スキー上級者がスキーボードを嫌うのはやっぱりこれが理由だと思う件(太さ編)

先日のブログでスキー上級者がスキボを嫌う理由としてこんなブログを書きました。

 かなり大勢の方に読んで頂いたようで反響もありましたので、今回は「太さ」にフォーカスしてお話したいと思います。

 スキー上級者の板の太さってどれくらいだと思います?スキーボードしかしてない人だと驚く方も多いのですが、センターの細いところで65mmくらいです。太くても72mmとかなので、スキーボードで一般的な90mmと言うか太さに比べたら頼り無いほど細いです。
 それって滑りやすいの?と思いますが、そもそもスキーはそんなに太いものでないので、細い板を扱う事を前提に技術や理論が組み上げられてきたので、問題なく滑ることができます。

 そう言う板で上達した方にとってスキーボードの太さは異次元です。自分の足の幅より外にエッジがあり、スキーに比べてトップもテールも太いのですから、いつも思ってるようなターンはできません。板を倒す「角付け」が難しいのです。

 これがスキボしか知らない人や、普段パウダー板やフリースキー板に慣れ親しんでいる方では問題になりません。普通に滑れます。スキーボード出身のフリースキーヤーが多いのも、この違和感がそもそも無いからと私は推測しています。

 細い板しか知らないにしても、技術レベルが中級、そこそこまでの方も実は違和感が少ないようです。それは細いスキーで最適化された技術をまだ得ていないから。十分上級者用として滑り、上級者向けとして通用している細い板に慣れ親しんでいると、太い板の反応性や操作性のルーズさは違和感しか感じず、無意識にいつも通りに使ってやろうとするのでとても疲れる滑りになります。そしていつも通りに角付けしようとしてもエッジが入らないので過度な操作をし、結果として無理のある操作になってスキーボードは「難しい」と感じてしまうようです。

 太い板は最近ようやく普通のスキーでも評価されて昔に比べて随分太いモデルも登場していますが、そう言う板は総じて「オールラウンドモデル」なので、スキー上級者にはどこか物足りないと感じてしまう板です。それでも太さは一番細いセンター部分で85mmとかなので、太ければセンター100mm前後のスキーボードの太さはまるで平たい板。当然普段のスキーと同じ感触や快感は得られません。

 板の太い、細いは乗ってみるとエッジが遠い、近いで感じられます。使いたいタイミングでエッジが使えない板はエッジが遠く、感覚としてしばらく待ってからエッジが来る感覚です。逆に細い板は直ぐにエッジ!真下にエッジ!なので、こうした板は普通のスキーヤーにとっては普通ですが、スキーボーダーだと経験に無いくらい怖いと思うものでしょう。それはそれは思ってもないタイミングでエッジが利きますから。

 この感覚、感触の違いは試乗会の短い時間では顕著に感じられるようです。何度か繰り返し乗って頂いて感覚を理解すると「楽しいじゃん」になるのですが、太さに馴れてない方、特に硬いゲレンデでキンキンに研いだエッジの板が好みの方には難しく感じるのではとおもいます。

 因みに太い板に馴れすぎると、細い板が怖くなります。たった数ミリの差ですが、面白いですよね。

#スキー #スキーボード #ファンスキー #GRskilife

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