納得度が高いし、どんなに今の自分が気に食わなくても、それは自分が望んだ姿、ないしは受け入れてしまっている自分の姿なのである。
※例えば、わたくしも体重が増えておなか周りが気になっても友人とのビールを少しの罪悪感をもって飲んでしまっているように(いや、飲みすぎてしまっているかもしれない)。結果一向に体重は落ちない。

また、願望実現のために重要なルールを本書では示している。

願望実現のための6箇条

これらが、願望を実現するための重要な法則であり、これらをまずは実行していくことが重要であると。こういった自己啓発書は、だまされたと思ってまずはやってみることから効果を感じるもの。⑥番はできていないが、効力はよく知っている。
※これも、ではやってくれ、という話で強く望まないといけない。

あなたが実現したいと思う願望を「はっきり」させること。単にお金がたくさん欲しいなどというような願望設定は全く無意味。

  1. 実現したいと望むものを得るために、あなたはその代りに何を”差し出す”のかを決めること。この世界は大小を必要としない報酬など存在しない。

  2. あなたが実現したいと思っている願望を取得する「最終期限」を決めること。

  3. 願望実現のための詳細な計画を立てること。そしてまだその準備ができていなくても、迷わずに行動に移ること。

  4. 実現したい具体的願望、そのための大小、最終期限、そして詳細な計画、以上の4点を紙に詳しく書くこと。

  5. 紙に書いたこの宣言を、1日に2回、起床直後と就寝直前に、なるべく大きな声で読むこと。このとき、あなたはもうすでにその願望を実現したものと考え、そう自分に信じ込ませることが大切である。

自信を育む公式

潜在意識をうまく活用していくために、下記のことを宣言とすると有効である。私も受験でこれを活用し、うまくいったことがある。自分自身の信じる力がすべてである。

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  1. 私は人生の明確な願望・目標を達成できるだけの脳力を持っている。したがって私はどんなことがあっても忍耐強くそれを追求していく。このことを私は自分自身に対して約束する。

  2. 心の中で強く願えば、それはいつの日か必ず実現することを私は確信している。だから毎日30分、私がこのようになりたいと思う自分の姿を心の中で鮮明に、そして具体的に想像する。

  3. 深層自己説得の素晴らしい威力を私は知っている。だから毎日10分間、私はリラックスして自信を養うための深層自己説得を行う。

  4. 私は自分の願望・目標をはっきりと紙に書きだした。私はそれを達成するまで、どのようなことがあっても決してあきらめないことを誓う。

  5. いかなる富も地位も、それが真実と信義に基づくものでなければ、長続きしない。

  6. 私は真実と信義を重んじる。人々の利益にならないことは決してない。人は誰でも他の人々の協力により成功を勝ち取ることができることを私は知っている。だから私は、まず人々に対して奉仕することを私の使命とする。

  7. 私は憎しみ、嫉妬、利己的な心、これらをすべて排除し、思いやりと誠実な心で人々に接する。私は自分を愛するのと同じように他人を愛する。

私は、以上の公式に署名し、この公式を暗記し、毎日復唱する。そして私はこの公式が私の考え方、私の行動に影響を与え、成功を収めることができると確信する

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深層自己説得の力を効果的に発揮させる方法

深層自己説得とは?

私たちが五感を通して自らの心の深層に与えるメッセージや説得のことであり、意識的な思考を潜在意識に教え込もうとするものである。積極的ないい考えであれ、消極的な悪い考えであれ、意識の中にある思考は深層自己説得として潜在意識に到達し、影響を与える。

深層自己説得を使う方法は?

