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すっかり広くなった部屋で


いつか撮影した日常の一コマ



猫太夫が旅立って三日経ちました。

習慣付いていたものは抜けきらないものでして
起きる時間やご飯の用意、薬の用意、呼吸値の確認…
1日のルーティーンを熟しそうになっては
「あ、そっか」
なんてなる事が沢山あります。

けれども不思議なもので、どうしようもなく悲しい
という気持ちはあまり湧いてこず
…いえ、時折まだ涙がウワーっと出てきますけど。

よく”猫は亡くなる時に悲しみを連れて行く”なんて
話があるくらいですから、もしかしたら一足先に
悲しい気持ちを連れて行ってくれたのかなあなんて。

当然ですが、旅に出た猫太夫はもういないのに
毎日、いつもいた場所を癖で確認した時に
不思議と元気だったころの姿で
座っていたり、歩いていたり
たまに走っていく姿を幻視しては
ああ、こんな事あったなあなんてクスッとしてしまいます。

ふとした時に猫太夫の爪痕だったり、食べる時に落とした
ご飯の欠片だったり、寝ていた場所に残った毛や
抜けた爪を見つけては、寂しい気持ちが沸き上がりますが
彼がこの家で過ごした文字通り一生の証なので
同時に、ああこんなとこに…なんて宝探しの気持ちです。

色々なところにお礼の連絡も済んで
本当に一段落となりましたので
一旦この日記を終わりにさせて頂きます。
この日記の結末はこうなる、そう言う病気ではありましたが
懸命に闘った彼の事を一瞬でも記憶に留めて頂けたら幸いです。

8ヵ月もの間、応援本当にありがとうございました。


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