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良性発作性頭位めまい症と改善方法

photo by fujikama

先週の金曜、朝目が覚めると世界が回っていました。そんな異常事態に寝起きの頭をフル回転させたが原因は不明。とにかく会社に遅れる旨を伝えようと枕元のスマホを手探りで探す。

画面を見ると余計に眩暈が酷くなるが、なんとか堪えて連絡をする。じっとしていても目が回るし、寝返りを打つと余計に酷くなる。

耳の聞こえは変わらず、どうやらメニエールではないらしいことは察しがついた。少し落ち着いたら耳鼻科に行こうと思うが、全く治まる気配はない。

私は普段左を下にして眠っているが、ころり、と右を下にして寝てみる。

すると世界が高速回転を始めたかのようにぐるんぐるんと回りだす。

私はベッドから思わず這い出てしまう。ここで一段と強い吐き気に襲われる。私は「カーペットの上に吐くと後始末が大変だな」などと冷静に考え、フローリングまで匍匐前進した。

そのまま吐き気と1時間ほど格闘。妻も心配そうに見守っている。あとから聴いたが救急車を呼ぶかどうかの瀬戸際だった、という。

ふとこの眩暈が乗り物酔いを酷くしたものに似ていることに気がつく。家に常備してあったアネロンという薬を飲んだ。

朝食など食べる気も起きず、ひたすらめまいと吐き気に堪えている。妻は大事な会議があるといって会社に行ってしまった。

1時間ほどして薬が聴いたのか、ふらつきはあるものの家の中を歩けるくらいには収まった。私はチャンス!と思い、食事を済ませ耳鼻科を予約した。

耳鼻科は混雑していて結局夕方17時の枠しか押さえられなかった。薬が切れてくるとまたしても激しい眩暈と吐き気に襲われる。

以前、「めまいを抑えると正しい判定ができなくなるから、めまいしたまま病院に行ったほうが良い」とテレビでみたことがあった。下手に薬を飲まずにそのままぐるぐると回る世界の中を歩いて病院へ行った。

途中何回も車にひかれかけ、泣きそうになりながら診察。

オペラグラスのようなめがねをかけ、頭を左右に動かして目のぶれ方を観察する診察を受けた。

結果は良性発作性頭位めまい症。

デスクワークの人がなりやすく、再発もしやすい病気だそうだ。1万人に1人くらいの割合で罹患するという。

薬による治療は不可能で、めまいを止める対処療法的な処方しかだせないという。緩和するためには意識して頭の傾きをバランスよく動かす必要があるという。

私は左をしたにして眠る習慣があるのと、デスクワークで頭を固定して生活することが多かったことが今回の病気に繋がったようだ。

「ラジオ体操なんかもいいですよ」と医者に言われ、「ようは頭を動かせばいいんだ」と思い、一つアイデアを試してみた。

ヘドバン運動だ。

自宅に帰り、ギターをドロップDチューニングにしてメタル系の曲を弾く

こんな感じだ。頭を前後左右に振りながらギターを弾く。

するとどうだろう。私のめまいは一層激しくなり、その場で意識を失った。

結論からいうと駄目だった。ヘドバンは激しすぎた。私は何を思ってこんなことをしてしまったのだろう。後悔しつつ、私は医者に教わった左右の寝返りを10秒×5回ずつを行った。

すると寝返りの最中はめまいが酷くて気持ち悪いものの、少しずつめをまわす間隔が短くなり、夜には普通に歩けるようになった。

ヘドバンとは一体なんだったのだろう?私は自分の浅慮を恥じた。そしてその夜から、私は右を下にして眠るようにした。明日は左を下にして眠るだろう。そうやって物事のバランスを取りながら、大人になっていくのかもしれない。

眩暈だからといってヘドバンは、本当におすすめしない。

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