本書に記載されている方法論だと、下記の通り。

  1. 誰にも邪魔されない、静かな場所を選んでいただきたい。さしずめ就寝前のベッドの中でも良い。目を閉じて、あなたが貯めたいと思っている金額と、いつまでに貯めるのかについて書いたものを読み上げる。自分で自分の声を聴くことおになる。そうして、すでにお金を手にした自分の姿を心に描く。
    例えば、今から5年後の一月一日までに、セールスパーソンとして一億円貯めたいと決意したとしよう。あなたが作る宣言文は次のようなもの位になるはずだ。「○○○○年一月一日までに私は一億円を手に入れます。このお金が五年間の間にだんだんたまってきます。私はこのお金を貯めるために、最善を尽くす覚悟をしています。(訳注…具体的な仕事の内容を書く)。私はこのお金を入れることを確信しています。私は確固とした信念を持っています。ですから、そのお金は手で触ることができるほど、はっきりと心に描くことができます。

  2. あなたが貯めようとする金額が目に見えてくるまで、つまりこの暗示の言葉が心の中で本当に自分のものになるまで、毎朝、毎晩、繰り返す。

  3. その宣言文はよく見える場所に貼っておく。夜寝る前に読み、朝起きたらすぐ読む。

実践的な計画づくりに必要な4つの原則

これは割とそのままなので、4原則をそのまま記載する。

  1. 世のためになることや何か事業を興すために、計画を実行するにあたって、必要な人材をできるだけ多く集め、グループを形成すること。これを「マスターマインド」と呼んでいる。このことは第10章で詳しく説明するが、マスターマインドの原理を使うことになる。これは重要な条件である。無視してならない。

  2. マスターマインドを構成する前に、あなたはその人たちにどのような支払いができるのかを決めておかなければならない。報酬の用意をしないで、他人の協力を求めてはならない。また賢明な人ならば、報酬を用意せずに人を働かせようなどとは考えないものだ。だが、この報酬は必ずしも琴線でなくともよい。

  3. これらのマスターマインドとは、少なくとも週に2回以上は合うようにm決めておくこと。回数は多ければ多いほど良い。計画が完全に達成するまでこれを続けること。

  4. あなた自身とマスターマインドの一人一人と完全な和を保つようにする。お互いに心が通わないと、けいかくはとちゅうでしっぱいする可能性がある。マスターマインドと呼ばれるための条件は、全員の心が完全に結ばれているところにある。

リーダーになるための11の重要な条件

本書では、リーダとしての在り方も説いているため、そちらも参考までに記載しておく。

  1. ゆるぎない勇気を持っていること
    勇気は自分自身の知識と経験によって裏付けられるものだ。どんな部下でも、自信と勇気のないリーダーにはついていかない。賢明な部下なら、いつまでもそうしたリーダーのもとにはいない。

  2. セルフ・コントロールの脳力を持っていること
    自分をコントロールできない人が、他人をコントロールできるはずがない。もちろんリーダーとしての地位を利用して部下にセルフコントロールを強いることはできるが、部下はそのようなリーダーの支持をまとめには受け止めない。つまり実態は何も変わらないというわけだ。自分をコントロールできるリーダーは、いうまでもなく部下のいい手本になる。部下はそのようなリーダーを競って見習おうとする。

  3. 強い正義感を持っていること
    リーダーに公正な心と正義感が備わっていない限り、部下や周囲の人々の尊敬を集めることも、その尊敬を維持することもできない。

  4. 強固な決断力を持っていること
    決断を迫られたときに迷う優柔不断な人間は、自分が進むべき方向に対する信念のない証拠である。また、「責任を負いたくない」という意識あるいは無意識的な心構えを持っている場合もある。これも一つの「信念」だ。信念の一般的意味は「個人が奉仕し堅持している考えのこと」だからである。もっとも社会心理学上は「望ましいー望ましくない」といった個人的な信奉は「態度」と名付けられることが多い。いずれにせよ、「心構え」の問題である。そのような人間は優れたリーダーにはなれない。

  5. 計画性を持っていること
    成功を収めるリーダーは、仕事をきちんと計画し、その計画を実行する。現実的かつ的確な計画を持たずに、行き当たりばったりで仕事をするようなリーダーは海図を持たない船のように座礁してしまう。目標設定がいかに大切かということは、これでも明らかであろう。

  6. 報酬以上の仕事をする習慣を持っていること
    リーダーとしての必要条件は、部下に要求する以上に、自分が仕事をするという意欲を持つことである。この習慣を私とW・クレメント・ストーンは、「プラスアルファの魔法」と呼んでいるが、これはリーダーとしての不可欠な要素であるばかりでなく、いわゆる従属者がその”快適かもしれないが何の目新しいことも起こらない動物園の檻”から抜け出る唯一のアイデアである。

