LGBTPZNによくある質問について

※これは私見の範囲を出るものではなく、あくまでも個人的な意見による回答です。

最近LGBTPZNという概念を用いるときに、解釈違いが多いように感じました。言葉は一義的なものでないと言われればその通りなのですが、そもそものLGBTPZNの意味や立ち位置すらも誤解されている方が増えているように思われたため、私個人のLGBTPZNという概念を基に、良く聞かれそうなものをリスト化しそれに答えました。

・LGBTPZNについて大体の概要がわかる場所はないか?

マストドン日本版wikiによる解説は簡潔でわかりやすいですが、脚注まで読まなければ適切とは言えないと私は考えています。一方墓場人夜氏のブログはLGBTPZNについて詳しく書いてあり、LGBTPZNの方向性等について考えるにあたって大変助けになると思いますが、文章量が多いため大体の概要を掴むという目的には合わないでしょう。個人的にはokimochi-philia氏の記事、「LGBTPZNは何を破壊しているのか、あるいは「やってしまわないための連帯」の(不)可能性」が一番読みやすく、且つ内容が理解できると思います。

・LGBTPZNはPZNの部分しか扱わないのか?

いいえ。「多様な性の受け入れ」というテーマに合致していればほぼ全てが扱う対象になります。ただ現在では「PZNは同列に語るべきか」という部分で賛成派と反対派にわかれてしまい議論が平行線になってしまっており、他の部分まで手が回っていない(=語る人がいない)状況です。語る人が観測できたらLGBTPZNについて考えている人が反応するかと思います。

・他者に加害を加える存在の人権ばかりを保護するのは如何なものか?

「人権」という部分、存在の肯定の部分での解釈違いが起きているように思います。私のnoteでの


非合法だろうと存在だけは認めるべきである。それは受け入れることと同義である。存在するならどうすればいいかを考えなければならない。一方的に犯罪だからと処罰するのは簡単だがそれは差別に他ならない。

引用元:LGBTという単語を知っているか

の部分はあくまでも「存在の受け入れ」であり、「児童ポルノの所持、児童買春の合法化」ではありません。「存在の受け入れ」とは「ペドフィリアがいそうで安心できない」や、「頭がおかしいから病院行って治してもらった方が良い」といった、その属性を持っているだけで犯罪者及び異常者呼ばわりをする「存在自体の否定」をなくしていくことです。

・性的志向と性的嗜好はわけて考えるべきでは?

志向と嗜好を分けずに「多様な『性』」に包括したのがLGBTPZNという考え方です。性志向や性嗜好にかかわらず、性についてであれば全てLGBTPZNは包括します。

LGBTQQIAAPPO2SとかLGBTQとかLGBTQQIAとか色々あるが、それとの違いは?

LGBTPZNは細分化することを良しとしているわけでも、やみくもに文字を継ぎ足せばいいという考えでもありません。LGBTPZNの基本スタンスは「八番目のアルファベットはあなた」と書かれているように、細分化し「こんな人もいるから差別しないで」という考え方に異を唱えるものです。むしろ分類化の反対の方向性を進んでいると言えます。

おわりに

現在LGBTPZNのサイトは閉鎖されており、この言葉を用いて様々な人が色々な解釈をしています。自分はそのうちの一人でしかなく、これが客観的かつ絶対に正しい回答とは言えませんが、LGBTPZNを知るための一つのツールとして使っていただければ幸いです。何か質問があれば@gsnm_keiにて承っています。

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