カーボンスクレーパーの特長と研ぎ方【研ぎ間違うと勿体ないことに…(ノД`)】

昨年ぐらいからスキーチューンナップやワックスを行う方に注目のカーボンスクレーパー。作業性が高く、特に何度もワックスを行う場合にとても便利です。


GRでもお馴染みハヤシワックスさんでも今季より登場しています。GRオンラインショップで販売予定…でしたが、YUKIGOIで全て売れてしまったのでしばらく取り扱いがありません!

カーボンスクレーパーの何が良いのか。楽なんです。今までスクレーパーは使う度にしっかり角出しして使わないと楽に削れず、そこそこ力も必要ですが、カーボンスクレーパーは角がまるまりにくく長持ちで、しかも軽い力でワックスが剥がせるのでとても楽。さらにカーボンの特性で静電気を帯びにくく、削ったワックスかすがまとわりつきにくいのも作業性を向上させくれます。
素材が硬いので力が伝達しやすく、硬いワックスも楽に剥がせます。硬いワックスって、剥がすのが結構大変なのにベースワックスでは重要なので、カーボンスクレーパーには随分楽させて貰ってます。

そんな良いことづくめのカーボンスクレーパーですが、ちょっと玄人向けの道具です。と言うのはスクレーパーが硬いので、うっかり使うと滑走面を削ってしまう事があるからです。

今までのプラスチックのスクレーパーと同じ力加減で使うと、あっさりと滑走面が削れますね。

また硬いのでスクレーパーがたわみません。たわまないので滑走面がフラットでないと同じく滑走面を傷めます。最近はフラットでない滑走面の板も多く、特にスノーボードでは扱いに注意がいるかも。因みにハヤシワックスさんのスクレーパーは二種類あって、薄い方の1.5mm厚のカーボンスクレーパーはたわませて使うことができるので、フラットでない板でも使うことができます。こういう事に気づくあたりさすがはハヤシワックスさんです。

また、角が丸まりにくいのがメリットですが、丸まったスクレーパーを研ぐのにも注意が必要です。

一般のスクレーパーシャープナーや、ファイルで削ると欠けてガタガタになってしまうんですよね。この状態で使うとどんどん勝手に傷を増やすので、カーボンスクレーパーを研ぐ時はサンドペーパーで優しい力加減でごく軽く研がないと使えなくなってしまいます。サンドペーパーはホームセンターなどで売ってる#150から#180の目のもので、あて木をして研げば普通に研ぐより簡単です。
※11月13日追記 サンドペーパーについて、メーカーや種類によっては#150や#180でも欠けてしまう事があるようです。より目の細かいものから研ぎすぎないよう十分お気をつけ下さい。

細かな注意点としてはあて木ですが、動画ではホームセンターで売ってるL字の金具を利用してます。こちら、そのまま使うと面が微妙に凸凹していて使えないので、面を予め削って平らにしておく事が必要です。木材のあて木などもあらかじめ削って面を出しておくと良いですよ。

それとサンドペーパーで研ぐときは下が平らなのも必要です。手っ取り早いのはまな板ですね。

サンドペーパーは一度使っても削りかすを落とせば何度か使えます。そこで難度も使える網目状のサンドペーパーと言うのもあるのですが、こちらはあまり相性が良くない様子です。

なぜこのように研ぐのに気を使うかと言うと、カーボンスクレーパーは薄いカーボンシートを何枚か重ねて貼り付けて一枚にしている『積層』になっています。その積層があまりに削る力の強いもので削られると剥がれてしまうためで、全体がはがれるようなことはまずありませんが、動画のように微妙に剥がれてガタガタになってしまうのです。普通のプラスチックスクレーパーは積層ではないのでこのトラブルがありませんが、見た目に同じでも扱い方は違う、と言うことです。

実際に使ってみてしばらく経ちますが、私の場合やわらかいワックスはプラスチックで、硬いワックスはカーボンでと使い分けると良い感じです。皆さんの方でも使って「こんな感じいいよ~」みたいな情報あればぜひ教えて下さいね!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?