  7. 明るい性格を持っていること
    だらしなく、またネガくらい人はリーダーにはなれない。リーダーは人から尊敬されなければならない。明るい性格でなければ、部下の尊敬を集めることはできない。

  8. 思いやりと理解を持っていること
    リーダーは、部下を信頼し、その部下の気持ちを理解できる人でなければならない。リーダーは部下に思いやりを持ち、部下の抱えている公的あるいは私的な問題や悩みを理解しなければならない。理解したら、次にその問題を解消するためのマスターマインドを部下とともに組んで、問題解決を図ることも時には必要である。

  9. 詳細を認知していること
    優れたリーダーになるためには、リーダーとしての立場に関することを詳細にわたって知っておかなければならない。これは当然のことである。あなたが今、リーダーという地位にいないのなら、今から、「優れたリーダーはリーダーとしての立場に関することを詳細にわたって知っておかなければならない」のだということを頭に叩き込んでおくことだ。そしてここに示した十一の条件も今から身に着けておけばよい。完全に身に付いたら、現実の肩書はどうであれ、事実上、リーダーそのものになっているのだ。

  10. 責任感を持っていること
    優れたリーダーというものは、部下の失敗や欠点についても責任のとれる人でなければならない。責任から逃れようとする人は、リーダーを返上するべきである。部下が過ちを犯しても、またスキルあるいは脳力がないことがわかっていても、それは自分のミスとして考える人間でなければならない。

  11. 協調性があること
    リーダーは、協調という言葉の真の意味を理解し、実践しなければならない。また、部下にもそのことを徹底させなければならない。優れたリーダーであるためには力が必要だが、その力を得るためには協調が必要である。

リーダーが失敗する十大原因

  1. 精密な思考に欠けること
    優れたリーダーなら、細かい点に至るまで検討し、また熟知していなければならない。どんなにつまらないささいなことであっても、リーダーとしてやるべきことはやらなければならない。「忙しすぎて」と言い訳するような人や、本当のリーダーにはまずなれない。リーダーであっても、忙しすぎて計画の練り直しができないとか、忙しすぎて緊急事態に対処することができないと主張することは、「自分は十分な脳力を持っていない」と認めたのと同じである。成功するリーダーなら、その立場に関するすべてのことを把握している。言い換えれば、細かい問題はそれに対応できる部下に委託する習慣をつけておかなければならないということである

  2. つまらない仕事をしたくないという気持ちを持つこと
    本当に優れたリーダーになりたければ、他の人に頼んでもいいような仕事でも、自ら進んでやるようにしなければならない。「最もすぐれた人は、万人の召使にもなれる人である」という言葉は、リーダーにとって心しなければならない真理である。半面、リーダーになりたくなければこれと逆のことを常日頃行っていればよい。

  3. 行動よりも知識を大事にしすぎること
    世間は、その人の「知識」に対して報酬を支払っているのではない。その人が知識に基づいて何かをやってくれたとき、あるいは知識に基づいて他人に何かをやらせたときに報酬を支払うものなのだ。単なる「知識」なら、百科事典をひも解けばすぐにわかることである。さまざまなことをたくさん知っていればよいというものではない。

  4. 部下の挑戦を恐れること
    もしリーダーが部下に対して、自分の地位を奪われるのではないかという恐れを抱くなら、いずれは現実になることを覚悟しておかなければならない。優れたリーダーは部下を訓練し、いつでも自分の代役を務められるようにしておくものだ。そうすることによってリーダーは自らの分身を作り、同時に多くの問題点に注意を払うことができる。また、優れたリーダーというものは、自分一人の労働によって得る収入よりも、部下に仕事を任せることによって得る収入の方が多いことを知っている。そのことを知っているからこそ、自分の持つ職業的知識と魅力的な性格で、部下の脳力を上手に引き出し、有効に活用しようとするのである。また部下も、有能なリーダーの下で仕事をする方が効率的であることをよく知っているものだ。

