UNPLAN Kagurazaka
東京で味わう海外ホステルの雰囲気
フランクでカジュアルな雰囲気を意図的に発信
UNPLAN Kagurazaka(アンプランカグラザカ:以下UNPLANと表記)は、東京新宿区、地下鉄神楽坂の駅から徒歩3分、坂の上の路地を少し入ったところにある新築のゲストハウスだ。
2017年オープン。このUNPLANができた頃ぐらいから、ゲストハウスと言わずホステルと呼ぶ宿が増えてきたように思う。日本ではどちらかというと小規模な相部屋の多い宿をゲストハウス、大規模なものをホステルと呼ぶことが多いけれど、特に呼び方の規則や決まりはなく定義は無い。
UNPLANは、以前駐車場だった空地を利用したゲストハウスで、その名残なのか今もエントランス部分が数台分のコインパーキングになっている。4階建てでエレベーターもあるビルで、1階が宿泊者でなくても使えるカフェラウンジとなっている。
とても静かな裏道沿いにあり、昔ながらの一戸建ての住宅と小さなビル、その中にこじゃれた専門店ショップなどが混じる素敵な雰囲気の場所だ。
そもそも神楽坂という場所が、小粋なお店が多い土地だ。和の雰囲気がある場所も多く、着物出歩くイベントをやっていることもある。そういう意味でも海外からのゲストに人気があるのは納得だ。UNPLANは海外の人からの宿泊がとても多くいつでもすごくフレンドリーでインターナショナルな空気が漂っている。
UNPLANを運営しているのは株式会社FIKAの福山大樹さん。かなりのエリートでソニー勤務を経てご自身でITの会社を起こし、それを売却してホステル事業に挑んだと言う。そう聞くとビジネスの視点だけでこの事業に取り組んでいると思いがち。けれどお話を聞くと海外と日本をつなぐこの事業に強い思いを持って取り組まれているのがよくわかる。
もともと1年間スウェーデンに留学した経験、また外国人ゲストが家に遊びに来るような家庭環境だったこともあり、海外で味わったフランクな雰囲気が好きで、そういう雰囲気をここでも出したいと思っているそうだ。
UNPLANの特徴は従業員も多国籍なこと。それも、ヘルパーやアルバイトといった役職だけではなく、積極的に社員に登用し、彼らに重要な仕事も任せると言うやり方をとっている。福山さんいわく「やっぱり僕は日本人なのでどうしても真面目にやってしまう。彼らの方が楽しく仕事をするやり方を知っていて、それを宿で発揮してもらいたいと思って」ということらしい。
開業数年経った今でもピカピカの施設は、大人数で泊まれるドミトリーだけでなくホテルタイプの個室もあって人気だ。屋上にのんびりくつろげるスペースがあったり、一階のカフェ以外にキッチンラウンジが別にあったりと施設も整っているし、最近はバーホッピングなどのホステル主催のウォーキングツアーなども行っているようだ。
全国の主要都市くらいにはそれぞれUNPLANを作りたいと意気込みを話してくれた福山さんだが、今のところは東京に集中。去年新宿御苑近くにおそらく東京で1番大きい?大規模ホステル・UNPLAN Shinjukuを作った。
旅人のマインドを持った大きなビジネスをやれる人というのは素晴らしいなと思っている。
小さな宿を大切に、ていねいに守っていくゲストハウスも大好きだけれど、その気配りがとフランクなフレンドリーなおもてなしの仕方等の良さを保ったまま、もう少し大きな規模で展開していく宿が増えてほしいとも思っている。
なぜなら、このゲストハウスカルチャーともいえる堅苦しくなくラフでカジュアル、上下関係のない楽しげな雰囲気というのが、日本のこれからの標準になっていけばいいなぁなんて思っているから。
福山さんを交えていちどゲストハウスプレス主催のイベントを開催したこともある。わたしが関東から離れてしまったことでその後続けることができなかったけれど、また機会があればいろんなトライをご一緒できたらいいなと思っているのだ。
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