解放式ビンディングの「はまり」について【前圧調整】

 スキーボードでは解放式ビンディング、一般のスキーでのアルペンビンディングが随分と一般的になり、皆さんの方でも理解が進んできていると思います。GRでもレール式と呼ばれる、簡単に調整ができるタイプを標準としてご用意しており、ユーザーの好みで調整をすることも一般的になってきています。

 と、そんな中、ちょっと気になる勘違いをされている方が少なからずいらっしゃるようなので、ご案内します。


<A>


<B>

 最初の画像<A>と次の画像<B>、どちらかは間違って調整されている画像ですがどちらだと思いますか?ヒントは次の写真です。


<A>


<B>

 <A>と<B>の後端部の写真です。知っている方だと<A>はダメと分かりますが、違いが分かりますか?
 はい、前にもお伝えしたことがある「前圧調整」が間違っているのが<A>で、正しいのが<B>です。そして前の部分、トゥピースが履いた時に開いている状態(<B>の写真)は間違った調整と勘違いされている方がスキーボードに限らずいらっしゃるようです。

「前圧調整」はビンディングが正しく作動するためにはかなり重要な調整ですが、ビンディングの仕様によって確認や調整方法が異なるので「このように確認してください」とお伝えしにくいのもこの調整です。前圧調整が正しくないと滑っていて簡単に脱げてしまったり、逆に外れなければならない時に外れないなどの事故が起こりえます。自分自身で調整する場合は自己責任になりますが、この前圧調整を確認することは安全のためにもマストです!

 で、<A>の状態だと実際どうなっているか?というと


 これ、ちゃんとはめている状態なのにこうなっているんです。こんな状態で滑ったら、ちょっとしたことで脱げてしまうのは想像に難くないでしょう。

 トゥピースが開いて装着されるのはビンディングの仕様にもよりますが、この写真のタイプではジュニアブーツと兼用になるビンディングなので、どちらでも対応できるようアダルト規格のブーツでは少し開いて装着されます。アダルト専用ビンディングでも構造の都合で開くものがあり、装着した状態で前圧調整が正しければ、このような開きはほとんどの場合が「正常」です。
※ただし解放値が著しく間違っている場合や故障などで異常になっている場合もあります。使用していて無用に外れるなど不安なことがあれば、必ず販売店にご相談ください。

 このような問題は同じ板を親子でシェアしている場合や、前圧調整を理解していない場合に見られます。シェアしている場合は履けてしまっているからと確認していないことが多く、理解されていない場合はきちんと指導されていない場合や、ネット購入などで自分で調整した場合に見られます。万が一の事故や怪我を回避する意味でも、きちんと指導や調整を受けられるお店などでご購入されることをお勧めしますよ!

 正しく使えれば解放式はとっても気軽に簡便に使えるものなので、ぜひこの機会に覚えておいてくださいね!


 

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