  5. 想像力が欠如していること
    想像力が欠落したリーダーは、緊急事態に対処することができない。また、部下を効率よく指導する計画を立てることもできない。

  6. 利己主義者
    部下の仕事にいちいち文句をつけるようなリーダーは嫌われる。優秀なリーダーは部下の名誉を傷つけたりしない。本当に優れたリーダーなら、部下が名誉を得ることを願うものである。誰でもお金のために働いているのではない。有能なリーダーなら、人間は認められ、褒められた方がよく働くという人間の心理をよく知っているはずである。

  7. 過激な性格
    気性の激しすぎるリーダーを尊敬する部下はいない。それだけではなく、ムラ気な性格は、人間の忍耐力や活力を破壊してしまうのだ。

  8. 不誠実
    これは、この十大特質のトップに上げなければならない問題である。自分自身に対して、同僚に対して、上司に対して不誠実な人は、長くリーダーでいることはできない。この地上では、不誠実ほどつまらないものはない。人々の軽蔑を買うのである。誠実さの欠如は、人生での失敗の最大の原因である。

  9. 特権の乱用
    優れたリーダーは激励することによって部下を指導するものだ。決して権力によってではない。リーダの権力で部下を抑圧しようとするようなリーダーは、力ずくでトップに立った人と同類である。部下に対しては思いやりを持ち、理解を示し、公正でなければならない。権力で押し付けるのではなく、仕事上の知識を示すだけでよいのだ。

  10. 地位の誇示
    本当に優れたリーダーなら肩書が無くても部下から尊敬されるものだ。地位ばかりをひけらかす人はほかに誇るべきものを持ち合わせていないのである。真のリーダーになろうとする人のためには、常にドアは開かれている。仕事の場には形式や見栄えなどは不要だ。

失敗を招く30の要因

  1. 遺伝的欠陥
    これは非常に少ないが、遺伝子上の不整合により、精神的欠陥をもって生まれてきた人である。盲目とか耳が聞こえないとかいったことは、ここでいう欠陥には含まれない。それらは補助具によって補うことができるからだ。したがってここでいう欠陥とはそれ以外のことを指すのだが、この欠陥を補うには、たった一つの方法しかない。それは「マスターマインド」の力を借りることだ。周りの人の温かい協力によって克服することができる。ここで知っておいていただきたいのは、自分の力だけで改善できないのは、30項目の中ではこの問題だけだということである。同時に、本書を読んで理解する脳力(どのような方法にせよ)があるのなら、この項目に該当する人はいないということだ。

  2. 明確な人生目標の欠如
    自分の人生に明確な目標や願望を持たない人に、成功はあり得ない。私が調整した人々のうち、100人中98人までがこの目標を持っていなかった。多分、彼らの失敗の最大の原因は、この「明確な人生の目標の欠如」にある。

  3. 向上心の欠如
    向上しようという気持ちのない人に、成功はない。向上するための努力や犠牲を惜しむ人には明日への希望はない。

  4. 教育の不足
    これは比較的容易に解決できることだ。過去の歴史から見ても、真に最高の教育を身に着けた人というのは、そのほとんどが”独学”であった。大学を卒業したからと言って、必ずしも教養があるわけではない。真に教養のある人というのは、他人の権利を侵害することなく着々と自らの願望を達成していく人である。
    人は、持っている知識によって富(物質的富であれ精神的な富であれ)を得ているのではない。身につけた知識の用い方をしっている人が富を得るのである。それを知恵と呼ぶ。

  5. 自己訓練の欠如
    自己訓練がかけている人は、自分の心の中にあるマイナスの要因(例えば消極的性格)をすべてコントロールできるようにならなければならない。周りの環境や他人をコントロールする前に、自部自信をコントロールしなければならないのだ。自分で自分をコントロールすることは、他のどんなことよりも難しい。
    しかし自分をコントロールすることができなければ、あなたは自分自身に負けることになる。鏡に自分を映してみるとよい。そうすれば、最良の友と最悪の敵が同時に映し出されることになる。

  6. 病気
    どんなに成功しても、病気では幸福には慣れない。病気の多くは、セルフ・コントロールの欠如がある。例えば、次のようなものがある

    1. 暴飲暴食による不摂生

    2. 否定的な考えにとらわれる習慣

    3. 性生活における不摂生

    4. 運動不足

    5. 不適切な呼吸法による新鮮な空気の不足

  7. 幼少のころの不幸な環境による影響
    「枝が曲がると木も曲がる」という諺がある。犯罪を犯す習性は、幼少時代の悪い環境や悪い仲間からの影響で身につくことが多い。しかし、セルフ・コントロールでそれらの悪影響を一掃できることは言うまでもない。

