連載『オスカルな女たち』

《 母か、女か、》・・・2

(もう、子どもが産めない・・・・)
 身体から一気に力が抜けたかのように膝が折れ、バランスを崩した。
「おりせ…っ」
 とっさに腕を掴む真実(まこと)。
「つかれた、よぉ…」
 力なく答え、力尽きたように体がいうことを利かない。

 望むことすら、夢見ることすら、許されなかった。
 本当に、つかれた。
「おりせ!…ちょ…、誰か!」
 真実は迷わず織瀬(おりせ)を抱き上げた。
 大学病院からまっすぐ、どこをどう歩いたのか、気が付けばタクシーに乗っていて、やっとの思いでやってきた。そうして織瀬は真実(まこと)の顔を見るなり気絶したのだ。
 これは、天罰なのだろうか・・・・。

「胃潰瘍だったんじゃないの?」
「そう、なりかけだって診断されたけど…。手術しないといけないのかな?」
「あぁ。でもなりかけだったんだろ?」
「貧血が気になるから後日婦人科の検査を受けろって言われてたの」
「婦人科? 内科でなく?」
「うん。ほら、救急で見てくれた先生が女医さんだったから…」
「あぁ…」
「血液検査の結果、やっぱり貧血だって言われて。『生理痛がひどい』って話をしたら、早めに大きな病院で診てもらえって言われてたから…」
「大きな?」
「…あ、おりちゃん。起きた?」
 目が覚めると、視界の先に真実とつかさの姿がぼんやりと浮かんでいた。

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たゆ・たうひと

家族の食事を作ること、愛犬と昼寝、サスペンスの再放送を観ることが主です。『徒然なるままに…』ひとりごと、小説などを紹介させていただきます。『オスカルな女たち』まとめ読み始めました→https://note.mu/guerlain_325/m/m8b4a06634bcf

連載『オスカルな女たち』

アラフォー、第2の思春期と言われる世代の輝ける女たち。誰の中にもある孤独、悩みやジレンマ、女は皆オスカルのように何かしら秘密を持って生きている
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