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欧米諸国がミャンマーを意図的(?)に旅行先から排除している中で、日本人はどうするべきか?

ぐちを(@guchiwo583)です。ブログではミャンマーの観光情報等を主に紹介していますので、読みに来てもらえると嬉しいです。

私自身初めてのnoteでの投稿になります。

内容はもちろんミャンマーについて。

ミャンマーのメディア、The Irrawaddyに興味深い記事があったのでご紹介したいと思います。

英語版になりますが、記事はこちらです↓

Analysis: Tourism Industry Courts Asian Market as Westerners Shy Away - The Irrawaddy


Trip Adviserが毎年公表しているBest Destinations in Asia - Travelers' Choice Awards ですが、2018年版はミャンマーのデスティネーション(行き先)が意図的に排除されたのではないかと分析している記事内容になっております。

Lonely Planetには引き続き掲載がなされているようですが、Trip Adviserに付随するかのごとく、ミャンマーを旅行先リストから削除した他の欧米系メディアも現れているようです。

The IrrawaddyTrip Adviserに取材を行ったところ、ミャンマーが削除されていることをTrip Adviser側が認めたものの、理由は明らかにされなかったそう。


ことの背景は?

こういったことが生じた理由として考えられるのは、ミャンマーでいま起きている難民問題です。

今からおよそ1年前、2017年8月25日にミャンマー西部、ラカイン州で発生した暴動に対しミャンマー軍が軍事介入したことで、ミャンマーのラカイン州におよそ100万人が暮らすイスラム教徒ロヒンギャが隣国バングラデシュに難民として避難した事件がありました。

この時に、ミャンマー軍が多くの非武装のロヒンギャ(女性や子どもを含む)を殺害したり、ロヒンギャが住む村に火をつけて村を焼き払ったりしたとされています。

この事件はとりわけ欧米メディアに多くとりあげられ、ミャンマー政府の対応を批判する声が多くあがりました。

また、同国の現在の指導者であり、ノーベル平和賞受賞者でもあるアウンサンスーチー氏の責任を問う声もあがりました。

今回のTrip Adviserの一件は、こうしたことを背景とする欧米側による制裁の1つという見方ができます。


政府の観光政策も欧米からアジアへシフト

2018年8月のラカイン州での事件を契機に、ミャンマーを訪れる外国人観光客は軒並み減少しました。

2018年上半期(1~6月)にミャンマーを訪れた外国人は180万人で前年度と比べるとおよそ3万8000人少なく、特に欧米諸国からの観光客の減少が顕著です。

欧米メディアによる報道の影響を直に受けた形になるでしょう。

ミャンマー政府の観光政策として、2020年までに外国人観光客の訪問人数を800万人にする目標が掲げられていますが、現状の状態が続くとその目標の達成は困難になります。

その打開策としていま、ミャンマー政府は自国の観光政策のアジアシフトを行っています。

具体的には、日本人と韓国人に対して観光ビザの免除、また中国人に対してはアライバルビザの導入が今年の10月から始まります。

観光客の推移もアジアに限ってみると横ばいであるため、政府としてもビザ緩和によって巻き返しを図りたいことは容易に想像できます。


ミャンマーへは行くべきか?行かないべきか?

欧米諸国がミャンマー旅行をボイコットしているなかで、我々日本人は行くべきか、行かないべきか、どちらでしょうか?

個人的な意見として、日本人のミャンマー旅行者は、ビザの緩和を機にもっと増えて欲しいと考えております。

ミャンマーは、未だ手つかずの観光地、また独特の現地文化が色濃く残る国であり、旅行先としての魅力は十分にあります。

しかし観光の歴史がまだ浅く、そういった魅力的な情報がまだあまり日本人に的確に伝わっていないのが現状です。

ミャンマーは東南アジア最貧国の1つとも言われており、国民の生活もまだまだ貧しく、国民生活の改善にも観光収入の増加が欠かせません。

観光収入の増加は、生活の質を向上させ、やがて国民の教育レベルを改善させることにも繋がるでしょう。

実際に、世界三大仏教遺跡群があるバガンでは、観光収入の増加によって大学の学費を払えるようになったという一般家庭の方のお話を聞くことができました。

また、外国人観光客が増えることにより、ミャンマーの一般国民に外の世界を知らせることにも繋がります。


・自国で起きている問題が海外でどのような視点で評価されているのか?

・世界標準の人権意識とは何か?

・民族の定義とは何か?(ミャンマーではロヒンギャは民族として認められていません)

・ミャンマーが今後グローバルな国を目指すうえで何が必要か?


生活に余裕ができ、教育が社会に浸透することによって、ミャンマー国民各々がこうした論議をやがて客観的でグローバルな視点を持って考えられるようになるではないかと思います。


ミャンマー旅行は安全です

実はラカイン州問題の後

「ミャンマーを旅行するつもりなんですが、現地の治安は大丈夫ですか?」

と多く質問を受けるようになりました。

結論を言うと、ミャンマーは通常窃盗類いの軽犯罪ですら滅多に起きないほどの治安の良い国です。

ラカイン州の問題も、日頃からに民族問題を抱えやすい他国との国境地帯で起きていることですし、通常こうした地域へは観光で訪れることはあまりありません。

ましてや、ミャンマー政府がこうした地域へ足を運ぶことを外国人観光客に対して禁止しているので、観光客は必然的に政府のコントロールが及んでいる地域を旅行することになります。

こうした理由から、ミャンマーは普通に旅行すれば極めて安全な旅行をすることができます。

詳しいことはこちらのブログ記事にも書いてありますのでぜひご覧ください。

ミャンマーの治安って実際どうなの?【実は旅行者に安全な3つの理由】


開発途上国の経済発展やLCC(格安航空会社)の普及によって、観光客数の増加が著しい国ばかりですが、ミャンマーはまだそれに乗っかることができていません。

私的な意見ですが、観光客が少なくなっていおり、ストレスのない旅行をすることができる今がむしろチャンスと言えるのではないでしょうか?

ミャンマー旅行のベストシーズンは11月から2月です。

この時期は乾季で雨も少ないですし、暑さもそれほど厳しくありません。

10月以降はビザ無しで渡航することができるようになりますし、次の海外旅行の候補にぜひ検討してみてください。





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