  8. 一日延ばしの傾向
    これは、失敗の原因としては最も多くみられるものだ。「今日はちょっと気が乗らないから明日にするか」というこの悪しき数巻は、誰にでも見られるものだが、そのことがいつもチャンスを失わせている。ビジネスや人生での失敗で大きな部分を占めるものは、この「時期を待てばかりいる態度」にあるのだ。待つ必要はない。待っていてもチャンスはやってこない。今すぐ始めることだ。そして、できることから始めるのだ。やっていくうちに、より良いアイディアは次々と浮かんでくるものだ。

  9. 忍耐力の欠如
    私たちはたいてい、立派な”創業者”である。だが、哀れな”破産者”でもある。というのも少しでも失敗すると、すぐに投げ出してしまうからだ。何かをする(つまり業をなす)とき、人は誰でも創業者。その時は勇んでいるから”立派”に見える。だが生み出そうとしたものを、たわいもない駅ごとで心をかき乱し、破り捨ててしまう破産者でもある。忍耐程大切なものはない。どんな失敗デモ、忍耐に打ち勝つことはできない。失敗に王手をかけられるのは忍耐しかない、と心得るべきだ。

  10. 否定的な性格
    谷音にむやみに文句をつけるような性格の持ち主では、成功はおぼつかない。成功とは力の活用だ。力を活用するには、他人との協力(マスターマインドの一部に含まれる)が必要である。否定的、排他的な性格では、協力を得ることができない。

  11. 過剰な性欲
    性衝動は、人々を行動に駆り立てる刺激の中で最も強いものである。最も強い衝動であるだけにコントロールしなければならないのだ。それを性行動以外のものに転換しなければならない。

  12. ギャンブル好き
    いうまでもなく、何もしないで何かを得ようとするのがギャンブルというものだ。そして大勢の人がギャンブルの失敗で泣いている。その証拠の一つは1929年のウォール街だ。株式投資によって富を築こうとした何百万人という人々が大暴落によって破産に追い込まれ、人生を滅ぼしたのである。

  13. 優柔不断
    成功する人というのは、素早く決断するものだ。そしてまたよほどのことが無ければその決断を変えないものである。逆に、失敗する人は、最初の決断が遅く、ちょっとした心の動揺でまた変更してしまう。優柔不断と遅延は磁石のN極とS極のようなものだ。どちらかを持っている人は他方を持っている。この二つの性質があなたをだめにしてしまう前に、どちらも葬ってしまおうではないか。

  14. 6つの基本てっきな恐怖
    6つの基本的な恐怖については、後の章で詳しく分析することにしよう。その恐怖を一つ以上持っていると、それが失敗の原因になる。あなた自身を効果的に売り込みたいなら、この6つの恐怖を完全に克服しなければならない。

  15. 誤った配偶者の選択
    人が失敗する最大の原因の一つは、配偶者選びの間違いにある。あらゆる人間関係の中でも、結婚は親密度が最も濃いものである。二人の関係がうまくいかなければ、失敗は必ずやってくる。しかも、その失敗はみじめであり、やる気を失わせるものだ。

  16. 過度の用心深さ
    チャンスをうまくつかむ勇気のない人は、他人の残り物に甘んじなければならない。過度の用心深さは、不用心と同程度に悪い。このような両極端はどちらも避けなければならない。チャンスは人生の中で、次から次へと訪れてくるものだ。

  17. マスターマインドの失敗
    これは、事業で失敗する原因のうち、最も多くみられる誤りである。自分の脳力を最大限に発揮するには、知性とやる気を備えた人と仲間にならなければならない。ことに、やる気のない仲間を選んだばかりに、破滅していく人は少なくない。多くのやる気のある人々の中に、一人でもやる気がなく、そのうえ、否定的な言葉を他の仲間に伝染させていくような人間を選ぶことは最悪の選択といってよい。

