夜景2

夢遊病


暗闇の中では枯葉を羽と見間違えるほど、空気に色がない

カサカサと気忙しい足元は、なにか噂されているようで落ち着かないが

指の間に食い込むものの正体を、この際探りたくはない


自然の音は安全なはずなのに、静寂が全身を耳にする

なにかがつけてきているような、気配に追いかけられているようで

それは「幻影」と解っていても、孤独がそれを否定する


刺さるような視線を浴びているのは、ここでは自分も小動物だから

神経質に己を殺して潜むより、棘のような威嚇を身にまとい

本来の姿よりもひとまわり大きく見えるような成りをする

たとえそれがひ弱な盾だろうとも、

軟弱なオーラで「近づくな」と伝わるはず…


知らない道を歩いているのに、目的地を目指しているのは確かで

いつ辿り着くか解らないことをのぞいても、絶望的で途方に暮れる

早く目覚めて・・・・いつまでもここにいたくない・・・・

それともこちらが現実なのか、枯葉のつぶやきも風の口づけにも温度がある

すべてが疲労感に変わるとき


早く目覚めたい・・・・とにかくここから離れたい・・・・



いつもお読みいただきありがとうございます とにかく今は、やり遂げることを目標にしています ご意見、ご感想などいただけましたら幸いです