  18. 迷信と偏見
    迷信とは恐怖の一種である。それはまた、無知の証明でもある。成功する人は、根拠のないものを恐れたりしないものだ。

  19. 職業選択の誤り
    どんな人でも、好きでもない職業について成功したためしがない。したがって自分が全身全霊を打ち込めるような職業を選択しなければならない。

  20. 集中力の欠如
    面白半分いろいろなことに手を出すようであれば、どれも成功はしない。目標一つに絞って、すべての努力を集中することが肝要だ。

  21. 浪費癖
    浪費者は成功しない。収入がコンスタントに入ってくるうちはよいが、そうでなくなったとき対処んおしようがないからである。したがって収入の一部を確実に貯金する習慣を確立しなければならない。貯金があれば、新たに仕事を探す際にも気持ちに余裕を持つことができる。貯金がなかったら、先方の条件に無条件で従わなければならないはずである。

  22. 熱意の欠如
    熱意のない人は説得力にも欠けている。熱意は人から人へ伝わっていくものだ。情熱が人を動かす。動かしたい人が動いてくれなければ、失敗し化残されていない。

  23. 熱量
    狭い心の持ち主は、どんな分野でもリーダーにはなれない。狭い心は、新しい知識の吸収をもやめてしまう。特に宗教や人種あるいは政治に関する意見の違いに対して持つ心の狭さは、最も悪い型のものだ。なぜなら、この分野では「排他性」は最もあってはならないことだからである。もし排他的になると、狂信、差別、独裁という名の最悪の毒ガスが生じることになるからである。

  24. 不摂生
    暴飲暴食と過度のセックスのことだ。これらの不摂生は、どれをとっても成功の妨げになる。

  25. 協調性の欠如
    他人と強調してやっていけないため、大切なポストから降ろされたり、またとないチャンスを逃してしまう人が多い。良識あるビジネスマンやリーダーは、そのような欠点はもっていない。

  26. 努力なしで得た富(相続によって得た富など)
    自らの努力によらないで得た富というのは、ときには破滅を招くことがある。労せずに得た富は貧困よりも危険な要素を持っているものだ。

  27. 虚言壁
    正直であることほど大切なものはない。もちろん、状況によって一時的にその場限りの嘘をつく(嘘も方便)かもしれない。例えば他人のために良かれと思って嘘をつくなどがそれだ。これなどはあまり問題にならない。しかし、意図的な嘘は信用を失うばかりではなく、自由までも失ってしまうだろう。

  28. 利己主義と虚栄心
    この性質を持っている人は、他人から見放される。成功にとっては致命的だ。

  29. 当て推量
    的確な判断を下すためには、事実を収集する努力が必要だが、このような基本的なことすら怠る人が多すぎる。このような人々は憶測や早合点による考えにとらわれて行動するしかないが、当て推量が的中する確率が極めて少ないことは常識である。

  30. 資金不足
    これは初めて事業を興す場合に犯しやすい過ちである。十分な資金がないと、信用を得るまでの間、持ちこたえるのが難しくなるばかりでなく、人々に迷惑かけることにもなる。

自己分析のための質問

自分が適切に行動できているか、下記の行動指針に当てはめて常に考えたいものである。

自己分析のための質問

決断を妨げる要因

個人的には結構これが刺さる。決断できていない、後回しにしてしまっていないか。常に問うていきたい。

  1. 感情の喪失
    アルベール・カミュの「異邦人」に出てくる主人公が典型的な例。主人公は自らに対して異邦人であり、自分の人生の傍観者である。これほどまでに至らなくとも、知らず知らずのうちに「薄められた感情」をもったままで生きている人間は多い。

  2. 無関心
    何かに積極的にかかわったり、新しい状況(世界)を自分の力でもたらすときに生じる不安を回避するために、「無関心」という安全地帯でうたた寝を決め込む。

  3. 問題解決のために優先順位をつける、ということに関してその価値を知らないこと
    自分自身で今、何が重要なことか、ということが理解できなければ、決断は下せない。これらの人々には、「目標」を作ること自体、無縁である。

  4. 低い自尊心
    卑屈な心や自身のなさは、優柔不断を招く。「あなたにすべてお任せします」ということで相手に「判断のボール」を投げ返し続けていれば、自尊氏はますます低下する。

  5. 絶望と抑鬱
    自分自身コントロールできない状態では、決断すること自体が論外である。

  6. 現実を極端に離れて肥大化させた「理想的自己像」
    あまりにも高く優れた人格をセルフ・イメージの対象として持つと、逆に現実の自分に直面したとき、自分自身が貧弱に見えてくる。自分を大きく見せながら、同時に自分を低く評価するという、この一見矛盾したセルフイメージを持つと、判断力を狂わせ、自分では正しい決断をしたと思っていても、結果的には誤断を犯していることになる。

  7. 自己否定、不適切な「他人への依存」、人に好かれたいと思う脅迫観念
    「穴があったら入りたい」といって、実際に(自分の心の穴に)入ってしまう人がいる。この自己否定には、心のバランスを求めるために、自分を消し去ろうという心理が働いている。このような人が決断をする場合、世間に受け入れられたい、という動機が決断する時に強く作用するため、決断の結果はゆがめられたものになりがちである。他人への依存心から出る決断の放棄や、人に好かれたいと思う心で決断を放棄することも自己否定そのものである、したがってその結果も同じものとなる。

  8. 尊敬されたいと思い、見栄を張ること
    尊敬されたいと思うことは健全なことであるが、そう思いすぎることは危険である。このような場合、失敗したり傷つくことを恐れるようになるため、決断はそのことによってゆがめられたものとなる。

  9. 完全主義、理想主義

  10. さらによりよいものが現れるという確信
    オーディオ製品は日進月歩で、次々と新しい高性能なものが市場に出てくる。より良い製品にあまりにも執着すると、結局何も買えないことになってしまうだろう。同様に「さらにいいものがあるはずだ」という観念にとらわれてしまうと、結局、ずるずると決断を引き延ばし、最悪の場合、決断すること自体を忘れてしまう。

  11. 自分の想像の中で育てられたものに、とらわれること
    過去の「素晴らしかったあの人」の面影を心に抱いて、新しく目の前委に現れる異性を、その面影と対比すると、どうなるのだろう。「過去のすばらしいこと」は、えてして理想化され、心の中で様々に飾られていくものである。つまり、それはもはや現実の世界では求めえないものとなっていく。こうして、現実の世界における決断は、不可能なものとなる。

  12. 「もし失敗したら」と考え、みじめになることを恐れること
    自信のない人で、自責の念の強い人は、万が一うまくいかなかったことによって生じる激しい自己嫌悪を回避しようと、決断を躊躇する傾向にある。

  13. 自分に対して過剰な要求をすること
    過剰な要求(期待)は、かなえられるはずもないがゆえに、常に自分に対する非難を自ら招く。「ああすればよかった」「こうすればよかった」というこの自己非難を持ち続けると、正しい決断はできなくなる。

  14. 何を選択したらよいかわからないこと
    強いストレスの下にあるときに、しばしば選ぶべきものが見えなくなることがある。この場合にはストレスが減少するまで決断を延ばすことだ。ただし、これを引き延ばしの口実として用いてはならない。人は、何の目標も持たないときも、このような状況に陥ることがある。「目標を持たない」ということは、それ自体、ストレスであり得るのだ。

  15. 時間がない、という幻想にとらわれること
    よく考えてみれば時間はたっぷりあるのにもかかわらず「時間がない!」という観念にとらわれると、パニック状態になる。他人から故意に判断する時間を制限されるときも同様である。

  16. 判断力が低下していること
    心の動揺、絶望的気分のときばかりでなく、とても期限のいい時も判断は狂うものである。このようなときに正しい決断はできない。現実と自分自身の二つの要素を客観的に見ることができない状態にあるからだ。

  17. 精神統一ができないこと
    注意力、集中力が散漫になっているときは、正しい判断は当然できない。まず心を落ち着かせるセルフ・コントロールが必要である。

以上が、重要な部分のまとめである。これを常に振り返るだけでも大きな効果がありそうだが、特に深層自己説得は、怪しいものの効果はかなりある。色々な情報や信念、主張が溢れている時代である。信じるべきものを見つめ直す時間は毎日でも取るべきだ。ブレない人生を。

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